「楽しくやろーよ!」
概要
アメリカが製造に成功した唯一のアニマで(作中のアメリカはドーターの開発で遅れを取っている)、アメリカ海軍太平洋艦隊所属。適合機体はF/A-18E-ANM。コールサインはサフィール01。
サファイアブルーのショートカットが特徴。とろんとした目つきとえくぼのある、親しみやすい大人といったルックス。
製造されてから1年も経過していないがかなりの知識をもち、社交的で好奇心旺盛、かつ気遣いもできる性格をしている。
常に笑顔を絶やさない一方で、笑って話すような事でない事を平然と笑いながら話す事もある。
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※以下ネタバレ注意
実は、米軍はライノを道具としてしか見ておらず、ソースコードには行動に制限をかける色々な安全装置がかけられて自我を抑えつけた状態にされていた。
上述の性格はそういう風にしか振る舞えなかった結果にすぎず、彼女の本質はいわば「笑うことしかできないロボット」とでも形容できるものである(ただ限定リーフレット掲載の短編では、女の子らしく扱ってほしかったという願望を持っていた事が描かれており、これを踏まえると人間らしく振舞う事を嫌われた結果自我を抑えつけられた事になる)。
そのためか「個」というものへの執着がなく、世界と溶け合うような感覚から夜の闇を好むなど、むしろ「個」を捨て去る事に魅入られていたような節がある。
これが、彼女の運命を大きく左右する事になる。
上海奪還作戦にてグリペンら日本のアニマ達と共闘するが、激戦の末燃料不足で帰投できなくなりグリペン共々上海の空港へ着陸。
そこで燃料を探す事になるが、敵陣の足元かつ無人であるにもかかわらず空港周辺は物資が充実していたため、帰らずにここで暮らそうと思うようになる。
遂には空港周辺の環境に不審さを感じていた鳴谷慧に銃さえ向けてしまう。
ライノは(恐らく本人の自覚もないままに)ザイに侵食されてしまっていたのだ(アニメ版では、体がザイの結晶で覆われるという演出で表現された)。
「自分達が争い合う必要はない」「ザイとアニマの本質は同じ」と主張しながら慧とグリペンを銃撃で脅しながら懐柔しようとするが拒否され、脱出を図ったグリペンと交戦の末撃墜された。
撃墜の直前、彼女は既に全身をザイに呑まれており、言葉すら発さない状態になっていた。
上海奪還作戦ではザイに対抗するために開発された米軍の無人機がザイに乗っ取られ味方に牙をむく事態になっていたが、皮肉にもライノもまた無人機と同じ運命を辿ってしまった。
作中のアニマでは唯一人間らしい願望を抱いていたものの、それを許されずに力ずくで封じられ、道具として利用されたまま敵に乗っ取られて散ったライノ。
彼女はある意味「アニマは形式上は自動操縦装置扱い」である事を最も体現していたととれる。
原作7巻ではグリペンが生まれた最初の時間軸でのライノが登場。
服装が変わっている他、無人機を遠隔操作できる能力を体得し、グリペンを援護した。