概要
ザイに対抗するために改造された戦闘機「ドーター」の自動操縦装置。言ってしまえば人造人間(バイオロイド)である。日本では「自立飛翔体」という名称も使われている。
見た目は人間の少女そのものだが、撃墜したザイのコアを生体の脊髄の一部として培養し生育させる事によって製造されるため、ザイと同質の存在として忌み嫌う人間もいる。
元は単にコアを戦闘機に搭載しようとしたが、戦闘行動パターン全てをプログラミングするのは限界があり異常動作が頻発、人間の肉体を持たせてフェイストゥフェイスで教育させる事で解決したのがアニマである。
適合した機体に搭載(というか搭乗)する事により、一般のパイロットでは不可能な10Gを超える高G機動を耐Gスーツや酸素マスクなしで発揮できる(ただし身体能力そのものは普通の少女並み)。一方で未知のテクノロジーの塊であるが故、特性や動作に不明瞭な点がある上に製造・維持にも多大なコストを要するなど、問題は多い。
小説本文には「調整なしでは生きる事もままならない」という類の説明があるが、この調整がどういうものなのかは不明(12巻では少なくとも薬物投与が行われている事が書かれている)。
髪の色は適合したドーターの色に対応しており、ぼんやりと発光している(アニメではドーターに接続した際に発光する描写になっている)。
なお、全員が適合した機体名で呼ばれるが、これは製造可能なドーターが一機種につきひとつだけという制約があるため(曰く「種としての意思の象徴」「その戦闘機の持つ個性の限界点」)。アニマ(魂)という名も、当該機種の魂が具現化しているような在り方からつけられたものである。
これについて、作中では「アメリカでもイーグルのドーター化が進められていたが、日本が完成させた途端に反応が消失した」という逸話が語られている。あり得ない事だが、仮に同じ機種のアニマとドーターが二組以上いた場合、どちらを器にするべきか判断できなくなり機能停止(つまり昏睡状態)に陥る事になる。
適合機以外のドーターを操縦する事も一応できるが、ある任務でそれを行ったグリペン曰く「気持ち悪い」らしい。適合機の改良型を元にしたドーターなら多少の違和感はあるが問題なく操縦可能(グリペン曰く「飲むヨーグルトのプレーンかプルーン入りか程度の違いだが、プレーンが欲しかったのにプルーンを買ってこられるとちょっとモヤっとする」ようなものらしい)。
そんな在り方故か、各々が人間らしい個性を持つ一方、戦いという自身の使命には忠実で見返りも一切求めず、時には自己犠牲をも躊躇わないという、良くも悪くも自分を蔑ろにしがちでどこか人間になり切れていない面もある(例外は彼女だけ)。
アニマの存在は極秘事項となっており、一度アニマ達を架空の存在に見立てたPRビデオを制作し販売しようとした事があったが、諸々の事情で企画倒れに終わっている。
アニマ一覧
日本
当初はばらばらに運用されていたが、後にバイパーゼロを除き小松に集約され「独立混成飛行実験隊」(通称「独飛」)を編成する。
アメリカ
EU
ロシア
ある事情を持つベルクトを除き、第972親衛航空戦隊「バーバチカ」にて運用されている。
ジュラーヴリク(イラスト左)
設定上存在するアニマ
ラビ
7巻に名前のみ登場。