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この記事は単行本・アニメ未収録のネタバレ情報を含みます。

本編構成

前述の通り、小説家になろうで掲載されていたが、現在はpixiv小説に一部を除いて掲載されている。pixiv小説、なろう小説では題目が変わっており、文庫本では題目が統一されている。

文庫名収録本pixiv・なろう小説
現実主義勇者の王国再建記文庫1巻~文庫4巻現実主義勇者の王国再建記
現実主義勇者の王国再建記文庫5巻~文庫10巻現実主義勇者の王国改造記
現実主義勇者の王国再建記文庫11巻~文庫15巻現実主義勇者の大国建造記
現実主義勇者の王国再建記文庫16巻~現実主義勇者の帝国建立記

文庫1巻~4巻:現実主義勇者の王国再建記

プロローグ(大陸暦1546年)

  • 文庫本:1巻
  • アニメ:第1部第1話~8話
  • WEB小説:《富国編》
  • 大陸暦1546年

異世界「超大陸ランディア」

異世界「超大陸ランディア」。大小さまざまな国が存在し、人間以外にも獣人、エルフ、ドワーフ、半竜人(ドラゴニュート)など多様な種族が暮らしている。

魔王領の出現

十年ほど前、超大陸ランディアの北の果てに通称『魔界』と呼ばれる空間が出現し、そこから大小さまざまなモンスターたちが湧きだして、大陸北方の国々を大混乱に陥れた。

各国は連合して討伐軍を編制し、その魔界へと攻め込んだが、知能があり強力な戦闘能力を誇る『魔族』の前に壊滅する。未確認ながら、その魔族たちを統べる王『魔王』の存在もささやかれている。

この戦いのあと、防衛力を失った各国に魔界から出現する魔物を防ぐ余力はなく、北の国々は滅ぼされ、当初は小国程度だった魔界勢力の領土は、大陸の三分の一を占めるまでに至っている。現在、この領域は『魔王領』と呼ばれている。

いま現在はその侵攻は止まっているものの、前線の国々では膠着状態が続いている。

勇者召喚

大陸最大の国、グラン・ケイオス帝国から年間予算に匹敵する金か勇者を差し出せとの要求を受けたエルフリーデン王国が「とりあえず勇者召喚を試してみよう」とダメもとで勇者召喚を試みる。

育ての親である祖父を失い、天涯孤独となった高校生相馬一也は大学合格し、新たな生活を始めるはずが、エルフリーデン王国に勇者召喚された。

国王丸投げ

勇者という奇跡的なカードを素直に差し出したら今後がどうなるかわからない。その不安から即座に一也を差し出すことを躊躇していた国王たちの態度を見て、現実主義の一也は身の保身を図り対策に協力、そして年間予算レベルの金をひねり出すことに成功したうえに、富国強兵政策を提案。言い出しっぺとして財務官僚くらいには付く程度の覚悟はしていたのだが―

「我、エルフリーデン王国第十三代国王アルベルト・エルフリーデンは

ここに退位し、王位を召喚されし勇者ソーマ・カズヤに譲る!

また我が娘、リーシア・エルフリーデンとソーマ殿の婚約を、ここに、発表する!」

……王位を見事に丸投げされ、王女であるリーシア・エルフリーデンとの婚約まで発表された。寝耳に水な展開に驚きながらも、一也は国王ソーマ・カズヤとして国を立て直すために現実主義な思考で、まず有能な人員をかき集めるところから始め、一国の王として懸命に奮闘していく。

ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王女のリーシア・エルフリーデン、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ・ウドガルド、怜悧な頭脳を持つハクヤ・クオンミン、大食いのポンチョ・イシヅカ・パナコッタ、歌姫のジュナ・ドーマ、動物と意思疎通できる少女トモエ・イヌイなど、多才で個性的な仲間たちだった。

やがて、それが世界の流れにすら大きな影響をあたえ始めることになり・・・。

1週間戦争(三正面戦争)、フリードニア王国建国

  • 文庫本:2巻~4巻
  • アニメ:第1部第9話~13話・第2部14話~
  • WEB小説:《征伐編》・《戦後編》
  • 大陸暦1546年

1週間戦争(三正面戦争)

