地理
現実主義勇者の王国再建記の世界観を参照。
戦争・害獣駆除
1週間戦争(三正面戦争)
- 文庫2巻
- 大陸暦1546年
エルフリーデン王国禁軍が、空軍、不正貴族軍と陸軍、アミドニア公国軍の三者と戦った戦争。
三公のゲオルグ・カーマイン、カストール・バルガスが、国王を譲られたソーマ・カズヤに不信を抱き、反逆の意思を示す。最終勧告で、「相手を討つか捕縛したら、その配下の軍を即座に支配下に置く」というルールを設けて、内乱勃発する。
ルドウィン率いる王国禁軍がランデル近郊に城を構えて、不正貴族と雇われたゼムの傭兵、陸軍と戦う。
同時期、アミドニア公国が侵攻し、王国南西部の都市アルトムラ周辺を占拠する。ただし、アルトムラの領主ワイストと海軍大将エクセル・ウォルターの策略で足止めされていた。
一方、カストール率いる空軍(手勢百騎のみ反乱し、それ以外は中立を守らせた)とソーマ達一行が紅竜城邑で戦う。カストールに勝利し、空軍を傘下に加える。
その後、ソーマ達は空軍を率いてランデルに行き、陸軍の対空連弩砲を破壊したことで、カーマイン公がすぐ降伏の意思を示す。同時に不正貴族の私兵とゼムの傭兵は、カーマイン公率いる陸軍に拘束される。こうして内乱は終結し、ソーマは王国の禁軍、海軍、空軍、陸軍を手中に治め、アミドニア公国に宣戦布告をする。
アルトムラを後にし、アミドニア公国軍は王国軍の攻撃目標とされた公都ヴァンに急いで向かうも、海軍の奇襲などで疲弊する。そして、ヴァン周辺に陣を構えた王国軍と衝突する。
アミドニア公王ガイウスの戦死により、戦争終結する。
東方諸国連合の魔浪
- 文庫8巻・9巻
- 大陸暦1547年
東方諸国連合で起きた魔物大量出現(魔浪)により、ラスタニア王国、チマ公国に被害が出る。
ラスタニア王国での魔浪時はラスタニア・フリードニア・ノートゥン連合軍によって治める。
チマ公国では東方諸国連合の軍と、後に来たフリードニア王国軍によって治める。
オオヤミズチ討伐戦(親子島沖海戦)
- 文庫13巻
- 大陸暦1549年
九頭龍諸島で怪物オオヤミズチを退治する為に行われた戦闘。
国の成り立ちから一致団結できずに密漁する九頭龍諸島連合艦隊と、密漁されたフリードニア王国海軍との間で戦争寸前にまで行った。しかしオオヤミズチ出現により、両国が共闘し、オオヤミズチは退治される。これを機に、フリードニア王国、九頭龍諸島連合、トルギス共和国との間で海洋同盟が結ばれる。
東方諸国連合統一戦争
- 文庫14巻
- 大陸暦1549年
東方諸国連合で起きた戦争。フウガ率いる草原遊牧国家マルムキタンが魔王領を少しずつ解放し、東方諸国連合を統一しようと画策する。
レムス王国などフウガを支持した国もあったが、チマ公国・シャーン王国・ガビ王国の3カ国連合は反発する。セバル平原で、3カ国連合軍とフウガ派が争い、フウガ派が勝利する。
その後、フウガ派についたハシムの計略で、宴で親睦を深め支持を取り付けると見せかけ、参加した中立派を謀殺する(外部には反フウガ派の自爆テロだと発表された)。ロス王国のように抗う国もあったが、フウガ派に滅ぼされるか降る。
宴に参加しなかったラスタニア王家は、フリードニア王国に亡命する。ラスタニア王家(特にユリウス)の捕縛する為、フウガ達は、ラスタニア王国を攻めるが、ユリウス達ラスタニア王国関係者の亡命手助けをしに来たノートゥン竜騎士王国軍30騎と小競り合いが発生する。ユリウス達が竜騎士王国内に到着したことで、停戦される。
その後、残るユリウス達ラスタニア王国関係者とサミ・チマもフリードニア王国に、ニケ・チマはトルギス共和国に亡命する。
こうして、東方諸国連合は統一され、ハーン大虎王国が建国される。
大虎ケイオス戦争
- 文庫16巻
- 大陸暦1552年
