この記事は単行本・アニメ未収録のネタバレ情報を含みます。
本編構成
前述の通り、小説家になろうで掲載されていたが、現在はpixiv小説に一部を除いて掲載されている。pixiv小説、なろう小説では題目が変わっており、文庫本では題目が統一されている。
文庫名 | 収録本 | pixiv・なろう小説 |
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現実主義勇者の王国再建記 | 文庫1巻~文庫4巻 | 現実主義勇者の王国再建記 |
現実主義勇者の王国再建記 | 文庫5巻~文庫10巻 | 現実主義勇者の王国改造記 |
現実主義勇者の王国再建記 | 文庫11巻~文庫15巻 | 現実主義勇者の大国建造記 |
現実主義勇者の王国再建記 | 文庫16巻~ | 現実主義勇者の帝国建立記 |
文庫1巻~4巻:現実主義勇者の王国再建記
プロローグ(大陸暦1546年)
- 文庫本:1巻
- アニメ:第1部第1話~8話
- WEB小説:《富国編》
- 大陸暦1546年
異世界「超大陸ランディア」。大小さまざまな国が存在し、人間以外にも獣人、エルフ、ドワーフ、半竜人(ドラゴニュート)など多様な種族が暮らしている。
10年ほど前(大陸暦1536年)、大陸北部に様々な魔物が出現したことにより、大陸の三分の一は魔王領となっている。
現在は魔族や魔物の侵攻は止まっているものの、前線の国々では膠着状態が続いている。
大陸東部のエルフリーデン王国では、大陸最大のグラン・ケイオス帝国から年間予算に匹敵する戦争支援金要請が来ていた。しかし、支援金が払えない為、勇者召喚して帝国に渡すことにした。
勇者召喚されたのは、高校生の相馬一也。
彼は身の保身を図る為、戦争支援金をひねり出して、富国強兵政策を提案したのだが
「我、エルフリーデン王国第十三代国王アルベルト・エルフリーデンは
ここに退位し、王位を召喚されし勇者ソーマ・カズヤに譲る!
また我が娘、リーシア・エルフリーデンとソーマ殿の婚約を、ここに、発表する!」
……と王位を見事に丸投げされ、王女であるリーシア・エルフリーデンとの婚約まで発表された。寝耳に水な展開に驚きながらも、一也は国王ソーマ・カズヤとして国を立て直すために現実主義な思考で、まず有能な人員をかき集めるところから始め、一国の王として懸命に奮闘していく。
ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王女のリーシア・エルフリーデン、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ・ウドガルド、怜悧な頭脳を持つハクヤ・クオンミン、大食いのポンチョ・イシヅカ・パナコッタ、歌姫のジュナ・ドーマ、動物と意思疎通できる少女トモエ・イヌイなど、多才で個性的な仲間たちだった。
やがて、それが世界の流れにすら大きな影響をあたえ始めることになり・・・。
1週間戦争(三正面戦争)、フリードニア王国建国
- 文庫本:2巻~4巻
- アニメ:第1部第9話~13話・第2部14話~
- WEB小説:《征伐編》・《戦後編》
- 大陸暦1546年
1週間戦争(三正面戦争)
三公のゲオルグ・カーマイン、カストール・バルガスが内乱を起こす。
同時にガイウス・アミドニア八世とユリウス・アミドニア率いるアミドニア公国軍がエルフリーデン王国を侵攻してきたが、ソーマらは三勢力を退ける。
3つの場所で同時に戦いが行われていたので三正面戦争、あるいはその短さから1週間戦争と呼ばれる。
グラン・ケイオス帝国との交渉
アミドニア公国公王ガイウスを討ち、公都ヴァン(及びその周辺地域)を占領した。
数日後、人類宣言の盟主国であるグラン・ケイオス帝国軍がヴァンに進軍していた。
グラン・ケイオス帝国のジャンヌ・ユーフォリアとの交渉で、ヴァンを返還し、更に帝国との秘密同盟を結ぶ。これ以降ソーマらにとってジャンヌと帝国の女皇マリア・ユーフォリアは盟友となる。
