ポール・バーホーベン監督のSF映画。
アーノルド・シュワルツェネッガー主演。妻役はシャロン・ストーン。
1966年にフィリップ・K・ディックが発表した短編小説『追憶売ります』(We Can Remember It for You Wholesale)を映画化したもの。
タイトル画像のように、顔がガバッと左右に割れる視覚効果が話題となった。
なお、1990年のバーホーベン版は非常に評価が高かったが、2012年のリメイク版は酷評されている。
因みにバーホーベン版は下手なホラー映画が真っ青な死体量産映画であり、バーホーベン監督らしいエログロ描写に溢れている。
あらすじ(1990年度版)
平凡な建築士ダグラス・クエイドは、毎夜、行ったこともない火星での悪夢に悩まされていた。思い詰めた彼は、人工的に旅の記憶を植え付けるリコール社を訪れる。だが「火星で活躍する秘密諜報員」の記憶を移植する処置の途中、封印されていた記憶が蘇った。地球での幸せな暮らしこそが、あとから植え付けられた記憶だったのだ……
語録(1990年版)
- 「ローリー、夢の中の女にジェラシーかい?」
- 「毎晩夢の中で何してるの?」→「それは君には言えない」
- 「引っ越そう」→「どこへ」→「火星だよ」→「あなたせっかくの素敵な朝をブチ壊しにする気?」
- 「そこまでは無理だろう」→「脳が区別できないんです、本物ですよ」
- 「めちゃお楽しみのトリップになるぜ! 帰りたくなくなるかも?」
- 「死ぬぞ! みんな死ぬ! 正体がバレちまった!」→「何をやってんだ、この程度の記憶のインプットでドジりやがって!」
- 「この人火星に行ったことがあるんだわ! 本当に行った事が!」→「何を寝ぼけてんだ馬鹿が。記憶をインプットされて諜報員になったつもりでのぼせやがった!」
- 「待ってよねえ、誰かってまさか例の組織のことじゃあ……」→「おだまり!(Shut up!)」(スパン!
- 「このままじゃヤバい、こいつの記憶から俺たちやリコールのことを全部消しちまえ!」
- 「ここはどこだ?(Where am I?)」→「タクシーの中です」→「どうやってタクシーに乗った?」→「開いたドアからお乗りになりましたふほほほほ」
- 「まだ幻想から抜けきれていないんだわ」→「これが幻想だというのか」
- 「あんたの人生は全部夢だったって訳(Your whole life is a delusion. Sorry, Quaid)」
- 「あんたはこれまでで最高の男」→「光栄だね」
- 「ねぇお別れ前にもう一度抱いてくれない? なんなら縛ってもいいわ」→「そんな趣味があったのか」→「試してみる?」
- 「まさかあたしを撃たないでしょ? 一度は夫婦だったのよ」→「確かに楽しかった……」(ガッ!→「離婚成立だ!」
- 「なんでしょう聞こえませんが。磁気嵐のようですなぁチャンネルを変えます。だめだこりゃあ」
- 「おおっと待った、これは俺んだ」→「名前でも書いてあんのぉ?」→「無くても俺のだ!」→「あたしが先に見つけたんだよ」→「大事なものなんだ! 離せ!!(I'm sorry,ma'am. But I need it!)」→「くたばっちまいな、ターバン野郎!(Fuck you, you asshole!)」
- 「畜生、クソッタレ!(Shit…shit!)」→「そのような番地は存じません」
- 「お疲れ様でした。18ドルになります」→「ツケだ、ポンコツめ」→「なーーーっ!」(ドカーン!→「またのご利用qあwせdrftgyふじこlp」
- 「いま君は頭に濡れタオルを巻きつけてこのビデオを見ていることと思う」
- 「君は君ではない。私なのだ(You're not YOU. You're ME)」→「なんだって?(No shit)」
- 「とにかくまず火星へ飛べ(Get your ass on the Mars)」
- 「見てくださいあれ(Look this shit!)」(クワトー万歳の落書きを見て)→「なんなんだこりゃ(What th'hell…?)」→「クワトーはここでは英雄です。火星のジョージ・ワシントンですな」→「とっとといこうぜ」→「ホホッ顔さえ分からないんです」
- 「滞在予定は何日ぐらいですか?」→「2週間よ(2weeks!)」→「野菜や果物の持ち込みはないですね?」→「2週間よ(2weeks!)」→「なんですって?(Excuse me?!)」→「にしゅううかんよおおおお(Twoooooooo weeeeeeeeeekssssss)」
- 「受けとれぃ!(Here! Catch!)」→「ビックリするのはこれから♪」(ボカーン!
