あらすじ
左手小指の第一関節の骨がない祖父。祖父は子供の頃、御霊神社に祀られている蛇神「朽縄様」に出会い、魅入られたという。
朽縄様の概要
ある村の山の神社に祀られている神様。時折蛇や女の姿に化けて現れるという。その為、村人の間では、蛇は神様の化身として畏れられており、決して殺してはならないとされている。
骨を司る神として崇められており、妊婦や小さな子連れで参拝すると子供が丈夫に育つという御利益があると言い伝えられていた。しかし、非常に荒々しい性格をしており、化身である蛇を串刺しにして晒すなどの逆鱗に触れるような行為をすると、全身の骨が溶けたかのようにぐにゃぐにゃに変形しだし、最終的には畑で骨を曲げられた状態でくねくねと踊らされてしまう。また、それを見た者は精神崩壊を引き起こしてしまうとされる。朽縄様の祟りでこうなることを蛇化(じゃんげ・俗語ではかかし)と呼ばれている。
朽縄様に見えていることを勘付かれると魅入られ、目印として小指の骨を抜かれる。朽縄様の姿が見える人間は相応の力を持っており波長も合う為、狙われる対象となってしまい、 出会った日の夜に何もせずにいると神隠しに遭い、力を取り込むという形で大蛇の姿で食われてしまうと言われている。
対処法
魅入られた人と同年代の人の小指に麻紐とお札を巻きつけることで朽縄様は骨が有るのか無いのか、わからなくなり、混乱する。見えていても、他の誰かが麻紐を外さないかぎりはバレることは無い為、後は夜明けまで見えてないフリを貫き通せば、次第に執着心が薄れていき、諦めるという。