この戦争時の功績で、アイーシャ、ジュナがソーマの婚約者となる。
アミドニア公国併合、フリードニア王国建国
戦後処理後、エルフリーデン王国は公都ヴァンを再領有するつもりだったが、アミドニア公国公女ロロア・アミドニアの計らいでアミドニア公国に内乱が起こし、八方塞がりになったユリウスを追い出した。同時にトルギス共和国、ルナリア正教皇国が動いたことにより、アミドニア公国民の間で「二国に分割統治されるくらいなら、エルフリーデン王に統治された方が良いのではないか」という気運が高まったせいで、アミドニア公国を併合することになった。
これに伴い、エルフリーデン及びアミドニア連合王国、通称フリードニア王国となる。
更にアミドニア出身者であるコルベールを財務大臣に任命、アミドニア公国公女であるロロアはソーマと婚約することになる。
そんな中、奴隷の有名無実化、難民問題に取り組む。そして紅白歌合戦が行われた年末に、前国王であるアルベルトと会話し、なぜ自分に国王を譲られたかを聞く。
文庫5巻~10巻:現実主義勇者の王国改造記
啓蒙活動、外国3カ国との交流
- 文庫本:5巻~7巻
- WEB小説:《啓蒙編》、《星竜編》、盟友の章(文庫7巻第1章~)
- 大陸暦1547年1月~8月
大陸暦1547年、フリードニア王国となって初めて迎える最初の年、エクセル主催で行われた花嫁講座にソーマの婚約者達が参加する。同時期にルナリア正教皇国の聖女メアリ・ヴァレンティが派遣され、ルナリア正教を国教化して欲しいと依頼される。これに対し、ソーマ達は破戒司教ソージ・レスターを派遣してもらい、国内の全宗教を国教化、春告祭のイベントを開催する。
その最中、ソーマはこの世界について知る為、他国に外遊する。まずは星竜連峰に行き、龍であるナデン・デラールと出会い、婚約者に迎える。その時、黒い立方体により、星竜連峰で嵐が来るが、ソーマ達によって抑えこまれる。
星竜連峰から帰国後、次はトルギス共和国に行き、そこで共和国元首の息子であるクー・タイセー達と出会う。そこで共和国と国交を結び、帝国も交えて三国医療同盟を結成する。また父の意向でクーが幼馴染でもあるタル、レポリナを連れて、フリードニア王国に行くことになる。
東方諸国連合の動乱、魔物達との戦い
ラスタニア王国戦線、ユリウスとの再会
- 文庫本:8巻~9巻
- WEB小説:東方動乱の章
- 大陸暦1547年9月~10月
東方諸国連合の地図 | ラスタニア王国籠城戦 |
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大陸暦1547年、帝国の要請で、フリードニア王国は東方諸国連合への援軍を派遣することになった。
まずは、元アミドニア公子のユリウスからの援軍要請もあった為、ラスタニア王国へ向かう事になった。
ラスタニア王国主都ラスタでは籠城状態で、ユリウスの指揮とジルコマやローレンの武勇で凌いでいたが、備蓄も無くなりつつあった。寸前のところでソーマらフリードニア王国国防軍が到着し、ソーマとロロアはユリウスと1年ぶりの再会を果たし、和解し共闘する。最終的にシィル・ムント王女率いるノートゥン竜騎士王国の援軍が加わり、ラスタニア王国での魔浪を治める。
チマ公国、フウガ達との出会い
- 文庫本:8巻~9巻
- WEB小説:東方動乱の章
- 大陸暦1547年11月~大陸暦1548年2月
ラスタニア王国を後にし、フリードニア王国軍はチマ公国に向かい、そこでマルムキタンの王であるフウガ・ハーン、その妹のユリガ・ハーン、チマ家のイチハ・チマと出会う。
チマ公国では早々に魔物に勝利し、フウガの本音を聞いたソーマは改めて警戒すべき人物として胸に刻んだ。
この戦いの報奨でイチハを、フウガの意向でユリガをフリードニア王国に連れて行くことになった。
東方諸国連合での戦いが終わった後、リーシアが双子を出産する。
