概要
『BanG_Dream!』に登場する白鷺千聖と松原花音のカップリング。
「かのちさ」と呼ばれることが多いが、pixivではこちらのタグが使われている。
千聖は『Pastel*Palettes』、花音は『ハロー、ハッピーワールド!』とそれぞれ別のバンドに所属しているが、実は中学時代からの仲であり、お互いがバンド活動を始める前からの親友。
学校では中庭または教室で机を寄せて一緒にお弁当を食べている様子などが多く見られるが、同時にカフェ友達でもあり、2人の行きつけである羽沢珈琲店や2人のクラスがストーリーの舞台になった際には一緒に登場することがある。
ちなみにゲームにおいては、別バンドのメンバーとしては珍しく初期の段階で掛け合いボイス・エリア内会話が実装されていた組み合わせである。
公式において(ゲーム内エピソードのネタバレ含む)
出会い
中学時代、大量のプリントを運んでいた花音が千聖とぶつかってしまったことが2人の出会いのきっかけとなる。
当時は千聖より花音の方が背が低かったこともあり、千聖を上級生だと勘違いした花音は「ごめんなさい!学食の揚げパンあげますから、許してください!」と必死に謝った。
現在の花音はこのエピソードを恥ずかしがっているが、千聖はとても大切な思い出だと話している。
当時、子役としての知名度からどうにも周りに距離を置かれる事が多かった千聖にとって"揚げパンをくれるようなひと"は初めてだったからである。
花音としては戸惑ったが故の言動だったとしても、千聖はそんな花音を気に入り、初めての"心を開ける友達"になってくれることを期待したのだった。
この出会いの一件が、リアリストであまり他人に信頼を置かない千聖が、唯一花音にだけはストーリー序盤から心を開いていた理由となる。
バンドを始めてから
花音がハロハピの一員となり、少しずつではあるが引っ込み思案な性格に変化が見られた。
行きつけのカフェで賑やかなメンバー達との出来事を楽しそうに話す花音を前に千聖は、彼女が成長と共に変わっていくのを感じた。
「もう私だけの、友達じゃないんだな…」
花音の前では笑顔を絶やさず応援する千聖だが、内心では素直に喜べない様子を見せている──?
(※後述…イベント『夢に続くプロムナード』にて)
また千聖がパスパレ内でのいざこざから苦しくなった際には、真っ先に花音に電話して来てもらい、そこで初めて心の痛みを打ち明けた。
花音は千聖がパスパレと向き合うために優しく背中を押し、そんな花音と接したことで千聖は問題解決へのある大きなヒントを掴むのだった。
バンドを始めて二人の時間は少なくなってしまったものの、忙しいなかスケジュールを合わせてカフェに行くなど交流は欠かしていない様子。
ちなみにゲームのローディング中に見られる1コマ漫画では、方向音痴な花音と電車の乗り継ぎが苦手な千聖が思い切って少し遠いカフェへ出かける計画を立てている様子が描かれている。
アニメ『BanG Dream!2nd season』
#5…千聖の机で2人で一緒にお弁当を食べている様子が描かれた。
#7…日菜と彩に文化祭限定のバンドに誘われた際に千聖は淡々と断るが、隣の花音がやると決心すると慌てて手をとり、「花音!ほんとにいいの!?実は日菜ちゃんに弱みを握られているとか…!」と目を><にしながら花音を心配する様子が描かれた。
エピソード
・星3 松原花音『踏み出した一歩』
「そのままの花音で」
上記の出会いのエピソード等が書かれている。お気に入りのカフェで当時のことを振り返り、千聖はそんな性格の花音が好きである事や、今の自分にもっと自信を持っていいという事を伝えている。
・星3 松原花音『色とりどりの輝き』
「ささやかなお返し」
花音が千聖を笑顔にしたいという気持ちを込めて手作りのストラップをプレゼントするエピソード。
イベント『夢に続くプロムナード』(※後述)で千聖に選んでもらった水色の指輪は花音にとって千聖ちゃんと一緒に夢を叶えられた思い出の宝物であり、勇気を出したい時に見て元気をもらえる大切なものであると話している。
「よかったあ、千聖ちゃんが笑顔になってくれて」
「花音が私のために作ってくれたプレゼントだもの。笑顔になっちゃうわよ」
「ふふっ 千聖ちゃんの笑顔見てると、なんだか私も笑顔になっちゃうな」
イベント
太字…二人の関係に進展・重要性があるイベント
・『うさぎ逃走中!』
