フウガ・ハーン
ふうがはーん
「我が名はフウガ・ハーン!マルムキタンの王だ!」
「この件に関しては、俺は王としてではなく一個人としての意志を優先する。病に苦しむ我が友シュウキンや配下の将兵たちを救いたい。そのためには頭を下げてお願いだってしよう。このとおりだ」
「カッカッカ! そういう楽な道を選ぶような男なら、ここまで来れなかったさ。俺はただ、俺を信じるヤツらに背を押されるがままに、駆け抜けるだけだ。この大陸の意思が一統させるのか。そうじゃないのか。時代がどう答えを出すのか、そろそろハッキリさせるときだろうな」
フルネーム | フウガ・ハーン |
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肩書 | 草原遊牧国家マルムキタン2代目国王→ハーン大虎王国国王→ハーン大虎帝国皇帝 |
異名 | 大虎王→大虎帝 |
出身 | 東方諸国連合 草原遊牧国家マルムキタン |
生年月日 | 大陸暦1521年(大陸暦1543年時点で22歳の為) |
種族 | 天人族 |
性別 | 男性 |
初登場話 | 文庫9巻プロローグ |
CV | なし |
東方諸国連合の草原遊牧国家マルムキタンの王。作中でハーン大虎王国国王となる。
圧倒的な武技と行動力を持ち、そこに合致する人柄もあってマリアに匹敵するカリスマ性を持ち合わせた男。ソーマは世界の時流に合致していることもあって、「英雄」になることを選ぶ存在として非常に警戒しており、フウガもまたソーマを高く買っているがゆえに警戒している。
強さはフリードニア王国最強の一角であるアイーシャよりも上である。
武器は偃月刀で、名は斬岩刀という。
またその気質に反し「魔族は魔王領の奥地にしか存在しない」ことを悟った上で少しずつ解放して人を集めることを始める冷静な洞察力も保有。皮肉なことにソーマに影響を受けたことで、自分の性格に合わない先を読んだ戦略や汚れ仕事の必要性も理解しており、そういった人材を求めることも選んでいる。
宗教について
元来のフウガは宗教などはあってもなくても良い物だと思っている。
神頼みをするくらいなら自分の力で切り開け、そうすれば自ずと運が向いてくるし、神様だって味方してくれるだろうと考えている。ただし、これから勢力を拡張していくためには正教皇国との同盟は必須だとハシムに言われていた為、ルナリア正教皇国との同盟を決める。
聖女であるアンが派遣された際は、運命に唯々諾々と従う彼女に魅力を感じなかった。
ただ、運命に流される彼女に憐れむような目を度々見せていおり、ハーン大虎王国での暮らしで、いつかユリガみたいに元気に笑えるようになるといいと願っていた。
家族(ハーン家)
13個下の妹。東方諸国連合統一戦争から守るため、魔浪時にチマ公国で会ったソーマに預ける。
ムツミ・チマ
嫁。
ライガ・ハーン
父。故人。草原遊牧国家マルムキタン初代国王だったが、40歳(大陸暦1543年)で亡くなる。
飛虎ドゥルガ
単身で魔王領に行った時、魔物の群れと戦闘時に出会った。
それ以降意気投合して一緒にいる。
フリードニア王国関係者
フリードニア王国国王。
最初はユリガの保護者代わりだったが、フウガの意向でユリガの夫となる。
動物に例えると亀と称している。覇気がなく、どこかを攻めるという意志もない。降りかかる火の粉から身を守るだけで、マリアのように魅了する美しさもなく、地味で、成長もゆっくりである。
簡単に倒せそうに見えるが、フウガが例えているのは山よりデカい亀である。動きは鈍く派手さはないが、一度動き出せば山さえ砕き、地形さえも変えてしまう。更に尻尾には無数の蛇を飼っており、その蛇たちは亀の意思に関係なく、亀に危害を加えるような者に容赦なく襲いかかると称している。
フリードニア王国第三側妃。動物に例えると炎の鳥。眩く輝いて誰をも魅了させ、灼熱の炎で敵を寄せ付けない。ただし、その輝きは自分の身を焦がして放っているもので、無理に輝き続ければ、やがて燃え尽きて灰になりそうだと称している。
ムツミの弟。ユリガの友人。ムツミがフウガと結婚したことで、フウガにとって義弟にあたる。
フリードニア王国の竜騎士。チマ公国で手合わせ時、5年もすれば武に追いつけるかもしれないと評している。
過去
- 文庫9巻プロローグ、文庫14巻プロローグ
- 大陸暦1543年、22歳
東方諸国連合のマルムキタン国王の息子だったが、父親であるライガが死んで王位を受け継いだ。
ライガ死亡を機に反逆を企てた氏族を滅ぼした。
単身で魔王領に行った時、魔物の群れと戦っていた飛虎ドゥルガに助太刀した。
それ以降意気投合してドゥルガと一緒にいる。
