原音ではブラーフマナ、ブラフミンといい、バラモンという表記は
漢訳仏典での「婆羅門」という表記をカタカナにしたものである。
なおブラーフマナは「ブラフマンを有するもの」、
ブラフミンは「ブラフマンに属するもの」を意味する。
リグ・ヴェーダに記されたプルシャ神話によると、原人プルシャの口から生まれた。
歴史学上では、西方からやってきてインドの先住民を屈服させ
階層化させた支配者層とされる。バラモンなどの階層は最初から
あったものではなく徐々に形成されていったものであり、
ヒンドゥー教の聖典にも異論が見られる。
仏教の開祖ゴータマ・シッダールタは生まれによるカーストを否定し、
清らかな行いのみがひとをバラモンたらしめると言った。
仏教徒が記した「金剛針論」は、聖典・伝承に残された異論を取り上げることで
ヒンドゥー聖典からのみの引用でカーストを批判し
釈迦の主張を裏付けようとしたものである。