曖昧さ回避
- 悪行に手を染める代官。時代劇では最後に印籠を突き付けられるか成敗される存在。本稿ではこれについて記述する。
- 1.のネタを踏まえたグローバル・A・エンタテインメントから発売されたゲームシリーズ。→悪代官(ゲーム)
時代劇の悪代官
かの有名な水戸黄門で成敗された悪代官の数を累計すると、江戸時代に任命された代官すべての数を上回るらしい。
越後屋と結託して悪事を働き、好物は山吹色の菓子で、特技は帯回しというステレオタイプが定着している。
主役に匹敵する大トリでもあり、作中でも多数の部下を従える権力者という立場上、相応に年季の入ったベテラン役者が演じることが多い。
その結果、同作品同シリーズ内で同じ役者が何度も悪代官役を務めたり、下っ端悪役が年季を重ねて悪代官役に抜擢されるなど、悪役ならではの出世街道も存在していた。
実在もしたと思われるが、代官は当時の武士としてはエリートコースであり、お上の無茶振りを受けて苛烈に税を取り立て、キッチリ上納していくタイプの悪代官(ある意味勤勉で有能な代官)の方が当時は多かっただろう。
それでも一揆が起きてしまった場合はスケープゴートとして処罰されてしまう。
水戸黄門や暴れん坊将軍など、政権のトップが悪代官を成敗するタイプの時代劇では「末端の暴走」型の方がメジャーである。
悪代官「お主も悪よのう」
越後屋「いえいえ、お代官様ほどでは」
というやり取りが定型文のように知られているが、これは悪代官役者として有名だった川合伸旺が、のど飴のCMに出演した際、アドリブで放った台詞が大ヒットして広まったもの。
実際の時代劇で使われたことはほとんどない。
実態としては「パンを咥えて走る少女が男の子とぶつかる場面から始まる少女漫画」みたいなものと言えるだろう。
関連タグ
国司...奈良時代・平安時代に地方に赴任して令制国を支配した貴族。多くは私腹を肥やすのに熱心で、施政の熱意はなかった。言ってみればほとんどが"悪代官"であったと言って良い。
この他の用法
鍋料理などで、アク(灰汁)取りで活躍する人を悪代官(アク代官)と呼ぶ。
これは、鍋奉行から派生する形で生まれた発想。
(1)をモチーフにした架空のキャラクター