現実主義勇者の王国改造記
- 文庫9巻プロローグ~第6章
- 大陸暦1547年、26歳前後
東方諸国連合の魔浪時はチマ公国を援護する。その時にソーマと出会う。
この時に、国の上層部達ソーマとクー、更に戦闘では最強クラスのアイーシャ、ハルバート、ナデンからも一目置かれる。同時にフウガ自身もソーマを一目置いており、直感で下手に手を出すと泥沼の中に引きずり込まれる感じがしていた。
戦闘から一時戻った後は、チマ公やソーマ達のところに顔を出す。またムツミには嫁にもらうとストレートに口を出す。欲しいと思ったら口に出し、それを叶えるのが自身の信条である。
部屋から勝手に出たユリガに拳骨を喰らわしたが、ソーマには妹と同年代であるトモエがいたので、ユリガを預けることにする。
チマ公の依頼で、戦場の陣地を回ってフリードニア王国援軍が来ること知らせて士気を上がらせる。
その合間にハルバートやアイーシャと模擬戦をする。
魔浪を治めた後はソーマと話し、
・フリードニア王国軍が援軍に来たことへの感謝
・東方諸国連合の欠点(各国の保身や利益が絡み、連携が取れず、殲滅に時間がかかる)
・東方諸国連合を統一したいこと
・魔王領の奥に魔族がいる予測
・魔王領の一部を奪還して、東方諸国連合の世論を味方につけて統一の機運を作り出して、この国を1つにする。
以上のことを語った。
ソーマは自分とマリアがなりたくないと否定したこの時代の英雄になろうとしていると見ている。織田信長、ナポレオンなどのように、時代が膠着した時に人々の願いに応えるように登場する英雄に。
マシュー・チマの援軍派遣のお礼で自分の子を仕官させる国発表時、ソーマが報奨獲得権第1位になった際、無表情でムツミ嬢を獲るつもりなら覚悟しやがれと暗に見つめて訴えていた。
ムツミよりもイチハが欲しいソーマは、君主論で「人は自分が傷つけられた恨みはすぐに忘れるが、財産や女を奪われた恨みは一生忘れることはない」とあるので、フウガのことを恐ろしく感じた。
ソーマが辞退したことで報奨獲得権第1位となり、ムツミをお姫様抱っこしてド直球なプロポーズをする。こうしてムツミを嫁に迎える。東方諸国連合統一などの野望も話し、ムツミの賛同を得る。
フリードニア王国軍が帰国の準備時、ユリガを王国で預かって欲しいとソーマに依頼する。
ムツミには自分を守る知恵も力もあるが、まだ小さいユリガが狙われる可能性があるためである。
なお、フウガの意思では学校卒業後まで預けたい意向である。
それで数年後のユリガは美人になりそうなので、性的な意味で手を出して娶ってもらい、ソーマに義弟になってもらうのもいいと語る(この時ソーマは冗談だと感じていたが....)。
- 文庫10巻最終章、文庫11巻第1章
- 大陸暦1548年、27歳
マルムキタンの騎獣テムズボッグにまたがった跳躍騎兵5千、重装騎馬兵5千、難民兵士1万を率いて、魔王領の魔物領域を少しずつ解放していた。
現実主義勇者の大国建造記
- 文庫13巻後日章二、14巻
- 大陸暦1549年、28歳前後
フリードニア王国・九頭龍諸島連合軍がオオヤミズチ退治していた一方、フウガ率いるマルムキタン軍が魔王領の一部を奪還していた。
魔物辞典を発行したのがムツミの弟であるイチハであること、ソーマの人を見る目に驚いていた。
ユリガの手紙を読んで、九頭龍諸島連合でオオヤミズチ退治のことを知った。
日増しにフウガを最高指導者とした東方諸国連合統一国家を求める声が出ていた。ゴーシュ・チマが襲ってくるが、返り討ちにする。沈んでいたムツミを慰めた。
マシュー、シャーン王、ガビ王が反抗するようになるも、勝利する。
この時にハシムを味方につけ、東方諸国連合を統一し、ハーン大虎王国を建国する。
- 文庫15巻
- 大陸暦1550年、29歳前後
ハーン大虎王国建国後、ガーラン精霊王国の要請で父なる島を開放する。
しかし、部下のシュウキン達が魔虫症で苦しむ。
この事態にソーマやユリガ達と宝玉放送で会談し、情報交換する。
ソーマにフリードニア王国と大虎王国で共闘を願う。
ハクヤとハシムの駆け引きに一喝し、頭を下げた。
こうしてバルム・サミットに参加して事態収拾に取り組む。
現実主義勇者の帝国建立記
- 文庫16巻
- 大陸暦1552年、31歳前後
大虎ケイオス戦争で帝都ヴァロワまで赴く。
- 世界解明の章
- 大陸暦1553年、32歳前後
魔王領侵攻する。
- 英雄挽歌の章
- 大陸暦1553年年末~大陸暦1554年(32歳~33歳)
妻のムツミと久方振りに、のんびりとした時間を過ごしていた。