三公のゲオルグ・カーマインカストール・バルガスが内乱を起こす。

同時にガイウス・アミドニア八世ユリウス・アミドニア率いるアミドニア公国軍がエルフリーデン王国を侵攻してきたが、ソーマらは三勢力を退ける。

3つの場所で同時に戦いが行われていたので三正面戦争、あるいはその短さから1週間戦争と呼ばれる。

グラン・ケイオス帝国との交渉

アミドニア公国公王ガイウスを討ち、公都ヴァン(及びその周辺地域)を占領した。

数日後、人類宣言の盟主国であるグラン・ケイオス帝国軍がヴァンに進軍していた。

グラン・ケイオス帝国のジャンヌ・ユーフォリアとの交渉で、ヴァンを返還し、更に帝国との秘密同盟を結ぶ。これ以降ソーマらにとってジャンヌと帝国の女皇マリア・ユーフォリアは盟友となる。

この戦争時の功績で、アイーシャ、ジュナがソーマの婚約者となる。

アミドニア公国併合、フリードニア王国建国

戦後処理後、エルフリーデン王国は公都ヴァンを再領有するつもりだったが、アミドニア公国公女ロロア・アミドニアの計らいでアミドニア公国に内乱が起こし、八方塞がりになったユリウスを追い出した。同時にトルギス共和国、ルナリア正教皇国が動いたことにより、アミドニア公国民の間で「二国に分割統治されるくらいなら、エルフリーデン王に統治された方が良いのではないか」という気運が高まったせいで、アミドニア公国を併合することになった。

これに伴い、エルフリーデン及びアミドニア連合王国、通称フリードニア王国となる。

更にアミドニア出身者であるコルベールを財務大臣に任命、アミドニア公国公女であるロロアはソーマと婚約することになる。

そんな中、奴隷の有名無実化、難民問題に取り組む。そして紅白歌合戦が行われた年末に、前国王であるアルベルトと会話し、なぜ自分に国王を譲られたかを聞く。

文庫5巻~10巻:現実主義勇者の王国改造記

啓蒙活動、外国3カ国との交流

  • 文庫本:5巻~7巻
  • WEB小説:《啓蒙編》、《星竜編》、盟友の章(文庫7巻第1章~)
  • 大陸暦1547年1月~8月

大陸暦1547年、フリードニア王国となって初めて迎える最初の年、エクセル主催で行われた花嫁講座にソーマの婚約者達が参加する。同時期にルナリア正教皇国の聖女メアリ・ヴァレンティが派遣され、ルナリア正教を国教化して欲しいと依頼される。これに対し、ソーマ達は破戒司教ソージ・レスターを派遣してもらい、国内の全宗教を国教化、春告祭のイベントを開催する。

その最中、ソーマはこの世界について知る為、他国に外遊する。まずは星竜連峰に行き、龍であるナデン・デラールと出会い、婚約者に迎える。その時、黒い立方体により、星竜連峰で嵐が来るが、ソーマ達によって抑えこまれる。

星竜連峰から帰国後、次はトルギス共和国に行き、そこで共和国元首の息子であるクー・タイセー達と出会う。そこで共和国と国交を結び、帝国も交えて三国医療同盟を結成する。また父の意向でクーが幼馴染でもあるタル、レポリナを連れて、フリードニア王国に行くことになる。

東方諸国連合の動乱、魔物達との戦い

  • 文庫本:8巻~9巻
  • WEB小説:東方動乱の章
  • 大陸暦1547年9月~大陸暦1548年2月
東方諸国連合の地図ラスタニア王国籠城戦
東方諸国連合地図(マルムキタンの位置収録ver)東方諸国連合地図(マルムキタンの位置収録ver)byどぜう丸ラスタニア城防衛戦(修正版)ラスタニア城防衛戦(修正版)byどぜう丸

東方諸国連合で起きた魔浪

大陸暦1547年、帝国の要請で、フリードニア王国は東方諸国連合への援軍を派遣することになった。

東方諸国連合のうち、ラスタニア王国チマ公国では魔物の襲撃が激しく、まずはラスタニア王国に援軍を出すことになる。

同時期、元アミドニア公子のユリウスからも手紙でロロア宛に、自分の首と引き替えでも構わないのでラスタニア王国への援軍要請が来ていた。

ラスタニア王国、ユリウスとの再会

ラスタニア王国主都ラスタでは籠城状態で、ユリウスの指揮とジルコマやローレンの武勇で凌いでいたが、備蓄も無くなりつつあった。寸前のところでソーマらフリードニア王国国防軍が到着し、ソーマとロロアはユリウスと1年ぶりの再会を果たし、和解し共闘する。最終的にシィル・ムント王女率いるノートゥン竜騎士王国の援軍が加わり、ラスタニア王国での魔浪を治める。