学校内で逃げてしまったうさぎを追いかけるお話。この2人も参戦するが、途中で花音が目的を忘れて「千聖ちゃん、ティーパーティーしたいね」と言い出したり、千聖も「花音は無理につかまえなくても、見つけるだけでいいわ。そうすれば、この2人がつかまえてくれるから♪」と花音には甘い節があったりと終始2人らしい様子が見られる。
花音が天然を発揮してボール回収に苦戦していたら「花音、らしいわね」と笑いかけたり、"あまり役に立てなかった"と落ち込む花音に「花音。そんなことないわよ。つかまえることだけが全てじゃないもの」と餌やケージを運んだ花音のことを褒めるなど、この話のみでも千聖による花音フォローの完璧さがよくわかる。
・『つぼみ開く時』
有名な演出家による舞台の仕事をもらった千聖はしっかりと役作りをして稽古に挑んだが、演出家からは芝居を酷評されてしまう。
その改善に苦戦するなか、見学に来たメンバー達からの応援の言葉が千聖にとってかえってプレッシャーとなってしまい、思わず高ぶった感情をメンバーにぶつけてしまった。
稽古後、余裕が無くなり辛くなった千聖が電話した相手は、花音であった。
ファミレスで合流し、千聖は花音に対して全く抵抗なくそれまでの苦悩を打ち明ける。千聖の思いを聞いた花音は、パスパレのみんなが心から応援していた事や、それを感じるのは千聖の受け取り方次第だという事を優しく伝えた。
その言葉で千聖は、みんなからの応援を仕事仲間として受け取っていた事から、自分自身でプレッシャーを生み出していたのだと気付く。
「また悩み事があったら相談に乗るよ!」
「そんなことを言ってくれるのは花音くらいね」
「だって友達だもん!友達には暗い顔しててほしくないもん」
千聖は少し元気を取り戻し、やはり花音といると落ち着くということを心から実感する。
それと同時に、パスパレのみんなには花音のように話すのではなく仕事仲間として接していたため、自分がそうして壁を作っていた事を悟った。
その後、千聖は前向きな姿勢で舞台へ挑み、メンバー達への対応も改める事ができたのだった。
・『ホームパーティーへようこそ』
たえ、麻弥と共にこの2人が羽沢珈琲店へ訪れる。千聖にアドバイスされたケーキを頼んで美味しそうだと喜ぶ花音や、楽器の話に白熱するたえと麻弥だったが、イヴが悩んでいると知るとみんなで親身になって相談に乗るのだった。
花音が"水槽を並べてクラゲを眺めながらティーパーティー"を提案した際には千聖が「花音らしいパーティになりそうね」とフォローを入れた。
・『夢に続くプロムナード』
2駅隣に3Dラテアートで有名なカフェがあると聞いた花音はクラゲの3Dラテアートに憧れるが、方向音痴であるため1人では不安だと千聖を誘う。
しかし千聖も実は電車が苦手であったことから、それならばこれを機会に克服しようと、2人で計画を立てた。
そして当日、なんと駆け込んだ電車が特急だったため1駅先に行ってしまうなどのトラブルは起きたものの、「1駅分だしカフェまで歩いていけないかな?」という花音の提案によって2人で歩くことに。
道の途中、手作り雑貨のイベントが開催されている公園に立ち寄ると、「あの帽子、千聖ちゃんに似合いそう」「あのワンピースは花音に似合いそうね」などと話し、2人でお揃いの指輪を買うことに。
「それなら……花音にはこの水色の指輪、どうかしら?」
「わあ!それ、かわいいなって思ってたんだ!千聖ちゃんにはこの優しい黄色の指輪はどうかな?」
「あら、私もそれが気になっていたの」
「一緒にいるとどんなものが好きかわかる……ふふっ あなたの言った通りね」
ソフトクリームを食べながらベンチで休憩していると、花音がふと空に浮かぶ雲をクラゲのようだと言い、千聖はその後ろの雲はイルカに見えると返す。
「すごいなぁ、空に水族館があるみたい」
「空の水族館…ふふっ、面白い表現ね」
しばらくたわいもない話をすると、千聖は「花音の時間はゆっくり流れているわね」と呟き、ハロハピに入って変わった部分もあるが、そういうところは変わらないと話す。
変わったと言われ少し戸惑う花音に、千聖が「前の花音はもっと迷子になるのを怖がって、遠出したいなんて言わなかったと思うわ」と言うと、
花音も「千聖ちゃんだって変わったよ。前の千聖ちゃんは電車で出かけようなんて言わなかったと思うな」と返した。
