イヌワシ「拷問ソムリエぇ……またぁ……会うぅ……日までぇ……」
「松岡よ……人の形で死なせはしない。死を懇願しても、決して許しはしない。腐り朽ちるまで、責め続ける……」
氷室「うぉ……(俺も修羅場を潜ってるつもりだが……この人は鬼より怖ぇ)」
「女性の生皮で服を作る方が許せねぇだろうが」
氷室「想像以上のゲスのようだな」
「臭ぇ歯を抜いとくわ」
松岡「申し訳ないだと!? 馬鹿め! 芸術を極め、天上の美を体現する為ならぁ! 凡人の命など羽より軽い!」
「俺の前でよく言った。なら望み通り地獄を見せてやる」
氷室「社会の病巣を取り除くオペを開始しよう」
「喚くな。この程度は序の口だ」
「良かったな。すぐに新しい皮を貰えて」
松岡「もう……もう、やべでぐれぇぇっ!!」
「ふざけんなよ。貴様はそう言った女性達に何をした?」
氷室「せめてもの優しさだ。背中には背中の皮を縫ってやる」
松岡「うぎぃいい! 意味なぁあああいいいい!」
氷室「上手くいったぜ、旦那」
「畜生の貴様にはお似合いの姿だな」
「この程度じゃあ、テメェが犯し続けた罪の清算には程遠い。これからだよ」
松岡「びょういん……つれていってぇ……かわぁ……かえしてぇ……」
「何言ってんだ、栄誉に思えよ。お前は今、俺の拷問作品なんだ」
「さあ、俺の芸術性を更に高めてくれ」
「苦痛で悶え苦しみ、腐りゆく醜い姿を晒す事が、至高の芸術なんだよ」
「お前はもっと輝ける。究極の苦しみが、最高傑作を生むんだ」
標的
戦争博物館で見た人間の皮膚を使った服飾品の影響を受け、依頼人の婚約者を惨殺した挙句にその皮膚を剥ぎ取って服を作った上に依頼人の目の前で着用し、依頼者の作ったウェディングドレスをズタズタに切り裂き、半グレを使って依頼人に致命傷を負わせた天才的な有名ファッションデザイナーにして常軌を逸した芸術家気取りの変態猟奇殺人鬼「松岡」に執行。
概要
闇医者氷室の協力の元、罪人の体から皮膚を少しずつナイフで剥ぎ取り、そこに腐乱した牛の生皮を移植していくというもの。最終的に罪人の全ての皮膚を腐乱した牛の生皮に挿げ替える。
当然ながら人間と牛の皮膚など適合する筈はなく、その上腐乱している為、最終的に肉体が強烈な拒否反応と免疫暴走によってグチャグチャに腐り爛れていく。
経過
買い物に出掛けていた伊集院は、帰りの道中で瀕死の重傷を負った今回の依頼人を発見し、一刻の猶予もないと氷室の元に連れて行った。しかし、如何に氷室と雖も依頼人を短時間生き存えさせるのが精一杯だった。意識を取り戻した依頼人は事の次第を告げ、伊集院に憎悪と無念を託すと事切れた。
伊集院は盟友・伍代千隼から情報を得て、松岡と奴が雇っている半グレに襲撃をかけたが、すでにエルペタスのイヌワシによって、半グレ組織は壊滅させられていた。しかし松岡は別に標的ではなかった為、イヌワシは快く伊集院に譲り、その隙に流川が松岡を絞め落とした。
拷問室に連れ込んだ松岡は飛び起きるや否や案の定喚き始めた為、伊集院は前歯を引っこ抜いて大人しくさせ、悔恨の念を問うた。だが芸術家気取りの腐れ外道である松岡にそんなものは微塵もなく、放った言い訳は「芸術を極め、天上の美を体現する為ならば凡人の命など羽より軽い」という、マッドアーティストのテンプレ役満だった。もとより依頼人の最期を看取った事でブチギレていた伊集院と氷室は、早速刑を執行した。