大虎王国、ルナリア正教皇国、傭兵国家ゼムの3カ国連合軍と、グラン・ケイオス帝国軍の間で起きた戦争。帝国のジャモーナ城塞でジャンヌとギュンター率いる帝国軍が奮闘していた間、クレーエとルミエール達魔王領強硬派の裏切りにより、帝国が帝都ヴァロワを包囲され、国家滅亡の危機になったが、海洋同盟の武力介入により停戦される。
停戦後、グラン・ケイオス帝国は縮小され、ユーフォリア王国となる。
魔王領解放戦争
- 「世界解明の章」
- 大陸暦1553年
大虎帝国軍と海洋同盟軍が魔族が住む魔王領に侵攻する。
しかし、マザードラゴンとノートゥン竜騎士王国軍の介入で、大虎帝国、海洋同盟、魔族(シーディアン)との間で停戦する。
世界大戦(大陸南北戦争)
- 「英雄挽歌の章」
- 大陸暦1554年3月
ハーン大虎帝国と海洋同盟の間で起きた戦争(現在も継続中)。
フウガ達ハーン大虎帝国陣営は速戦即決を狙って、真っ直ぐ王都パルナムを目指すルートに主要な戦力を投入することを考えていた。
海洋同盟国であるユーフォリア王国、トルギス共和国、アミドニア地方のどこか一つでも劣勢を強いられることになれば、ソーマの頼りなさと海洋同盟の脆弱性を喧伝し、こちらを揺さぶりをかける戦法をかけるつもりだった。
- ユーフォリア王国戦線
フウガ軍はユーフォリア王国の国境沿いに配置していた軍勢を進軍させた。
シュウキン、ルミエール、エルルが率いる大虎帝国軍と精霊王国の父なる島の義勇軍の連合軍で、その兵力の大部分をグラン・ケイオス帝国から大虎帝国に寝返った貴族たちの兵が占めていた。
対してユーフォリア王国軍は、ジャンヌ、ハクヤ、ギュンター、サミ、ピルトリーが率いている。
のはずだったが、フウガとソーマの決着次第なので争う必要もなく、盟約を交わす。
『もしフリードニア王国が大虎帝国に敗れたら、ユーフォリア王国は即座に大虎帝国に対して降伏する』
『もし大虎帝国がフリードニア王国に敗れたら、シュウキンたちは大人しく撤退する』
『その間は双方共に軍は動かさず、略奪行為なども行わない』
とこのような内容で、軍も動かすことなく大人しくしていた。
それどころか、両軍の上層部の間でお茶会をしていた。
- トルギス共和国戦線
モウメイとナタが率いる元ゼムの将兵達大虎帝国軍5万は、大虎帝国ゼム地方から共和国に攻め込み、牽制すると同時に、大虎ケイオス戦争で奪われた二都市を奪還しようと動く。
一方、クー、レポリナ、ニケ、トリル率いる共和国軍3万は大虎帝国軍の侵攻を防ぐ。
共和国から二つの都市を奪還するのは困難だと判断したモウメイは、方針を包囲に切り替え、ソーマとフウガの戦いに、共和国が介入する事態だけは防ごうとした。
クーも防衛の準備はしてきたが攻めかかるのはリスクが高すぎるため、これ以降のトルギス共和国戦線は膠着状態となる。
- アミドニア戦線(フリードニア王国アミドニア地方戦線)
アン率いるルナリア正教皇国軍は、正教皇国側からアミドニア地方へと攻め込もうと動く。
しかし、正規兵五万人と同数以上の義勇兵を動員できる正教皇国軍が、
正規兵と義勇兵含めて約5万(割合も義勇兵が七割以上を占めている)しか動員できていない状態でアミドニア地方を攻めていた。ハーン大虎帝国将兵のロンバルト、ヨミはアンの護衛、お目付け役として参加しているだけだった。
一方のフリードニア王国アミドニア方面軍はグレイヴ、ミオ、マルガリタ、カゲトラ達エルフリーデン王国陸軍出身者、アミドニア公国軍出身者、諜報部隊「黒猫」の総兵数4万で構成されており、野戦で凌いでいた。
途中で宝珠放送を利用し、王国ルナリア正教のメアリ、ソージが正教皇国軍に揺さぶりをかけた。
アンと崩壊したルナリア正教皇国軍は撤退し、彼らを逃したロンバルトとヨミ達大虎帝国軍は降伏し、この場はフリードニア王国軍が勝利する。
- フリードニア王国戦線
- フリードニア王国への侵攻
フリードニア王国の首脳陣は、勝つも負けるもパルナムまでで決まると考えており、パルナムの非戦闘民達を避難させた。
