概要
『神無ノ鳥』は2002年11月29日に、すたじおみりす TeamL⇔Rから発売された18禁BLゲーム。
原画は唯月一。シナリオは長野和泉。
人間の生死を扱った、独特の宗教観とも言うべき世界観が全編を支配する特徴的な作品であり、いずれのルートを辿ってもメインキャラクターの誰かが必ず死ぬ上に、ハッピーエンドを迎えたとしてもキャラによっては手放しで喜べない終わり方をする。
有名声優が実名で出演している。
現在では廃盤となっており、市場に出回っている絶対数も少ないためかなりのプレミアがついている。
物語
主人公・イカルは人間の死を受け入れられず、
これまで一度も魂の回収を果たせていない「変わり種」の神無ノ鳥であった。
イカルに対して「あの方」は最終宣告を放つ。
それは、1ヶ月後に事故死する琉宇という少年の魂を回収せよ、もし今回も回収できなかった場合には次は無い、というものだった。
1ヶ月の間は特にすることもないため、琉宇なる少年を下見しに人間界に降りてくるも、その中でイカルは、死神には有り得ない、人間たちとの絆を紡いでゆく…。
登場人物
神無ノ鳥
死んだ人間の魂を回収することが使命。死期の迫った人間以外には見えない存在。
本作における死神の呼称である。
CV:鈴村健一
主人公。 少し短気な部分もあるが考えていることがすぐに表に出るため分かりやすい性格。神無ノ鳥としては有り得ない、人間味に満ちた心の持ち主。
また、神無ノ鳥にもかかわらず、人が死ぬのを見るのが苦手で、人の死を受け入れる事が出来ない。
今回の任務に失敗すると次はないという主の一方的な処罰の仕方に反感を持っている。
CV:緑川光
神無ノ鳥の優等生。
無表情で口数が少ないためハッカンとは別の意味でとらえ所のない人物。
イカルのことを心配しているようだがそれも表に出ることは少ない。
ハッカン
CV:遊佐浩二
イカルの兄貴分。イカルやレンジャクと一緒に行動することが多い。
いつも冗談を言ってその場を和ませるなど明るい性格をしているが、つかみどころがない。
あの方
CV:平川大輔
無数に存在する神無ノ鳥の総元締めで、どの神無ノ鳥が誰の魂をいつ回収するかを取り決め、命令を出したり、回収された魂の浄化を行うなどを担う。
特定の場面以外は巨木の姿をしている。
人間
綿貫琉宇
CV:山口勝平
イカルが魂を回収する予定の人間。1ヶ月後に死亡予定。
押しが弱く、かなり内向的な性格だが、優しい少年。気が弱いので、元気で行動的なイカルに引っ張りまわされることもしばしば。
CV:森川智之
琉宇の母方の叔父であり保護者。 何故かイカルの姿を見ることができる。
瑠宇に似てやや気の弱いところもあるがいつもおっとりとしている。恋人を事故で無くしたという過去を持つ。
真部章仁
CV:千葉進歩
深町の死んだ恋人の弟で、姉の死因を調べるために深町の元へよく訪れる。
ただ、いつも要領を得ない回答をする深町に対し苛立っている様子、そんな深町に対し、徐々に憎悪を抱くようになる。
関連イラスト
音楽
主題歌
「ふたりの場所」
歌:片霧烈火(コーラス:KAKO) 作詞:片霧烈火 作曲/編曲:たくまる
挿入歌
「刹那の羽」
歌:山口勝平,鈴村健一 作詞:香澄櫻子 作曲/編曲:あきづきかおる
「魂のうた」
歌:tria 作詞:片霧烈火 作曲/編曲:たくまる