- 「リクター、私はツイとる。なぜかわかるか?」→「いいえ長官」→「太陽系一幸せな仕事をしとるからだ」
- 「よう旦那タクシーかい?」→「あっちの方が先なんだ」→「奴には5人のガキはいねえ」
- ドカーン!→「火星にようこそ!(Welcome to the Mars!)」
- 「それで、行き先は?」→「最後の楽園(Last resort)」→「ヌヘヘッ着いて早々好きだねえ!」
- 「ヌヘッ! 火星に来たかどうかも覚えてねえってのぉ?」
- 「未来を知りたくないか?」→「過去を知りたいね」
- 「星座を当ててあげる。牡牛座でしょ」→「どうしてわかるんだい?」つ⑩
- 「最近コレのお相手は?」→「ブロンドだ」
- 「メリーナ頼むよ、みんなが俺を殺そうとしてるんだ」→「あたしもよ」
- 「お前もどうせ夢だっていうんだろう?」
- 「OK、仮にあんたが正しくて全部夢だとしよう、この引き金を引いても問題はないわけだ」
- 「あたしがこの星大嫌いなの知ってるでしょうええーっ!?(Y'know how I HATE this fuckin' planet!)」(ガッ
- 「まさかこのあたしを撃てないわよね。あたしたち夫婦なのよ?」→(ズドン!)「離婚したって言ったろ!」
- 「あんたがクワトーだろ」→「違う。クワトーはミュータントだ。姿を見て驚くなよ」
- 「何が望みだクエイド?」→「アンタらと同じだ、記憶だ」→「だが、どうして?」→「自分を取り戻したい」
- 「さあ心を開くのだ、いいかね。心を大きく開くのだ、心を開くのだ……心を開くのだ……」
- 「どのくらいかかるのだ100万年か? 50万年か?」→「50万年です」
- 「ガキが4人もいるんでよ」→「5人目はどうしたんだ?」→「ハハハこりゃミスったぁ。バレたか結婚もしてねえよ」
- 「テメェはもう終わりだ、占いはあの世でやんなよ」
- 「よくやったハウザー。君はヒーローだ(Well done, boy! You're a hero!)」→「くたばれ(Fuck you)」
- 「君が最も信頼できる人物がいる」→「今度は誰を出す? お袋か?」
- 「やあクエイド。このビデオ見ているという事は君の案内でクアトーを殺れた訳だ。へっ期待に応えてくれたな。酷い目にあったと思うが勘弁してくれ。私たちの仲だ。君のこれからの幸せと長寿を祈りたい所だよ。残念なことにそれは叶わぬ夢だ。つまり君の身体はもともと私のだ。返してもらいたい。君には申し訳ないが優先権は私にある。ではアディオスアミーゴ私の身体を守り抜いてくれてありがとう。あっそうだ夢の中でまた会えるかもな。ごきげんよう」
- 「リラックスしたまえ。ハウザーはいい奴だ」→「クソッタレのゲス野郎だ!(That guy is a fuckin' asshole!)」
- 「タマぶっつぶしてやる!」
- 「なあドクター、今の記憶はすっかり?」→「無くなりますよ」→「そりゃあ良かった(Oh, really?)」(ガッ
- 「ああクエイド、今夜パーティーがあるメリーナと一緒に来たまえ。伝えといてくれ」→「わかりました」→「パーティーで会おう」
- 「まだ元の君か?」→「さあどうかしら。どう思う?」
- 「ヌハハハ、後が無いぜ! 行くぜかわいこちゃん!」
- 「チクショーこのポンコツドリルが! ようクエイド! 今押しつぶしてやる!」→「ベニー! くたばれ!」
- 「はっはっはっは! 今度は本物だと思うか? そうだ!(HaHaHaHaHa! Do you think I'm a real Quaid?! It is)」(ババババ!
- 「地獄に道連れだぜぇー」→「パーティーで会おう!(See you in the party, Richter!)」
- 「私はここを爆破して家に戻る。ちょうどティータイムだ」
- 「こんな結末になるとはな、私はハウザーに戻って欲しかったのだが、クエイドでいたいらしい」→「俺はクエイドだ」→「ちがーう! 誰でもなーい! ただの愚かな夢だ。夢は必ず最後に覚めるものだ」
- ミンナシンデシマウゾー!
- 「信じられない、夢みたい」→「嫌な考えが浮かんだ……もしこれも夢だったら……」→「じゃあ夢から覚める前に早くキスして!」
あらすじ(2012年度版)
核兵器に代わって化学兵器が多用された結果、大部分が居住不能となった第三次世界大戦後の地球。世界は富裕層が住む「ブリテン連邦(UFB)」と貧困層が住む「コロニー」に二分され、コロニーの住民は地球の核を通る巨大エレヴェイター「フォール」でUFBへ出勤し、馬車馬のように働く毎日を送っていた。
ロボット警官「シンセティック」の製造工場で働く機械技師ダグラス・クエイドもそんな一人だ。しかし彼は毎晩見る、会った事もない女性との逃避行の夢に悩まされていた。思い詰めた彼は、妻ローリーや同僚ハリーの制止も聞かず、人工的に記憶を植え付けるリコール社を訪れ、「秘密諜報員」の記憶を買った。記憶移植処置の最中、クエイドは警官達に襲撃されるが、身に覚えのない超人的な戦闘術で一掃。何がなんだかわからぬまま家に帰ると、今度は妻であるローリーが襲いかかってきた上、「お前の記憶は作られたもので、私は妻を装ったただの監視役だ」と告げられる。追われる身になったクエイドは、必死に自らが何者かを探す。そんな中、彼は夢に出てきた女性に助けられた……