その最中、大虎帝国軍はフウガ達主力軍でフリードニア王国へ侵攻する。別働隊に分かれようとするも、ダークエルフ族やジュニーロ親子によって妨害される。遥か上空からは竜騎士王国の協力で動きを把握されていた(厳密には観光客である王国の三つ目族が把握して情報を流し、竜騎士王国は観光客がやったことには責任を負わない建前だった)。
そして、大虎帝国軍20万兵は紅竜城邑へと誘導される。
- 紅竜城邑防衛戦
紅竜城邑にいるフリードニア王国軍は空軍の半数と陸軍三万兵だった。
紅竜城邑の死守を目的に動く。奪われたり、破壊されると王国にとって大きな損失となる。また相手の素通りも許すわけにはいかず、ソーマたちの準備が整うまで時間を稼ぐか、あるいは敵の一部を引きつけ続けなければならなかった。
指揮はトルマンとカルル、他の参戦者はカストール、カルラ、アクセラであり、バルガス家が勢揃いしていた。
空中戦ではクレーエ率いる帝国空軍が侵攻するも、カストールやカルラ率いる王国空軍に苦戦する。
陸上では大虎帝国軍はソーマとジーニャのメカドラに苦戦する。
大虎帝国軍はクレーエ率いる空軍部隊と陸軍一万に紅竜城邑の攻略を任せ、フウガ達大虎帝国軍の本隊は王都パルナムへと向かうことになった。
- 紅竜城邑防衛戦後
もう王都パルナムへの道を防ぐような都市はなく、ついにフウガとソーマの直接対決が行われると思われていたが、オーエンとヘルマン率いる一部の王国軍がパルナムに行く途中の城に立て籠もり、大虎帝国軍を足止めさせる。立て籠もった王国軍は城の陥落時に自爆し、大虎帝国軍は陥落させた都市などに仕掛けがないかどうかを再度確認する作業を強いられたため、『二日間』も足止めされる。
- 最終決戦(パルナム戦線)
王都パルナムに大虎帝国軍が着く。
フリードニア王国軍は関ヶ原の西軍が西進してきた東軍を包み込むかのように布陣する。
王国軍は東・中央(南)・西に分けられていた。
・フリードニア王国軍総指揮:副総大将ルドウィン・アークス、参謀カエデ・マグナ
・東側の指揮:リーシア・エルフリーデン
・西側の指揮:ワイスト・ガロー
・中央の指揮:ユリウス・ラスタニア
・飛竜機動騎兵:ハルバート・マグナ、ルビィ・マグナ
・ハーン大虎帝国軍側の将兵
・東側の指揮:ムツミ・ハーン、ガイフク・キイン
・西側の指揮:ガテン・バール、カセン・シュリ
・中央の指揮:ハシム・チマ
各3方向で両軍の戦いは膠着状態に入る中、フウガが出陣する。
- フウガの出陣
アイーシャとナデンによってドゥルガを引き離され、魔封機(マジックキャンセラー)や王国兵によって、フウガはソーマの元へたどり着く。フウガの攻撃によってソーマは負傷するも、日頃からオーエンの特訓を受けていたことにより急所は避けた。
その隙に、ハルバートはフウガの片翼を切り落とし、ルドウィンと共にフウガを制圧する。
- ハーン大虎城の包囲、草原地帯の制圧
フウガを制圧後、宝珠放送で海洋同盟の別働隊が、ハーン大虎城を包囲し、道中の草原地帯もすでに制圧したことを知らせる。
大虎帝国軍が各国に侵攻している隙に、フリードニア王国軍の島形空母と輸送艦キング・ソーマを利用して、海洋同盟の別働隊を組む。
海洋同盟の別働隊は、九頭龍諸島王国軍全軍、一部のユーフォリア王国軍・フリードニア王国海兵隊・トルギス共和国軍の10万兵で構成され、それを率いているのはマリア・ユーフォリアだった。
- 戦争終結
フウガが敗北を認めた後、ユリガの終結宣言により戦争は終結する。
大虎城の変
- 文庫本:未収録
- WEB小説:「英雄挽歌の章」第43話~第46話
- 大陸暦1555年
世界大戦終結後の1年間、ハーン大虎帝国首脳陣は国を安定させ、この安寧を守ろうと考えていた。
しかし、フウガの大陸制覇の夢を重ねた者達からは裏切り行為と思われてしまい、各地で反乱が起こるようになる。
