ブラフマン
ぶらふまん
インド神話に登場する宇宙の根本原理。
曖昧さ回避
インド神話のブラフマン
ヴェーダ時代から存在する概念で、古来から非常に多義的な意味づけがなされている。
その中で最も古いとされるのは「ヴェーダ聖典に記された言葉や祭式に内在する力」。
ブラフマンは宇宙で最初に現れた存在であり、宇宙や自然界を活動させる原動力であり、
神々が生まれた大元であり、神々もまたブラフマンを用いることで自身の権能を発揮する。
原理・エネルギーとして記載されると同時に人格的な描写もなされる。
ブラフマンはまたバラモン階級を意味する語でもあり、バラモンたちは
ヴェーダの言葉を唱え、祭式を実践することで神々に働きかけ
利益を得、災いを祓おうとする。
ブラフマンは全ての生類に宿るアートマンと同一であるとされ、
これを悟り「梵我一如」の境地を得ることで輪廻を脱出することができるとされる。
ブラフマンを擬人化した神格がブラフマーであるが、
彼をメインとした信仰は発達しなかった。