大陸統一の野望の為、海洋同盟国と戦争するつもりでいることをムツミに伝えたが、フウガという名の英雄譚の結末を見届けると聞き、寄り添っていたのだった。
大陸暦1554年1月、新年の宴に参加していた。
その後、ムツミと共にユリガと会談する。会談の結果は、戦う以外の未来を得られず、フウガは負ければ次のない、乾坤一擲の戦いを挑まなければならなくなり、半分ユリガの思惑通りとなった。
シュウキン、ルミエールの反対を押し切り、海洋同盟との戦争に動く。
世界大戦では、ハシムやムツミと共に大虎帝国軍本隊を率いてフリードニア王国へと侵攻する。
作中日時 | 収録巻・出典 | エピソード名 | 出来事 | |
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大陸暦1543年 | ||||
不明 | 文庫14巻プロローグ | 若虎覚醒 | ||
大陸暦1547年 | ||||
10月下旬 | 文庫9巻プロローグ | 空にまみえる | フウガと出会う | |
11月某日 | 文庫9巻第1章 | 空にまみえる | ||
11月某日 | 文庫9巻第2章 | ハルバートから見たフウガ | ||
11月某日 | 文庫9巻第3章 | 小さな冒険と出会い | トモエ、イチハやユリガと出会う | |
11月某日 | 文庫9巻第4章 | 終局 | ||
11月某日 | 文庫9巻第5章 | 諺は意味を変える | フウガとムツミが結婚する。イチハ、フリードニア王国へ行くことになる | |
11月某日 | 文庫9巻第6章 | 扱いに困るお土産 | ユリガもフリードニア王国へ行くことになる | |
大陸暦1548年 | ||||
4月1日 | 文庫10巻最終章 | 華燭の典 | ||
4月7日 | 文庫11巻第1章 | 学園へ行こう | ||
大陸暦1549年 | ||||
2月末 | 文庫13巻後日章2 | 余波 | ||
5月 | 文庫14巻第1章 | 揺れる諸国 | ||
5月 | 文庫14巻第2章 | 凶手と波紋 | ||
5月 | 文庫14巻第3章 | 揺れる諸国連合 | ||
5月 | 文庫14巻第4章 | バラバラな家族 | ||
6月15日 | 文庫14巻第5章 | セバル平原の戦い | ||
6月15日 | 文庫14巻第6章 | 歴史の変わり目 | ||
9月 | 文庫14巻第7章 | 地固め | ||
9月 | 文庫14巻第8章 | 大きな小競り合い | ||
9月 | 文庫14巻第10章 | 再会する者たち | ||
大陸暦1550年 | ||||
1月1日 | 文庫14巻エピローグ | ハーン大虎王国 | ||
1月半ば | 文庫15巻第2章 | 積み重ねが導く真実 | ||
数か月後 | 文庫15巻第4章 | 父なる島の戦い | ||
数か月後 | 文庫15巻第5章 | 精霊王の呪い | ||
数か月後 | 文庫15巻第6章 | 守るべき未来のために | レオン、ディアス誕生 | |
数か月後 | 文庫15巻第9章 | 適材適所 | 三勢力(6ヶ国)会談、シィルが女王となる | |
数か月後 | 文庫15巻第10章 | バルム・サミット | バルム医療宣言 | |
数か月後 | 文庫15巻幕間話 | リーシアとマリア | ||
数か月後~8月半ば | 文庫15巻第11章 | 終息 | ||
大陸暦1552年 | ||||
4月 | 文庫16巻プロローグ | 2 years after | ||
4月末 | 文庫16巻第1章 | 結婚式と家族旅行 | クー、タル、レポリナの結婚式 | |
4月末~6月 | 文庫16巻第2章 | 野望の再動 | 傭兵国家ゼムがフウガの手に渡る | |
6月~6月末 | 文庫16巻第3章 | 揺らぐ帝国 | 帝国で奴隷制度の廃止、災害発生 | |
7月 | 文庫16巻第4章 | 花たちの暗躍 | ユリガとソーマ婚約 | |
7月 | 文庫16巻第5章 | 交差し交錯する思い | ||
8月1日以降 | 文庫16巻第6章 | 激突 | 大虎ケイオス戦争勃発 | |
7月~8月上旬 | 文庫16巻第7章 | 落花流水 | 帝都包囲 | |
8月上旬 | 文庫16巻第8章 | 海洋同盟の本気 | 海洋同盟の武力介入 | |
8月上旬 | 文庫16巻第9章 | 二年間の結実 | ||
8月上旬 | 文庫16巻第10章 | 落涙 | 大虎ケイオス戦争終結 | |
8月上旬 | 文庫16巻第12章 | 決着 | 停戦協議 | |
大陸暦1553年 | ||||
大陸暦1554年 | ||||
1月 | 《英雄挽歌の章》第五話 | 『フウガ陣営の新年』 |