これにより、シュウキンとルミエールは西へ、ロンバルトとヨミは東へ反乱を鎮圧しに行き、モウメイは南部の旧ゼム領を治めていた。
そんな中、北へ反乱鎮圧に向かったはずのクレーエが、ナタを始めとする大虎帝国内の反乱分子と組んでハーン大虎城を急襲した。
これにより、ハシム、ガテン、ガイフク、飛虎ドゥルガが戦死。
フウガとムツミは、シュウキンのいる西へ向かって脱出するも、クレーエ軍の追撃によって両名とも生死不明となる。
カセンは、フウガとムツミの息子スイガを連れて逃走し、道中で黒猫部隊に保護される。その後、フリードニア王国にいるソーマとユリガにスイガを預け、カセンはシュウキン達と合流する。
クレーエは飛虎ドゥルガの亡骸を根拠とし、世界にフウガの死を伝えた。
その後もフウガ生存説はその後度々流れるが、この後の歴史にフウガ・ハーンの名が登場することはなかった。
ゼム地方のモウメイはフウガに殉死する形でクレーエ軍を前に全滅する。
シュウキン、ルミエール、ロンバルト、ヨミは抵抗軍を結成する。
後継者戦争
- 文庫本:未収録
- WEB小説:「英雄挽歌の章」第46話~第48話
- 大陸暦1555年
シュウキン達抵抗軍とフリードニア王国軍が、クレーエ軍と戦った戦争。
フウガに不満を持っていた者たち、大陸で最大最強国家であるという自負を捨てられない者たち、野心ある者たちなどを吸収してクレーエ軍は5万に膨れ上がっていた。
ロンバルトとヨミは抵抗軍2千を率いて、旧フラクト連邦共和国内にある城に籠もっていた。
クレーエ軍の猛攻で陥落間近に思われたのだが、そこにユーフォリア王国の支援を受けたシュウキン、カセン、ルミエールたち抵抗軍の援軍2万が到着した。
クレーエ軍は城攻めを中断し、さきにシュウキンたちの軍を迎え撃つことにした。
翌朝、フリードニア王国軍10万が大虎帝国に侵入する。
王国軍にはユリガが従軍しており、彼女が各地の領主に対して
『フリードニア王国にてフウガ・ハーンの遺児スイガを保護していること』
『私、ユリガがスイガに変わって逆賊のクレーエを討つこと』
『これはクレーエ公に対しての復仇戦であり、我が夫ソーマに領土的な野心は一切無いこと』などと明言し、各地の領主たちに通過を阻むことがないよう要請し、圧倒的速さで戦地まで素通りする。
王国からしてみれば、北の混乱による悪影響を防ぐ為だった。
首謀者クレーエはユリウスに、ナタはアイーシャに討ち取られる。こうして、王国軍と抵抗軍はクレーエ軍を破る。
同盟・宣言関係の用語
対魔族人類共闘宣言(人類宣言)
帝国女皇マリア・ユーフォリアが行った最大の政策ともいえる対魔王領を前提とする国家間同盟。
魔族に対する人類の共闘というだけでなく、戦争停止・民族差別禁止にも言及した画期的なものとされている。
作中内でソーマが言及していたがヘルシンキ最終文書と酷似した内容であり、そちらにおける地球の国家が見抜けなかった問題点でもある「加盟国同時の争いといった外からの問題には効果的だが、クーデターや独立運動といった内部からの問題については、条約内容同士の矛盾で動くことができなくなる」という欠点が存在。
ソーマはそれをついてアミドニア公都ヴァンを併呑することで国内感情のコントロールを測ろうとしたが、ロロアの行動により彼にとっても不測の事態となる。
その事態を持ってマリアも危険性を認識したが、同時に現段階で宣言を白紙に戻すことが世界全体にとっての不利益と判断して続行される。同時に彼女自身は逆にこの欠点を利用したある目論見を持っており、のちにソーマとの間の「口約束」が結ばれることになる。
この場はを維持し状況の悪化を防ぐというものであり、裏を返せば「人類最強国家の帝国ですら」何の突破口も見出だせていないということであるため、魔王領の脅威に対する問題の根本的な解決策にはなっておらず、フウガの英雄としての飛躍を許してしまう。