マリアからの依頼で末妹・トリルをフリードニア王国で預かることになり、彼女は駐フリードニア大使に就任、研究(穿孔機)を帝国・王国・共和国で共同研究することになる。
戴冠式・第1次合同結婚式
- 文庫本:10巻
- WEB小説:華燭の章
- 大陸暦1548年1月~4月
フリードニア王国で戴冠式・結婚式を挙げて、ソーマは正式に国王に、リーシア、アイーシャ、ジュナ、ロロア、ナデンは王妃となる。
ラスタニア王国でも結婚式を挙げていた。
結婚式を挙げたカップル
場所 | 花婿 | 花嫁1 | 花嫁2 | 花嫁3 | 花嫁4 | 花嫁5 | |
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1組目 | フリードニア王国 | ソーマ | リーシア | アイーシャ | ジュナ | ロロア | ナデン |
2組目 | フリードニア王国 | ポンチョ | セリィナ | コマイン | |||
3組目 | フリードニア王国 | ルドウィン | ジーニャ | ||||
4組目 | フリードニア王国 | ハルバート | カエデ | ルビィ | |||
5組目 | ラスタニア王国 | ユリウス | ティア | ||||
6組目 | ラスタニア王国 | ジルコマ | ローレン |
文庫11巻~15巻:現実主義勇者の大国建造記
定礎活動、直接会談
- 文庫本:11巻~12巻章末話
- WEB小説:定礎の章
- 大陸暦1548年4月~12月
トモエ、イチハ、ユリガは王立アカデミーに入学し、ダークエルフのヴェルザ、ロロアファンのルーシーと友達となる。
その頃のフリードニア王国では歌の影響を受けた魔法調査の為、東西対抗歌合戦を行われていた。
同時期にハクヤとイチハによって、魔物学シンポジウムを行われ、魔物辞典を発行する。その後、オバケ祭りも行われていた。
魔物辞典はユノら冒険者、魔王領解放に動くフウガ達にも役立っている。
傭兵国家ゼムの国王からの招待を受けたが、傭兵を信用しないソーマは断るつもりだったのだが、ゼムの使者が、1週間戦争で自害したゲオルグ・カーマインの娘であるミオ・カーマインだった。
ミオの真意を知る為、ソーマらは傭兵国家ゼムに行く。
武術大会で優勝したミオの真意は、父・ゲオルグがなぜ反乱を起こしたのかを再調査願いだった(これはソーマの帰国後、一部脚色された上で公表され、ゲオルグの名誉は回復した)。
武術大会終了後、マリアら帝国の上層部との会談をし、九頭龍諸島連合のことで交渉した。その貸しとしてマリアは縁起でもない約束をソーマとする。
九頭龍諸島連合との交流、海洋同盟の発足
- 文庫本:12巻幕間話1~13巻
- WEB小説:蒼海疾駆の章
- 大陸暦1549年1月~2月
九頭龍諸島連合の地図 | オオヤミズチ |
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オオヤミズチ退治戦 | |
大陸暦1549年、フリードニア王国と九頭龍諸島連合で小競り合いが発生し、戦争する噂まで流れる。
そんな中、九頭龍諸島連合の王シャナの娘であるシャ・ボン、その護衛のキシュンがフリードニア王国に訪問し、怪物オオヤミズチによる被害で、九頭龍王公認でフリードニア王国で密漁せざるを得ない状況になっていることを話す。また各島で独立心の強い九頭龍諸島連合が一致団結できない為、フリードニア王国に協力をお願いする。
フリードニア王国と九頭龍諸島連合が開戦寸前になった。しかし、裏でつながっていたソーマとシャナが諸島連合各島の一致団結を図ったことにより、フリードニア王国と九頭龍諸島連合で協力し、オオヤミズチを退治する。
この責任を取ってシャナは九頭龍王を退位し、シャボンは九頭龍女王に、キシュンは宰相になる。
更にこれを機に、フリードニア王国、九頭龍諸島連合、トルギス共和国の間で海洋同盟を結ぶ。