チマ公国、フウガ達との出会い

ラスタニア王国を後にし、フリードニア王国軍はチマ公国に向かい、そこでマルムキタンの王であるフウガ・ハーン、その妹のユリガ・ハーン、チマ家のイチハ・チマと出会う。

チマ公国では早々に魔物に勝利し、フウガの本音を聞いたソーマは改めて警戒すべき人物として胸に刻んだ。

この戦いの報奨でイチハを、フウガの意向でユリガをフリードニア王国に連れて行くことになった。

諸国の動静

東方諸国連合で魔浪時、フリードニア王国海軍・漁民と九頭龍諸島の漁民との間では小競り合いが起きており、カストールは事態収拾に取り組む。

王国の北西部ではルナリア正教皇国を警戒するソージとマルガリタの前にメアリが接触を計ってきた。

王国の西部国境線ではオーエンとヘルマンが警戒していたが、ゼム傭兵国家からの使いが接触を計る。その使いはゲオルグ・カーマイン公の娘である、ミオ・カーマインだった。

帰国後

東方諸国連合での戦いが終わった後、リーシアが双子を出産する。

マリアからの依頼で末妹・トリルをフリードニア王国で預かることになり、彼女は駐フリードニア大使に就任、研究(穿孔機)を帝国・王国・共和国で共同研究することになる。

戴冠式・第1次合同結婚式

  • 文庫本:10巻
  • WEB小説:華燭の章
  • 大陸暦1548年1月~4月

フリードニア王国で戴冠式・結婚式を挙げて、ソーマは正式に国王に、リーシア、アイーシャ、ジュナ、ロロア、ナデンは王妃となる。

ラスタニア王国でも結婚式を挙げていた。

結婚式を挙げたカップル

場所花婿花嫁1花嫁2花嫁3花嫁4花嫁5
1組目フリードニア王国ソーマリーシアアイーシャジュナロロアナデン
2組目フリードニア王国ポンチョセリィナコマイン
3組目フリードニア王国ルドウィンジーニャ
4組目フリードニア王国ハルバートカエデルビィ
5組目ラスタニア王国ユリウスティア
6組目ラスタニア王国ジルコマローレン

文庫11巻~15巻:現実主義勇者の大国建造記

定礎活動、直接会談

  • 文庫本:11巻~12巻章末話
  • WEB小説:定礎の章
  • 大陸暦1548年4月~12月

トモエ、イチハ、ユリガは王立アカデミーに入学し、ダークエルフのヴェルザ、ロロアファンのルーシーと友達となる。

その頃のフリードニア王国では歌の影響を受けた魔法調査の為、東西対抗歌合戦を行われていた。

同時期にハクヤとイチハによって、魔物学シンポジウムを行われ、魔物辞典を発行する。その後、オバケ祭りも行われていた。

魔物辞典はユノら冒険者、魔王領解放に動くフウガ達にも役立っている。

傭兵国家ゼムの国王からの招待を受けたが、傭兵を信用しないソーマは断るつもりだったのだが、ゼムの使者が、1週間戦争で自害したゲオルグ・カーマインの娘であるミオ・カーマインだった。

ミオの真意を知る為、ソーマらは傭兵国家ゼムに行く。

武術大会で優勝したミオの真意は、父・ゲオルグがなぜ反乱を起こしたのかを再調査願いだった(これはソーマの帰国後、一部脚色された上で公表され、ゲオルグの名誉は回復した)。

武術大会終了後、マリアら帝国の上層部との会談をし、九頭龍諸島連合のことで交渉した。その貸しとしてマリアは縁起でもない約束をソーマとする。

九頭龍諸島連合との交流、海洋同盟の発足

  • 文庫本:12巻幕間話1~13巻
  • WEB小説:蒼海疾駆の章
  • 大陸暦1549年1月~2月
九頭龍諸島連合の地図オオヤミズチ
九頭龍諸島地図九頭龍諸島地図byどぜう丸オオヤミズチオオヤミズチbyどぜう丸
オオヤミズチ退治戦
海戦図海戦図byどぜう丸