帝国に比類する国のない時代は絶大な影響力を持ったが、フウガ勢力や海洋同盟の台頭により形骸化し、WEB版における「現実主義勇者の帝国建立記」で大虎王国と帝国の戦争後、解散する。
秘密同盟
ソーマの発案により、エルフリーデン王国(→フリードニア王国)とグラン・ケイオス帝国との間で結ばれていた盟約。
内容は、
・魔王領や魔族、魔物に関する情報を二国間で共有する
・魔浪の際、それまで帝国が担ってきた東方諸国連合への援軍派遣を帝国からの要請を受けてエルフリーデンが負担する
・帝国はエルフリーデンに対し「戦争支援金の支払い」を求めない
・官僚の代表に「特命全権大使」の称号を与え、両国の首都に設置した大使館に常駐させる
というもの。
当時、国土面積が人類国家第一位の帝国と第二位のエルフリーデンの同盟を他国が警戒することが予想されたために秘密とした。
宝珠と簡易受信機による放送で連絡を取り合い、連携を図っていた。
大陸歴1546年から1552年の帝国解体まで続いた。
海洋同盟
WEB版における「現実主義勇者の大国建造記」。もしくは文庫13巻においてフリードニア王国、トルギア共和国、九頭龍諸国連合王国との間にできた同盟。
当初は「人類宣言」の延長だと思われかねないためにグラン・ケイオス帝国を加えることはなかった。のちにweb版における帝国建立記において帝国縮小後のユーフォリア王国も加盟する。
海での活動を生業とする者たちの暗黙の了解である「海の掟」を、明確に条約として結んで作られた国家間同盟。フリードニア王国が九頭龍諸国連合との関係改善を契機に、海洋交易拡大を目的に同盟を組んだ。
南大陸連合
大陸暦1555年、第2回バルムサミット後に星竜連峰とノートゥン竜騎士王国をのぞくすべての国が、『海洋同盟』に加盟したことにより、発展した同盟。
竜騎士王国内に設置された『南大陸連合会議場』にて各国間の問題を話し合い、戦争や飢餓などの大きな問題に発展しないよう努力していくことになる(ノートゥン竜騎士王国のみ、中立国として議長役を務めつつ特別招待国として参加)。
加盟国は以下
・フリードニア王国
・ユーフォリア王国
・トルギス共和国
・九頭龍諸島王国
・ルナリア教皇領
・ガーラン精霊王国
・ノートゥン竜騎士王国
・シーディアン
・ハーン大虎王国
・レムス王国
・ラスタニア王国
魔王領の完全解放宣言
WEB版における「現実主義勇者の帝国建立記」で海洋同盟とハーン大虎帝国の共同宣言によって、ランディア大陸中の人々に届けられることになった宣言。
その宣言内容はフリードニア王国と大虎帝国とで摺り合わせている。
1、魔王領へと踏み込んだ大虎帝国とフリードニア王国の連合軍は、その最奥で魔族と呼ばれていた存在と遭遇した。小競り合いはあったものの魔王ディバルロイと思われていた魔族たちの指導者であるマオと会見し、停戦に至る。
2、互いの情報を交換した結果、魔族とははるか北の海を越えてきたシーディアンと呼ばれていたべつの人類であることが判明。彼らはランディア大陸に住む人類をランディアンと呼んでいる。魔族との戦いは人類同士の戦争だったのだ。
3、シーディアンもまた魔物の被害を受け、このランディア大陸に逃れてきた難民だったということが判明。ここで魔物は脅威であるという点で利害が一致し、連合軍はマオと協力して魔物が溢れ出した最初の地点である『異界の門』を封じることに成功する。
4、異界の門が閉じられたことにより、十年に一度ほどの周期で発生していた魔浪は起きなくなるだろう。魔物はまだ各地に存在しているが、シーディアンとも連携して討伐に当たれることから、駆逐されるのもそう遠い日ではないだろう。
5、シーディアンたちが居る北の果ての都市ハーザルは、大虎帝国と海洋同盟の共同管理下におき、それぞれの庇護下に入る形となる。
以上5か条が発表された。
人類・種族
人類の年齢
長く生きる種族ほど身体、精神共に成長が遅い。