東方諸国連合統一戦争、ハーン大虎王国建国
- 文庫本:14巻
- WEB小説:黄塵万丈の章、三勢力拮抗の章(文庫14巻エピローグ)
- 大陸暦1549年5月~大陸暦1550年1月
フウガ率いるマルムキタンが反対勢力を駆逐し、東方諸国連合を統一し、ハーン大虎王国を建国する。
ルナリア正教皇国でも、フウガに従うか反発するかで動乱が起こる。
この戦争で、ユリウス達ラスタニア王国の一部関係者ら40名、イチハの姉であるサミ・チマ、ルナリア正教皇国からメアリ・ヴァレンティ率いる神官、聖女候補の少女の80名がフリードニア王国に亡命する。
ユリウスはソーマに仕えることになり、ソージは大司教となって正教皇国から切り離して王国ルナリア正教として動き、メアリもソージの補佐役となる。
姉・ムツミの依頼でフリードニア王国にサミを送り届けたニケ・チマは、クーにスカウトされる。
そのニケを連れたクーは、タル、レポリナと共に、共和国に戻る。
ガーラン精霊王国、精霊王の呪い
- 文庫本:15巻
- WEB小説:三勢力拮抗の章
- 大陸暦1550年1月~9月
ガーラン精霊王国から依頼を受けたハーン大虎王国はガーラン精霊王国の父なる島を奪還し、大虎王国の支配領域にしたが、精霊王の呪いと呼ばれる原因不明の病が流行る。その正体は魔物から感染する潜血魔蝕虫症(通称:魔虫症)だった。
超大陸ランディアの主要6カ国であるフリードニア王国、グラン・ケイオス帝国、ハーン大虎王国、トルギス共和国、九頭龍諸島連合、ノートゥン竜騎士王国でバルム・サミットと呼ばれる首脳会談を行い、魔虫症の対処を決める。
文庫16巻~17巻:現実主義勇者の帝国建立記
大虎ケイオス戦争、南北拮抗時代への突入
- 文庫本:16巻
- WEB小説:壊天の章
- 大陸暦1552年4月~8月上旬
魔虫症騒動から2年後(大陸暦1552年)、トモエ、イチハ、ユリガは王立アカデミーを卒業する。
グラン・ケイオス帝国では、上層部の間で現状維持派と強硬派に分かれ、災害、属国二国の独立運動などで揺らいでいた。
フウガは妹ユリガをソーマに輿入れさせる。その後、人類国家の主導権を掴む為(主目的は内政官僚と支配地域の領主となれる人材確保)、ハーン大虎王国・ルナリア正教皇国・傭兵国家ゼムの3カ国が帝国東部と北部へ侵攻する。
帝国東部のジャモーナ城塞では、ジャンヌやギュンター達帝国軍が防いでいた。
しかし、帝国北部はルミエール達強硬派の裏切りで、帝都ヴァロアがフウガ軍に包囲され、帝国は国家滅亡の危機に陥った。
途中でソーマ達海洋同盟が帝国に加勢したことで停戦する。
帝国属国併合後 | 帝国への侵攻 |
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この戦争の結果、ハーン大虎王国は領土やルミエール達内政官僚を得る。
人類宣言は消滅し、グラン・ケイオス帝国はユーフォリア王国となり、海洋同盟に加わる。
マリアは退位し、ソーマと婚約する。ユーフォリア王国にはジャンヌが女王となり、ハクヤと婚約する。
戦前の大陸地図 | 戦後の大陸地図 |
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魔王領解放戦争、魔族(シーディアン)との交流
- 文庫本:17巻
- WEB小説:群像の章7、世界解明の章
- 大陸暦1552年8月~大陸暦1553年11月
大陸暦1553年、フリードニア王国とユーフォリア王国では結婚式が開催される。
結婚式を挙げたカップル
場所 | 花婿 | 花嫁1 | 花嫁2 | |
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1組目 | フリードニア王国 | ソーマ | ユリガ | マリア |
2組目 | フリードニア王国 | コルベール | ミオ | |
3組目 | フリードニア王国 | イヌガミ | トモコ | |