全身の殆どの皮を腐った牛皮に挿げ替えられ、そのまま36時間も放置された事で、肉体が腐り爛れた松岡は命乞いをするが、伊集院はこれを無視して松岡に残った僅かな皮膚を全て剥ぎ取った。そしてその上で「お前は俺の拷問という芸術の最高傑作だから、もっと苦しみ抜いて醜い姿を晒す事で輝け」と言い放って刑を続行。最終的に松岡は完全に肉体が腐乱し、元より腐り果てていた中身をぶちまけて文字通り腐れ死んだ。
今回の登場人物
- 松岡(まつおか)
今回の断罪対象。
表向きは天才的な有名デザイナーであり、新見が所属していたファッションデザイナー事務所の社長。名だたる賞を総ナメにし、自身の高級ブランドも飛ぶように売れている。
しかしその正体は殺害した女性の皮膚を剥ぎ取って服や装飾品を作り、着用するというとんでもない変態猟奇殺人鬼。きっかけは過去にスランプに陥ってしまい、インスピレーションを得る為にとある国の戦争博物館に立ち寄り、そこで人間の皮で造られた展示物を見た事で狂気に目覚め、彼の理性のタガが外れ、それからは女性を殺害する度に剥ぎ取った皮膚で服を作るという残虐極まりないイカれた凶行に及ぶようになった。
七瀬の皮膚に目を付け、七瀬を事務所におびき寄せて殺害し、彼女の皮膚を剥ぎ取って服と靴へと加工し、拘束した新見の目の前にその服を着用して現れ「喜びたまえ!君の愛する人は、至高の芸術へと、生まれ変わったのだよ!」と見せつけた後に新見の作ったウェディングドレスを「貴様のような凡人が私の崇高な芸術を阻むなど、万死に値するんだよ!」と怒りと狂気のままにズタズタに切り裂き、新見を殺そうとするが、服が破けてしまった事で手元が狂い、新見を拘束していたロープを切ってしまい、逃げられてしまった。
最期は既にブチギレていた伊集院と氷室により全身の皮膚を腐った牛の生皮に挿げ替えられ、拒否反応で全身が腐り果てて狂死するという、自らのイカれた芸術性を高める為に数多くの女性の命を奪い、その亡骸を弄んできた腐れ外道に相応しい末路を迎えた。
- 半グレ達
松岡が雇った半グレ集団。
殺し屋を名乗っており、薬物の売買にまで手を染めている腐れ外道集団。そのうち一人が逃げる新見を撃ち、致命傷を負わせた。
最後は全員イヌワシの手で「この世からさようなら」させられ、壊滅と相なった。
- 金髪のモデル
被害者その1。
新進気鋭のモデルであったが、松岡に最初の餌食として選ばれてしまい無残に殺された挙句、皮膚を剥がされ、服の素材にされてしまった。
※おそらく遺体の残り部分は七瀬と同じく松岡によって処分されたと思われる。
- 新見賢(しんみ けん)
今回の依頼人かつ被害者その2。
服飾関係の家庭で育ち、その影響でデザイナーになる事を決意し、幼馴染みの七瀬に「デザイナーになったら、七瀬のウェディングドレスを作るから結婚しよう」と約束。高校生になってからはデザイナーとしての才能が開花し、いくつもの賞を取り、卒業後は松岡の事務所に入ってファッションデザイナーになった。仕事の合間にウェディングドレスを完成させ、七瀬と婚約した。
ところが結婚式を1週間後に控えたある日、七瀬が行方不明になり松岡に呼び出されるが、松岡達に拘束され、七瀬は松岡によって殺された事を知った。七瀬の皮膚で作った服を見せつけられた上に松岡に精魂込めて作ったウェディングドレスを切り裂かれ、殺されそうになるが、松岡の手元が狂った事で顔の右半分に傷が付き、縛られていたロープが切れて抜け出す事ができた。逃げる途中半グレに撃たれて致命傷を負うも、何とか脱出して街中に辿り着いた。