長命種族の精神年齢は
(実年齢)×(人間族、獣人族などの一般的な最長寿年齢〈凡そ百〉)÷(その種族最長寿年齢)を計算した数にあたる。
大陸暦1546年時点のカストールだと、160歳×100歳÷500歳=精神年齢32歳にあたる。
大陸暦1546年時点のエクセルだと、500歳×100歳÷1000歳=精神年齢50歳にあたる。
結婚
この世界では一夫一妻方式だが、一夫多妻、稀に多夫一妻の場合もある。
人間族
この世界の人口で大多数を占め、国王は人間族の割合が多い。
獣人族
妖狼族、猫耳獣人族などがいる。寿命は人間族と同じ100年未満。獣人中心国だとトルギス共和国がある。
半竜人(ドラゴニュート)
竜と伴侶である竜騎士との間に生まれる種族。竜の角・翼・尾を持っていて、五百年程度の寿命を持つ。種族として確立できるほど一定数存在する。
蛟龍族
海に棲まう伝説上の生物・蛟龍(シーサーペント)を祖先に持つ種族。鹿のような小さめの枝角と爬虫類のような尾を持つ。千年生きると言われている。かつて九頭龍諸島の島の一つに住んでいたが、島内の覇権争いに敗れ、エルフリーデン王国ラグーンシティ(の前身)に流れ着いた。ラグーンシティを愛するが故にその安寧を脅かす者は何人たりとも容赦しない。
大きな鹿角を持つ泳ぎの得意なナデンに出会ったことで、ソーマやエクセルは蛟龍族の祖先とされる蛟龍(シーサーペント)は、ナデンと同じ龍なのではないか、と考えている。
エルフ
長命種族。ダークエルフ、ハイエルフ、ライトエルフ、ハーフエルフなど分けられている。
- ダークエルフ
褐色肌と銀髪のエルフ。
【エルフリーデン王国】
少数民族の部類に入り、高い戦闘能力を有する。部族の仕来りで主人以外の者に、女性は自分の夫以外の者に頭を下げないのが貞淑の証である。
生涯の忠誠を捧げる相手にはその者が死ぬまで忠誠を誓う。
「神護の森」を領地とし、森の守護者を“自称”するとともに、森を守るとされる神獣を崇めている(神獣信仰)。族長の娘アイーシャがソーマに登用されるまでは排他的で、他種族の森への侵入を禁じていた。災害発生時にも王都に救援要請は出さず、アイーシャにしか知らせなかった。
【ガーラン精霊王国】
ハイエルフに次ぐ地位にある。
- ハイエルフ
金髪で色白。赤い瞳が特徴的。美しい容姿の者が多いエルフ族の中でも特に美男美女が多い。かつて大陸で虐げられた歴史的経緯から、年長の者ほど選民思想に取り憑かれていて、ガーラン精霊王国においてはハイエルフ至上主義を掲げている。他種族における魔導士レベルの魔力を一人一人が持っていることも選民思想にはしる理由になっていたが、魔法が強化される土地に住んでいただけであったことが後に明らかとなる。実際、襲撃してきた魔物も強化されてしまい、過去に出奔したメルーラは国を出ると魔力が弱まっている。
弓矢などの遠距離攻撃に特化した者が多い。
- ライトエルフ
色白で金髪のエルフ。
ガーラン精霊王国ではハイエルフに次ぐ地位にある。
- ハーフエルフ
人間とエルフのハーフ。
ガーラン精霊王国では見下される立場。
三ツ目族
額に宝石が埋め込まれたように見える第三の目が特徴的。第三の目で、肉眼では見えない細菌を視認することができるため、衛生観念が高く、不潔な他人との接触を忌避している。そのため排他的な種族と思われていたが、ソーマが「衛生」の概念を国に伝えたことで名誉回復に至る。自分たちで抗生物質を製造し、寿命そのものは人間族と同程度ながら、他種族に比べて平均寿命が延びている。
小人族
成人しても子供の外見のままの種族。
天人族
獣人族との混血で背中に鳥の翼がある。北東の草原地帯に多くみられる。
人魚族
九頭龍諸島に住む種族。顔や腕に魚の鰭のようなものがある。
竜
超大陸ランディアを中心とする世界における最強の種族。人類側とは基本的に相互不干渉。