大陸暦1549年、フリードニア王国と九頭龍諸島連合で小競り合いが発生し、戦争する噂まで流れる。

そんな中、九頭龍諸島連合の王シャナの娘であるシャ・ボン、その護衛のキシュンがフリードニア王国に訪問し、怪物オオヤミズチによる被害で、九頭龍王公認でフリードニア王国で密漁せざるを得ない状況になっていることを話す。また各島で独立心の強い九頭龍諸島連合が一致団結できない為、フリードニア王国に協力をお願いする。

フリードニア王国と九頭龍諸島連合が開戦寸前になった。しかし、裏でつながっていたソーマとシャナが諸島連合各島の一致団結を図ったことにより、フリードニア王国と九頭龍諸島連合で協力し、オオヤミズチを退治する。

この責任を取ってシャナは九頭龍王を退位し、シャボンは九頭龍女王に、キシュンは宰相になる。

更にこれを機に、フリードニア王国、九頭龍諸島連合、トルギス共和国の間で海洋同盟を結ぶ。

東方諸国連合統一戦争、ハーン大虎王国建国

  • 文庫本:14巻
  • WEB小説:黄塵万丈の章、三勢力拮抗の章(文庫14巻エピローグ)
  • 大陸暦1549年5月~大陸暦1550年1月

フウガ率いるマルムキタンが反対勢力を駆逐し、東方諸国連合を統一し、ハーン大虎王国を建国する。

ルナリア正教皇国でも、フウガに従うか反発するかで動乱が起こる。

この戦争で、ユリウス達ラスタニア王国の一部関係者ら40名、イチハの姉であるサミ・チマ、ルナリア正教皇国からメアリ・ヴァレンティ率いる神官、聖女候補の少女の80名がフリードニア王国に亡命する。

ユリウスはソーマに仕えることになり、ソージは大司教となって正教皇国から切り離して王国ルナリア正教として動き、メアリもソージの補佐役となる。

姉・ムツミの依頼でフリードニア王国にサミを送り届けたニケ・チマは、クーにスカウトされる。

そのニケを連れたクーは、タル、レポリナと共に、共和国に戻る。

ガーラン精霊王国、精霊王の呪い

  • 文庫本:15巻
  • WEB小説:三勢力拮抗の章
  • 大陸暦1550年1月~9月

ガーラン精霊王国から依頼を受けたハーン大虎王国はガーラン精霊王国の父なる島を奪還し、大虎王国の支配領域にしたが、精霊王の呪いと呼ばれる原因不明の病が流行る。その正体は魔物から感染する潜血魔蝕虫症(通称:魔虫症)だった。

超大陸ランディアの主要6カ国であるフリードニア王国、グラン・ケイオス帝国、ハーン大虎王国、トルギス共和国、九頭龍諸島連合、ノートゥン竜騎士王国でバルム・サミットと呼ばれる首脳会談を行い、魔虫症の対処を決める。

文庫16巻~17巻:現実主義勇者の帝国建立記

グラン・ケイオス帝国からユーフォリア王国に

  • 文庫本:16巻
  • WEB小説:壊天の章
  • 大陸暦1552年4月~8月上旬

魔虫症騒動から2年後(大陸暦1552年)、王立アカデミーを卒業したトモエ、イチハ、ユリガもそれぞれの道を歩み、クーはタルとレポリナと結婚する。

グラン・ケイオス帝国では、上層部の間で現状維持派と強硬派に分かれ、奴隷制度廃止、災害、属国二国の独立運動などで揺らいでいた。

ソーマはフウガの意向、というより花たちの暗躍によって、ユリガと婚約することになる。

大虎ケイオス戦争

斜陽の帝国を倒し、人類国家を主導するのは大虎王国だと示す為(主目的は内政官僚と支配地域の領主となれる人材確保)、ハーン大虎王国・ルナリア正教皇国・傭兵国家ゼムの3カ国が帝国に侵攻する。