千聖は、今まで"夢"を持ったことがなかったこと、それが少しずつ変わっていること、そして電車に乗って遠くへ行くことが自分にとって小さな"夢"であることを話した。
「とても素敵なことだと思う。私も千聖ちゃんの夢、応援するよ!」と笑顔を浮かべる花音に、千聖はあらためて彼女の"変わらないところ"を見出し、2人が出会った時のことを話すのだった。
「(夢を持ったことがないなんて、笑われるかと思ったけど……そうよね)
(あなたは出会った時からそうだった……)」
このあとに最終章となる。千聖&花音のピックアップイベントであるため、是非実際のイベントストーリーを読むことをオススメする。
~イベント内ストーリー「友達のはじまり」~
千聖にぶつかって「揚げパンあげますから!外はカリッとしていて中はフワフワで…!」と慌てていた花音が落ち着きを取り戻し、千聖は同じクラスの生徒だとわかった。
その後、花音が揚げパンを一緒に食べようと千聖を誘い、中庭のベンチで揚げパンを食べる。
すると周りからの視線を感じ疑問を抱く花音に、千聖は自分が芸能活動をしているのが原因だと話す。
千聖が有名な元子役だと知った花音が驚く様子を見て、心を開ける友達ができると期待していた千聖は心の内で失望した…
かと思いきや、花音はよそよそしい態度へと変わることは全くなく、「でもみんな、千聖ちゃんと仲良くしたいんじゃないかな」などと話した。
千聖はそんな花音に胸を打たれ、"千聖ちゃん"と呼んだことに気づいて謝る花音に笑顔で「いいわよ、"千聖ちゃん"で。私も名前で呼んでいいかしら…?」と聞いたのだった。
その他の絡み
・Twitter上の公式アカウントにて、ガルパのユーザー数300万人突破の記念としてこの2人と麻弥の描き下ろしイラストが投稿された。
(→実際のツイート)
・2018年2月14日のバレンタインデーには、なんと千聖と花音が二人きりでチョコレートを渡し合う描き下ろしイラストが投稿された。
ラッピングの包みとリボンがしっかりお互いを意識したものとなっているなどこだわりが感じられる。
(→実際のツイート)
・千聖の誕生日である2018年4月6日に更新された『もっと!ガルパライフ』では、仕事を終えた千聖を花音がカフェの前で待っており、千聖にフラワーブーケを渡すといった内容が描かれた。
・2019年のコラボカフェメニューではこの2人組をコンセプトとしたドリンクやパフェが複数作られた。(カフェといえばこの2人だから?)
中でも「花音と千聖のクラシカルガーデンパフェ」は2人のツーショットイラストの旗を始めイベント『夢に続くプロムナード』をモチーフとしたトッピングがされており、その出来の良さがファンの間で話題となった。
また中国版ガルパ×bilibiliのコラボレーションでは花音と千聖が天使と悪魔の羽がついた可愛らしいコラボ衣装を着て抱きついているイラストが公開された。
・G'sマガジンのオリジナル書き下ろしストーリーにて千聖、花音、紗夜、燐子の4人が花見しながら楽しくお弁当を食べる様子がイラスト付きで書かれた。
「花音、(さっきの授業中に)頑張ってあくびを我慢していたものね」「み、見てたの…?」という2人の会話や「花音らしいわね。ちょっと待ってて、私が取ってあげるから」と花音の頭の花びらを取ろうとするが、自身にも付いていることを指摘されて恥ずかしがる千聖など、平和な一面が見られるストーリーである。
その後の関係性(ネタバレ注意)
なんと大学進学後の花音と千聖は2人でルームシェアをすることがわかった。
エリア会話では一緒に物件を決めたり家事の分担について話していたり「一緒に野菜を自家栽培してみるのはどうかしら?」「お休みの日はその野菜を使ってお料理しようよ」などと会話を弾ませ新生活を楽しみにしている様子が見られる。
期間限定のエリア会話では、卒業の日に花音がふたりの思い出のパンである揚げパンを買いたいと学食に向かった。そんな花音を見た千聖は「学校って不思議な場所ね。まさか私にこんなにも大事な友達ができるなんて思ってもみなかったわ」と話し、花音も「私も、ルームシェアするほど仲良しのお友達ができるなんて思ってなかった。花咲川に来て本当によかったなぁ……」と話した。
それぞれが別のバンドに所属し、自分の道を選んで成長していく花音と千聖のストーリーであるが、2人にとってお互いが今も昔も変わらず安心感をもたらす存在であり、この絆を大切にしていることがわかる。