その後、伊集院や氷室に看病されたが、撃たれたところが悪く1時間しかもたない状態であり、伊集院に自分の無念を語り、七瀬の敵討ちを依頼して息を引き取った。
- 七瀬(ななせ)
被害者その3。新見の幼馴染みで、婚約者。
高校時代は新見の作った衣装を着てモデルをやっていた。新見と婚約するが、皮膚に魅了されて本性を現した松岡に絞殺された挙句、皮膚を剥がされ、服の素材にされてしまった(※1)。
依頼完了後、七瀬の皮膚は火葬されて遺灰となり、新見と共に埋葬された(※2)。
※1:遺体の残り部分は松岡によって処分された。
※2:ほかにも同じようにして作った服があるのでどうやって見分けたかという声もあるが、おそらく新見が逃走してからそれほど時間が経っていなかったことと、直そうとした時にイヌワシが襲撃して来たことで破損したままになっていた服を伊集院が見つけたのだと思われる。
伊集院の盟友の一人にして、凄腕の闇医者。伊集院によって担ぎ込まれた依頼人を治療するも、1時間しか保たせる事しか出来なかった。
更に今回の拷問では特別ゲストとして参上。伊集院と同じく依頼人の最期を目の当たりにした為、松岡には相当ブチギレており、「社会の病巣」と罵った上で容赦無く腐乱した牛皮を縫い付けていった。
今回のゲストキャラ。
殺し屋組織エルペタスのトップアサシンで、「殺し屋専門の殺し屋」と恐れられる狂人。とある理由から童謡を標的への葬送曲として歌う癖がある。本名は鷲尾孝徳。
松岡が雇っていた半グレ達が薬の売買をしている他「殺し屋」を名乗っていたので、それがきっかけで壊滅のために動いていた。半グレを瞬く間に瞬殺していき、松岡を手にかけようとした時に伊集院に止められる。しかし、あくまで目的は半グレ組織の壊滅だったため、すんなりと松岡を伊集院に譲った。今回葬送曲として歌っていた童謡は「今日の日はさようなら」。
元ネタ
今回の断罪対象である松岡が狂気へと走ったきっかけである人の皮でできた工作品だが、これはナチス女性看守イルゼ・コッホが作ったとされる人の皮で作った工作物(用途は不明)と思われる。またこれらは実際にアウシュヴィッツ・ビルケナウ博物館にて展示されている模様。
この展示はナチスという独裁政権の残虐性や、行き過ぎた人種差別の批判と、二度とこのような事態が起こらないようにという戒めとして展示されているもの。つまり今回の外道こと松岡はその意味を全く理解出来ていない事になる。
余談
- 以前の人間松明を覚えていた伍代は今回の件を「大成した芸術家にはイカレたのしかいないのか?」と述べていた。
- 依頼人が伊集院に恨みを託した後に死亡するのは、伝説の釜茹で回以来となる。それだけに伊集院の松岡への怒りは深く激しいものとなった。
- イヌワシは去り際にドスを聞かせた声で「拷問ソムリエ、また会う日まで」と言っていたが、この半年後の2024年5月25日の動画においてエイジと事実上相討ちになり死亡。この言葉が現実になることは無くなった。
- さらに言えば伊集院の圧に屈しなかった人物で初めての死者となった。
- この回が公開され、再生リストに追加された際に謎の1件の非公開動画が存在していた。この非公開動画の内容が判明するのは次々回となった。
関連タグ
両脚豚の餌からの鉄板炮烙刑→腐れ生皮移植刑→ポイズンカレー・テイスティング
伊集院茂夫による人間松明:同じく殺害した女性を不気味かつ悍ましい芸術作品に仕立てあげる猟奇殺人鬼が標的の拷問