帝国属国併合後帝国への侵攻
架空地図(勢力図)架空地図(勢力図)byどぜう丸架空地図(ルート)架空地図(ルート)byどぜう丸

帝国東部はジャモーナ城塞でジャンヌやギュンター軍が防いでいたが、帝国北部の強硬派の裏切りで、帝都ヴァロアがフウガ軍に包囲され、国家滅亡の危機に陥った。

しかし、ソーマ率いる海洋同盟が帝国に加勢したことで停戦する。

ヴァロワ停戦協議が行われて

  • グラン・ケイオス帝国は北部領土のほとんどを失う
  • グラン・ケイオス帝国からユーフォリア王国に縮小
  • 属国二国の独立を追認
  • 人類宣言は消滅
  • マリアはこの責任を取って帝位を退位し、ソーマと婚約する。
  • ジャンヌはユーフォリア王国の女王となり、ハクヤと婚約する。
  • トルギス共和国は、傭兵国家ゼム南部の二つの都市を陥落
  • 九頭竜諸島王国は、大虎王国湾岸部にあった建造中の艦隊などを奪う

以上の結果となる。

戦前の大陸地図戦後の大陸地図
架空地図(勢力図)架空地図(勢力図)byどぜう丸架空地図(勢力図)架空地図(勢力図)byどぜう丸

大虎ケイオス戦争後の海洋同盟

  • 文庫本:未収録
  • WEB小説:群像の章7、世界解明の章
  • 大陸暦1552年8月~大陸暦1553年1月

ユーフォリア王国駐フリードニア王国大使はマリアが兼任する為、トリルはユーフォリア王国に帰還する。トルギス共和国では、陥落させた二つの都市を、クーお得意の人心掌握術で、名実ともに共和国に組み込む。

大陸暦1553年、フリードニア王国とユーフォリア王国で結婚式が開催。更にトモエとイチハが婚約発表する。

結婚式を挙げたカップル

場所花婿花嫁1花嫁2
1組目フリードニア王国ソーマユリガマリア
2組目フリードニア王国コルベールミオ
3組目フリードニア王国イヌガミトモコ
4組目ユーフォリア王国ハクヤジャンヌ

北への誘い、魔族調査

  • 文庫本:未収録
  • WEB小説:世界解明の章
  • 大陸暦1553年1月~10月

傭兵国家ゼムで動乱が起き、ハーン大虎帝国ゼム地方となる。

ルナリア正教皇国では、フウガ支持派の強硬派が分裂騒動が起き、国としての形は残っているが、大虎帝国に直接支配されることとなった。

その後、フウガは魔王領完全解放作戦への海洋同盟の参加を要請する。

フウガたちだけに魔王領への対処を任せれば、対話の余地のある魔族にまで構わず攻撃し、

反撃されて、同じ事の繰り返しになる可能性が高い為、ソーマも誘いに乗らざるをえなかった。

11月に出兵するまで、ソーマやハクヤらの要請で、イチハ、サミ・チマを中心に魔族調査をした。

魔王領解放戦争、魔族(シーディアン)との交流

  • 文庫本:未収録
  • WEB小説:世界解明の章
  • 大陸暦1553年11月

大陸暦1553年11月、大虎帝国軍はランディア大陸の北の果て、魔王領の奥地へと向かって進軍を開始した。海洋同盟のソーマもまた自分の艦隊を率いて、海路から北の果てを目指した。言葉も通じず、それぞれ魔王軍の兵器により、被害を受けるが、ノートゥン竜騎士王国軍の援護によって大虎帝国軍は兵器を撃破する。海洋同盟でも、聖母竜ティアマトと黒い立方体により、兵器は止まり、戦闘中止となる。

ティアマトによってソーマらは魔族の都市(ハーザル)に転送され、黒い立方体の正体にして、魔族を率いる電脳の歌姫(ディーバロイド)MAO(マオ)、コボルトのガロ・ガロ、ジルコマと同じ民族のポコ、バンピールのラビン・ゴア、リザードマンのククドラと対面する。

魔族は故郷である北の広大な海にある様々な島に住むシーディアンであること、更に世界の成り立ちを知り、魔物が出てくる転移ゲートを閉じた。

マオ曰くこれで北半球から魔物が入ってくることを防ぐことができ、魔浪も起きなくなるという。

トモエは昔会ったコボルトであるガルルン・バートルと再会する。そのガルルンに誘われ、酒場でナデン、トモエ、イチハ、ユリガ、ハルバート、ルビィ、ガロガロ、ポコ、ラビン・ゴアが親睦を深める。