純粋な航空戦力として他国で使用されている飛竜(ワイバーン)及び帝国が独占しているグリフォンを超える戦闘能力を持ち、更に人間サイズの人型の姿に変じることも可能。これらの特徴から戦力としての力と応用力が絶大であり、星竜連峰とノートゥン竜騎士王国は最盛期のグラン・ケイオス帝国すら積極的介入を断念するほど。
人間に変じる時は竜の時の鱗などが変化する形でドレスを身に纏う。また鱗は人間における爪や毛に近く、損傷で痛覚が刺激されることは無い。他種族との間でなければ子供を作れないため、竜騎士王国との契約は子供を産むために必要な契約ともいえ、基本的に契約するまでは中性的だが契約を交わすと契約相手の性別に合わせて体格が変化。子供は竜・騎士の種族・半竜人の三種類からランダムに生まれるが、契約相手が女性の場合は性質上、騎士の種族か半竜人の二択になる。
単独で真っ向勝負が可能なのは一部の例外を除き同じ竜騎士のみという存在だが、契約によって対外的な侵略活動を行うことを禁じられている存在。web版のコメントにおけるどぜう丸氏の返信から、そもそも「機能」として侵略活動が不可能に設計されている可能性が示唆されている。
魔族/シーディアン
魔王領に存在する魔物とは異なる存在。
人間と同様に戦略や戦術に則った作戦活動を行うことが可能であり、魔王領出現後の連合軍壊滅はこちらによるもの。反面それ以降は表立って活動することは無く、フウガの魔王領侵入によってそもそも魔王領のほとんどに魔族はいないということが事実上発覚する。
壊滅した連合軍の生き残りの発言などから「ディバルロイ」という単語が逐一出ており、この名を持つ存在が魔王ではないかという推測が成されているが、詳細は不明。また超大陸ランディアにおける人間世界の国家は言語が一つで統一されていたため、ソーマがトモエから話を聞くまで、ランディアの国家は魔族との対話という発想が出にくい状態となっていた。
大半の国家では魔族を知性があるだけの魔物の一種と認識されていたが、実際はトモエの能力ありきとはいえ対話が可能であり、またその魔族が半ば独断で彼女たちに逃げることを促しているなど、文明を持つ民族というべき存在でもある。そのためソーマ達は迂闊に知られると世界が割れるが、他国が先行して絶滅戦争になりかねない事態もまた避けねばならないため対応の苦慮することになる。
なお、魔族側からすれば、『魔族』と呼ばれるのは、魔物とほぼ同じ意味であり、蔑称にあたる。
魔族の故郷である北の地は、広大な海に、大小様々な島が無数に存在し散らばっている世界だった。
だから自分たちのことを海の民『シーディアン』と呼んでいる。
ランディアン
魔族は自分たちのことを海の民『シーディアン』と呼んでいるのに対して、
超大陸ランディア人のことは、陸の民『ランディアン』と呼んでいる。
魔法
魔法
魔素というエネルギーを利用して発動することができるという、超大陸ランディアにおける特殊な能力。
この世界の住人は火、水、風、土、光、闇の六つの属性のうちどれかに適性を持つことが特徴。そのうち火・水・風はその名の通りだが、土は実体としては重力操作に近く光属性は回復魔法。それ以外の特殊な力は闇属性とされているが、こちらの保有者は極めて少ない。また海上では水属性以外の魔法は効力が大幅に落ちるという特性を持つ。
一定以上の水準の使い手は魔導士と呼ばれて重宝されており、これにより地球では高度な科学や大型の重機を必要とする物事が人の手でできるため、地球に比較すると超大陸ランディアの文明レベルはかなりバランスがバラバラになっている。こと個人の技量で強力な遠距離攻撃が可能なことと、後述する付与魔術の存在もあり、いわゆる銃火器は開戦用の大砲程度しか開発されてない。
付与魔術
物体に魔法の効果を与えることで強化する魔法。
