概要
マンガ『逃げ上手の若君』の登場人物。
第99話より登場。
名の知れた女武者でありながら戦に敗れ、主君を喪い、両手の指を失う深手を負う。
武者として生きる術を失った秕は、屈指の名工として知られる刀匠・正宗のもとに身を寄せ、生きがいを失い、抜け殻になったような視線を時行をはじめとする逃若党に見せる。
「主を失い刀も握れぬ空虚なもの」
「秕とお呼びください」
「死ぬことも考えましたが」
「どうしても逃げられないのです」
「もう一度刀を握る願いから」
秕の武者としての力(脚力)に見るべきものを感じたのか、正宗は逃若党に手伝わせて秕に合う鉤爪と新たな刀を打ち始める。
正宗が打ったものは秕の筋力、精密性、バネ、平衡感覚太ももを武器にする異形の刀だったが
戦場に戻れることを喜んだ秕は屈託のない笑みを見せるのだった。
※秕…「しいな」「くずごめ」「わる(い)」と読む。
意味は殻ばかりで中身のない籾(もみ)。中身がないもの。