4組目 | ユーフォリア王国 | ハクヤ | ジャンヌ |
婚約したカップル
場所 | 花婿 | 花嫁1 | |
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1組目 | フリードニア王国 | トモエ | イチハ |
一方フウガ派は、ハーン大虎王国からハーン大虎帝国となり、傭兵国家ゼムをハーン大虎帝国ゼム地方として、ルナリア正教皇国を直接支配して取り込む。その後、海洋同盟に対し、魔王領完全解放作戦への参加を要請する。
フウガ達だけだと、対話の余地のある魔族にまで構わず攻撃して和解まで遠ざかる可能性が高い為、ソーマも誘いに乗らざるをえなかった。
大陸暦1553年11月、大虎帝国軍は陸地から、海洋同盟軍は海路から北の果てを目指した。
魔王軍の兵器によって被害を受けるが、ノートゥン竜騎士王国軍、聖母竜ティアマト、黒い立方体の介入によって戦闘中止となる。
ティアマトによってソーマ達は魔族の都市(ハーザル)に転送され、黒い立方体の正体にして、魔族を率いる電脳の歌姫(ディーバロイド)MAO(マオ)、コボルトのガロ・ガロ、ジルコマと同じ民族のポコ、バンピールのラビン・ゴア、リザードマンのククドラ、トモエが昔会ったコボルトであるガルルン・バートルと対面する。
その最中、魔族とは北の広大な海にある様々な島に住むシーディアンであること、更に世界の成り立ちを知り、ソーマは魔物が出てくる転移ゲートを閉じた。これにより北半球から魔物が入ってくることを防ぐことができ、魔浪も起きなくなった。
こうして、海洋同盟・大虎帝国・シーディアンの間での停戦交渉もまとまり、ソーマ達はフリードニア王国に帰還する。
web版(文庫本未収録分):現実主義勇者の帝国建立記
世界大戦前編、海洋同盟と大虎帝国の衝突
- 文庫本:18巻
- WEB小説:英雄挽歌の章(第1話~第26話)
- 大陸暦1553年11月~大陸暦1554年3月
魔王領の完全解放宣言によって、魔王領という最大の脅威がなくなったと大陸中の人々は安堵していた。
その一方、フウガは大陸統一の野望の為、大虎帝国の将兵達を招集し、海洋同盟との戦いに向けて動く。ソーマ達海洋同盟はフウガ達ハーン大虎帝国を止めるために、時代そのものを変えようと模索する....。
大陸暦1554年3月、世界大戦、あるいは大陸南北戦争と呼ばれる戦いが勃発した
大虎帝国軍はトルギス共和国、ユーフォリア王国、アミドニア戦線、王都パルナムへの侵攻ルートで動く。
トルギス戦線では膠着状態、ユーフォリア戦線では国境で両軍睨み合いの状態だった。
アミドニア戦線では、ルナリア正教皇国軍と大虎帝国軍がアミドニア地方に侵攻する。しかし、ソージとメアリが宝珠放送でルナリア正教の疑問点を指摘したことで、正教皇国軍は崩壊し撤退する。大虎帝国軍は正教皇国軍を逃した後、降伏する。この場はフリードニア王国アミドニア方面軍が勝利した。
フリードニア戦線では、大虎帝国本軍が王都パルナムに向けて侵攻する。侵攻ルートの中にあった紅竜城邑に対しては抑えの兵を置いて、素通りする。
そんな中、オーエンやヘルマン達一部の王国軍が自爆したことにより、大虎帝国軍は2日間足止めを喰らい、王国軍本軍のいるパルナムに到着する。そして全世界でソーマが北の世界の存在を知らせて、海洋同盟を倒しても大陸統一の夢は幻想だと突きつける。これにより、急激に大きくなりすぎていた大虎帝国の人々に動揺が走っていた。
世界大戦(大陸南北戦争)後編、世界再編
- 文庫本:未収録
- WEB小説:英雄挽歌の章(第27話〜章末話)
- 大陸暦1554年3月〜大陸暦1555年
王都パルナム戦線では、フリードニア王国軍と大虎帝国軍が対峙し、ソーマは傷を負わせられるもフウガを抑えることに成功する。
その一方で、海洋同盟は別働隊を編成して、ハーン大虎城を包囲、旧マルムキタンの草原地帯を抑える。