その性質上魔法を付与される物体のサイズが大きいほど籠めれる魔術が増えるため強力になる傾向があり、武器自身の切れ味があまり重視されず、飛び道具も弓や投げやりの方が威力が高まる傾向にある。そのためサイズが非常に小さい銃弾はあまり意味をなさないため、銃火器はろくに発展してない世界となっている。
魔物・怪物関連
魔物
いわゆるモンスターに近い存在であり、より厳密にいえば「ダンジョン」もしくは「魔王領内の非魔族」とでもいうべき存在。魔族は魔物を食用として食べており、また魔王領からの攻撃は事実上の魔物の大量発生であることから、魔族と魔物は人類側における「人間」と「動物」に近い関係性と推測されている。
後にイチハ・チマが各部位を分けて描いた絵を見たことで「魔物学」とでもいうべき学問が成立。これにより対魔王領だけでなく、ダンジョン攻略といった数多くの活動に大きな貢献が成されることになる。
ダンジョン
この世界のいたるところに存在する地下遺跡。本来魔物とはこのダンジョンから生まれている存在として定義されており、魔王領という特例を除けばダンジョンから抜け出ない限りは発見されない。
ダンジョンの核となるダンジョンコアを破壊することでダンジョンは死に、魔物の出現も止まることが特徴。また数代前のエルフリーデン国王の時に、マクスウェル家によってダンジョンコアを利用することで広範囲の同時通信を可能とする玉音放送の機能が発見されており、有力国家はダンジョンコアを保有することでお触れを出すなどといったことに使用。ソーマはこれを利用してテレビ番組に近い放送局という形で利用している。
魔浪
魔王領から大量の魔物が南下してくる現象。数年に一度の割合で起こる。東方諸国連合に属する中小の国々は自国のみでの対処は不可能、連合軍の配備にも偏りがあるため、加盟する「人類宣言」に則った帝国からの援軍派遣に頼っていた。1547年の魔浪ではラスタニア王国をフリードニア王国が、チマ公国を連合内の諸国+フリードニア王国が救援した。
オオヤミズチ
海に棲む怪物。ソーマは魔物と区別するため「怪獣」と称した。海竜類のような首、貝に覆われた胴体、蟹鋏が付いた八本の触手を持つ。昔話の厄災として九頭龍諸島に伝わっており、大型の水棲生物だけでなく人類も捕食する。九頭龍諸島の各島を脅かしていたが、フリードニア艦隊・九頭龍諸島艦隊の連合により退治され、亡骸は両国の将兵たちに食べられた。
ソーマは、霧の中では八本の触手が頭と合わせて九つの頭を持つ蛇のように見えることから、「九頭龍諸島」という名の由来でもあり大昔に神と崇められた「九つの頭を持つ蛟龍」と同一の存在である可能性を疑っている。
動物
ライノサウルス
ライノサウルス・トレイン。
ツノドルドン
海竜類
鉄船を牽いている海竜類。
猩猩
アミドニア公国にいる猿。トモエとの交渉でリリー根団子収集で協力する。
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キャラクター関連
※太字は中期・後期ヒロイン
※項目は初登場時の立ち位置で、主要キャラを記載
項目 | 該当キャラ |
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主人公 | ソーマ・カズヤ |
初期ヒロイン | リーシア・エルフリーデン アイーシャ・ウドガルド ジュナ・ドーマ |
主要配下 | トモエ・イヌイ ハクヤ・クオンミン ポンチョ・イシヅカ・パナコッタ セリィナ ルドウィン・アークス ジーニャ・マクスウェル ハルバート・マグナ カエデ・フォキシア エクセル・ウォルター |
アミドニア公国 | ロロア・アミドニア ユリウス・アミドニア |
グラン・ケイオス帝国 | マリア・ユーフォリア ジャンヌ・ユーフォリア |
星竜連峰 | ナデン・デラール |
トルギス共和国 | クー・タイセー |
九頭龍諸島連合 | シャ・ボン |
東方諸国連合 | フウガ・ハーン ユリガ・ハーン イチハ・チマ |