こうして、海洋同盟・大虎帝国・シーディアンの間での停戦交渉がまとまり、ソーマらはフリードニア王国に帰還する。

今後は、継続的にやりとりをして融和への道を探っていくことになる。彼らがこの大陸に居着くか、北半球への帰還事業に協力するかは、ランディアンとシーディアンの間で新しい関係を築いていく必要があるとのこと。

web版(文庫本未収録分):現実主義勇者の帝国建立記

世界大戦(大陸南北戦争)

  • 文庫本:未収録
  • WEB小説:英雄挽歌の章(第1話~第43話まで)
  • 大陸暦1553年11月~大陸暦1554年

魔王領の完全解放宣言。その報せは海洋同盟とハーン大虎帝国の共同宣言によって、ランディア大陸中の人々に届けられることになった。

魔王領という最大の脅威がなくなったいま、

大陸にはハーン大虎帝国及びその同盟国の陣営と、海洋同盟の陣営に二分されている。

大虎帝国の陣営海洋同盟の陣営その他の国
ハーン大虎帝国フリードニア王国ノートゥン竜騎士王国
ルナリア正教皇国トルギス共和国星竜連峰
フラクト連邦共和国九頭龍諸島王国ガーラン精霊王国
ユーフォリア王国魔王領(シーディアン)

この二大勢力が早晩激突するのではないかと世間で噂されていた。

ソーマ達海洋同盟はフウガ達ハーン大虎帝国を止めるために、時代そのものを変えようと模索する....。

一方フウガは大陸統一の野望の為、大虎帝国の将兵達を招集し、海洋同盟との戦いに向けて動く。

――――――大陸暦1554年3月

この世界で、初めての世界大戦、あるいは大陸南北戦争と呼ばれる戦いが勃発した

大虎帝国軍はトルギス共和国、ユーフォリア王国、アミドニア戦線、王都パルナムへの侵攻ルートで動く。

トルギス戦線では、トルギス共和国の旧ゼム領で共和国軍と大虎帝国軍が激突し、膠着状態。

ユーフォリア戦線では、ソーマとフウガの直接対決に委ねて停戦条約を結んで、国境で両軍睨み合いの状態。

アミドニア戦線では、ルナリア正教皇国軍と大虎帝国軍がアミドニア地方に侵攻する。しかし、ソージとメアリが宝珠放送でルナリア正教の疑問点を指摘したことで、正教皇国軍は崩壊し撤退する。大虎帝国軍は正教皇国軍を逃した後、降伏する。この場はフリードニア王国アミドニア方面軍が勝利した。

フリードニア王国王都パルナムにて王国軍と大虎帝国軍が対峙する。

王国軍はフウガを抑え、海洋同盟の別働隊がハーン大虎城を包囲した事で

大虎帝国軍は撤退し、戦争は「痛み分け」という形で終結する。

大虎城の変

  • 文庫本:未収録
  • WEB小説:「英雄挽歌の章」第43話~
  • 大陸暦1555年~

世界大戦終結後の1年間、フウガは慣れない内政の仕事をして、愛妻ムツミと生まれたばかりの息子スイガを愛でる生活を送っていた。

ハーン大虎帝国首脳陣も国を安定させ、この安寧を守ろうと考えていた。

しかし、フウガの大陸制覇の夢を重ねた者達からは裏切り行為と思われてしまい、各地で反乱が起こるようになる。

シュウキンとルミエールは西へ、ロンバルトとヨミは東へ反乱を鎮圧しに行く。

モウメイはいまだ旧ゼム領を代理で治めている。

そんな中、北へ反乱鎮圧に向かったはずのクレーエが、空軍部隊、戦なき現状に不満を募らせていたナタなどの猛者、フウガに故郷を滅ぼされ恨みを抱いている者たちと組んでハーン大虎城を急襲した。

この「大虎城の変」と呼ばれた事件の結果、ハシム、ガテン、ガイフク、飛虎ドゥルガが戦死。

フウガとムツミは、シュウキンのいる西へ向かって脱出するも、クレーエ軍の追撃によって両名とも生死不明となる。

カセンは、フウガとムツミの命令でスイガを連れてフリードニア王国へ向かう。

クレーエは飛虎ドゥルガの亡骸を根拠とし、世界にフウガの死を伝えた。

その後もフウガ生存説はその後度々流れるが、この後の歴史にフウガ・ハーンの名が登場することはなかった。