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第38回BCディスタフの編集履歴

2022/11/13 10:46:41 版

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第38回BCディスタフ

だいさんじゅうはちかいぶりーだーずかっぷでぃすたふ

かつてないハイペース。この消耗戦を制したのは、日の丸を背負った"帯同馬"だった。

概要

西海岸のデルマーで行われた2021年のブリーダーズカップ。この年の牝馬レース・ディスタフはGⅠ4連勝中のレトルースカ・同年のケンタッキーオークス馬マラサート・前年のケンタッキーオークス馬シーデアズザデヴィルアズタイムゴーズバイなど国内の精鋭ぞろいになった。ここに唯一の外国馬として、日本からマルシュロレーヌO.マーフィー騎手で参戦することになった

欧州からはマーフィー騎手の他にデットーリ騎手が地元のブルーストライプを担当することとなった。

この時のマルシュロレーヌの評価としては大穴扱いだった。それもそのはず、彼女は国際的には重賞未勝利扱い。さらに、主戦の川田騎手が遠征に帯同しているのにも関わらず、O・マーフィー騎手に乗り替わった

また、勝機のあるJBCレディスクラシックを捨ててまでBCディスタフに挑んだことに対し、一口馬主からの反応は批判的だった。それもそのはず、遠征費用は一口馬主の負担だからである。

ここまで見ると、彼女の挑戦は無謀な挑戦であり、メリットもほぼ無い。では、なぜ遠征したか。言ってしまえば、彼女の役割はBCフィリーアンドメアターフに挑んだラヴズオンリーユーの帯同馬である。彼女とはもともと仲が良く、厩舎も同じだった。

ラヴズオンリーユーは2時間前に行われたBCフィリーアンドメアターフを勝利し、日本馬史上初のBC制覇を成し遂げた。後は彼女が無事にレースを終えるだけと思われていた。

出走馬

米国は日本と同じくゲート番をそのまま馬番とする。

ゲート番年齢騎手
1プライベートミッション3F.プラ
2ロイヤルフラッグ5J.ロザリオ
3マラサート3J.ヴェラスケス
4ブルーストライプ4L.デットーリ
5クレリエール3R.サンタナJr.
6レトルースカ5I.オルティスJr.
7ホロロジスト5J.アルバラード
8シーデアズザデヴィル4F.ジェルー
9アズタイムゴーズバイ4L.サエス
10マルシュロレーヌ(JPN)5O.マーフィー
11ダンバーロード5J.オルティス

展開・結果

まず最内枠のプライベートミッションがハナを奪い、1番人気レトルースカが2番手、アズタイムゴーズバイ、シーデアズザデヴィルという形で縦長の展開に。位置取り争いで400m21秒99、800m44秒97という驚異的なハイペースとなり、プライベートミッションとレトルースカら逃げ先行勢は早々に一杯になって後退、今度は後方待機していたマルシュロレーヌとマラサートがまくって上がってきてマルシュロレーヌが先頭に立ち、内から叩き合いながら伸びてきたダンバーロードの追撃をハナ差振り切ってゴール。ラヴズオンリーユーの帯同馬の扱いをされ9番人気(単勝50.9倍)の伏兵扱いだったマルシュロレーヌが、きつい前傾ラップの消耗戦を制して米国ダート牝馬の頂点に立ったのだ。

上位人気は2番人気マラサートが何とか3着に入ったものの、1番人気レトルースカは失速してブービー10着の大惨敗となった。

着順馬番人気着差
110マルシュロレーヌ(JPN)9
211ダンバーロード7ハナ
33マラサート21/2
45クレリエール5アタマ
52ロイヤルフラッグ31/2
68シーデアズザデヴィル45
74ブルーストライプ10大差
89アズタイムゴーズバイ8ハナ
97ホロロジスト11大差
106レトルースカ12
111プライベートミッション65

備考

・勝ち馬のマルシュロレーヌはその後、サウジカップに遠征。紅一点かつ、外枠ながら6着に入り、このレースが完全なフロックではないことを見せた。

・このレースでマルシュロレーヌにはレーティング116が与えられた。牝馬は4ポンド加算されるというルールに沿えば、プレレーディング上では、同年のチャンピオンズカップを6馬身差で勝利したテーオーケインズと同値である。

・3着のマラサートは翌年のBCディスタフで3頭が横並びになる大接戦を制し、リベンジを果たした。

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ラヴズオンリーユー

ステイゴールド 彼女の父父。同じく帯同馬としての扱いながら、当時G2のドバイシーマクラシックでファンタスティックライトら相手に勝利した。

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