「このまま警察が犯人を捕まえ、適切に裁かれるのならばいい」
『だが、そうでない場合は……この伊集院が、裁きを下す』
「何処へ行くつもりだ? 閻魔の裁きが貴様等を待っているぞ」
流川「苦しんで死にましょう!」
「いいだろう! ならばその増上慢、焼き払ってくれる! 流川ッ!!」
「俺のようなエリートの犠牲になれて光栄だろ? そのまま死ねよ」
「お前らの死体はきっちり隠蔽しておく。俺のような人間は、社会に必要だからな」
「佐竹さんですね? テレビで拝見しました。誤認逮捕とは大変でした…… でも、もう何の心配もない。今日から、ゆっくりとお休みください」
佐竹「え……あ、はい。ありがとうございます(この世のものとは思えない威圧感……何だコレは?)」
対象
セクハラを告発した女性を逆恨みで殺害したことをきっかけに次々とインテリ風の女性を強姦、殺害して回った新村利光と、その連続殺人をヤクザの力で隠蔽し続け新村が女性教師を殺害した罪を佐竹博文に着せた警察高官の父親に執行。
概要
中世スペインで異端審問に使われていた拷問で、拘束具含め全てが鉄で出来た先端が丸い棘の生えた椅子に罪人を固定してその椅子を下から炎で炙り罪人を焼く拷問で、今回は付加刑として焼きやすいようにラードを塗りたくっている。
過程
前編(佐竹視点)
ある日、佐竹や綾瀬美桜が住んでいるアパートに警察がやってきて、佐竹と美桜が混乱している最中に佐竹が殺人犯の嫌疑を掛けられて逮捕されてしまう。佐竹は取り調べを受け無実を訴えるも留置場暮らしを強いられる。だが盟友の鬼頭丈二との旅の最中に聞いていた話を思い出し、さらに鬼頭に頼んで用意してもらった弁護士のサポートによりその場はなんとか切り抜けた。しかし、途中でやってきた暴力刑事から拷問じみた暴行を受けて無理やり自供されそうになる。鬼頭の策であらかじめ超小型コンピューターを仕込んでいた佐竹は弁護士と共に暴力刑事への反撃を打ち合わせていた最中に無実を告げられ釈放される。そして真犯人は警察の身内であることも明かされた(この段階ては新村父子の名前は出てこない)。さらに真犯人の画像が加工されて消されるという警察の不正が何者によって明らかになり佐竹は釈放されて担当刑事から謝罪されるが、取り調べで理不尽な暴行を加えた暴力刑事は顔も見せようとしなかった。当然ながら納得いかない佐竹は鬼頭と弁護士の協力を受けて国を訴える決意を固める。ちなみに暴力刑事の方は特別公務員暴行陵虐罪や名誉毀損罪に相当する行為を働いている。
その後、根岸千恵と街を歩いている時に伊集院と出会い、いたわりの言葉をかけられるのだった。
後編(伊集院視点)
この回では鬼頭・千恵・美桜は登場せず流川と伍代が登場する。また被害者の女性教諭がこの回の依頼者である島田夫妻の娘であること、伍代によって真犯人が新村であること、息子の悪行を警察高官の新村父が揉み消し佐竹に転嫁しようとしたことが明らかになった。
新村親子の別邸に忍び込んだ伊集院と流川は、護衛を無力化して新村親子を捕縛した。拷問室で二人を煮えた油で叩き起こし反省の念を問うが、案の定罪人達に反省は一切なく、「エリートである俺に喰われた事を感謝しろ」「社会には私のような人間が必要だから、それが台無しにならないように隠蔽した」という、性犯罪者と権力欲に取り憑かれた悪徳役人のテンプレートのような逆ギレを起こした為、伊集院は容赦なく罪人達を焼いた。
罪人親子は当然命乞いするが、「親父は殺していいから俺を助けてくれ」「バカ息子は犯罪者だからワシの方を助けてくれ」等と互いに罪をなすり付け、それに対して伊集院は「俺の様なエリートの犠牲になれて光栄だろ? そのまま死ねよ」及び「お前らの死体はきっちり隠蔽しておく。俺のような人間は社会に必要だからな」と意趣返しめいて言い放ち、そのまま1時間も炙り続け、罪人二人を消し炭にした。
その後、伊集院は佐竹が暴行を受けたときき佐竹を案じて会いに行くが無事だったので安堵した。ただし佐竹回と違い千恵は同行していない。
登場人物
※は佐竹回のみの登場人物
今回の罪人その1。エリート気取りの馬鹿である連続殺人鬼。
- 新村の父親
今回の罪人その2。警察高官。自身の地位を守るために息子の悪行を佐竹に擦り付けようとした。
新村の犯行の隠蔽に協力していた元警官のヤクザで利光とその父親の護衛。
- 暴力刑事※
佐竹に罪を認めさせようと暴力を奮った。
- 島田
今回の被害者の女性教師。佐竹が冤罪で捕まるきっかけになった新村利光の殺人事件の被害者。
- 島田の両親
娘の無念を晴らすよう伊集院に懇願した。
新村父の悪事をリークし佐竹が釈放される一助になった。
新村父の策略で冤罪逮捕されたが、鬼頭の旅道中での事を思い出し彼のサポートと伍代のリークによって暴行を受けたが無事釈放された。
余談だが、伍代曰くこの冤罪回で裏社会及び情報屋の間では少々有名と判明され、通称「アンデッドマン」と言うあだ名が裏でも浸透していた。
- 鬼頭丈二※
冤罪逮捕された佐竹のために弁護士を用意するなど奔走した。
- 綾瀬美桜※
佐竹の住んでいるアパートの隣人。佐竹逮捕の場に出くわした。(この時、彼女は佐竹をいつもの「ヒロさん」と呼んでおらず「佐竹ッチ」と呼んでいた。)
- 根岸千恵※
佐竹の恋人。佐竹回で佐竹と共に伊集院に出会った。
余談
この回は珍しく伊集院の定番の開眼シーンが存在しない。
被害者の女性が伊集院に警察の階級章を託した事を伊集院は依頼と判断して動いていることから、本件は前回から連続しての依頼人死亡回といえるが、いつもは依頼者本人に宿る鬼の形相が女性(依頼人)の両親に宿っている。
伊集院は佐竹回では千恵とニアミスしたが、鬼頭や美桜とは会っていない。しかし、鬼頭とは7ヶ月後の伊集院回で対面することになる。また、美桜と伊集院については佐竹と鬼頭がバグアカデミアに移籍した際に美桜が事実上フェードアウト(彼女の事実上の後任がチチ長谷川)したため対面する可能性は無くなっている。
関連タグ
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