これにより、戦争は痛み分け(フウガが敗北を認めており、実質的には大虎帝国の敗北)という形となる。最後にユリガの終結宣言によって戦争は終わった。
世界大戦終結後の1年後、ハーン大虎帝国は各地で反乱が起こるようになる。そんな中、北へ反乱鎮圧に向かったはずのクレーエが、大虎帝国内の反乱分子と組んでハーン大虎城を急襲した。フウガとムツミは生死不明となり、ハシム達有力人物は戦死する。
残ったシュウキン、ルミエール、エルル、ロンバルト、ヨミは抵抗軍を結成し、クレーエ軍に対抗しようと試みる。
カセンは、フウガとムツミの息子スイガを連れて逃走し、フリードニア王国でユリガにスイガを託し、ソーマにフウガからの手紙を渡す。
手紙でフウガからスイガと大虎帝国を頼まれたソーマは、魔王領発生した混乱期に戻さない為に
シュウキン達抵抗軍と手を組み、クレーエやナタ達反乱軍を潰す(後継者戦争)。
その後、ソーマの発案により各国の国王・元首達を集め、第2回バルムサミットを開く。
世界再編について話し合い
- 旧ゼム地方は、ギムバールと領主達の要請によって、トルギス共和国が併合することになった。
- 世界大戦で獲得した領土は九頭龍諸島王国が管理することに
- ガーラン精霊王国は父なる島と母なる島で分割されていたが、1つの国家としてまとまることに
- ルナリア正教皇国は政教分離の為、フリードニア王国が大部分を併合し、首都ユムエンとその周辺をルナリア教皇領とし、ルナリア正教の総本山としての役割のみを残した。
- ハーン大虎帝国は西・中央・東に分割し、それぞれに王を立てて統治する形となった。
- 大虎帝国西部はスイガの治めるハーン大虎王国とし、スイガが成人までの間はユリガとフリードニア王国に保護し、その間はシュウキンとルミエールで守り抜き、スイガが成人した際、王位を継ぐことになる。
- 大虎帝国中央部はレムス王国とし、国王として実務経験のあるロンバルトが統治することになった。
- 大虎帝国東部はラスタニア王国としてユリウスとティアが統治することになる。
- シーディアンの治めるハールガとその周辺のみはフリードニア王国の管轄となる。
- 旧大虎帝国のルナリア正教皇国に隣接していた国土はユーフォリア王国に譲渡
以上の結果となり、そして南半球にある国々は順々に『海洋同盟』に参加していく。
やがて海洋同盟は南大陸連合へと発展し、安定した時代を迎えた。
アフターストーリー(最終章)
最終章のストーリー
- 文庫本:未収録
- WEB小説:最終章
- 大陸暦不明
波瀾万丈で浪漫に満ちた歴史を刻む北半球とは違い、南半球の世界ではその後数百年にわたって大きな混乱のない安定した歴史を刻んでいくことになる。
南大陸連合という緩い連合体となった世界を、同時代人の残した手記の中にはソーマの帝国と(若干の揶揄や羨望なども込みで)記載される動きもあった。
ソーマは実際には帝国も帝位も持たないまま、皇帝として世界の人々に認識された。
ソーマの後を長男(長子)シアンが継ぎ、双子の妹カズハと婚約者シャランの後押しを受けて、カルラにプロポーズするところから始まる。
最終章について作者からのコメント
※「英雄挽歌の章」章末話で作者からのコメント
次回から【最終章】としてそれぞれのアフターストーリー的な話を、文庫一冊分書いていく予定。
さすがにYAIBAの三人とかマイナーすぎるのは出せないけど、なにか見たいキャラの話が合ったらコメントに書いてください(採用するかもしれないし、しないかもしれませんけど)。
※「最終章」プロローグで作者からのコメント
この最終章は書きたい物語を好きなように書いていきます。
そのため時系列・ストーリー構成などの調整は後回しにします。
各話ごとに時間が前後するかもしれませんし、
キャラクターメインの話のときもあれば国(グループ)単位での話もあるでしょう。
そのほうが「あのキャラの話をもっと」みたいな読者様からの要望にも応えやすいですからね。
そこらへんはご了承下さい。