概要
『バグアカデミア』で展開している漫画シリーズの一つ『佐竹博文の数奇な人生-新章-』にて初登場。
元々は、とある大人向け映像作品制作会社に就職した主人公佐竹博文がマネジメントを担当することになった、同社所属の新星のセクシー女優だった。後に粘着ストーカーによる自宅襲撃被害を受けて女優業を引退するが、この事件の際に佐竹が身を挺して守り抜いてくれたことから彼への愛が暴走し、今度は彼女自身が佐竹のストーカーに変貌。以後、佐竹の生活圏にたびたび姿を現すようになる。ただ、ときに佐竹と共に特殊職の業務を体験して知見を広げたり、ときに今度は彼女が佐竹の危機を救うため体を張ってみせたりと、ストーカーという聞こえの悪い現状とは裏腹に、物語の展開に合わせ様々な活躍を見せてもいる。
また、後に佐竹との交流中に彼の盟友鬼頭丈二とも邂逅、ついでにそのまま鬼頭の趣味とする奇食旅にも緊急で参加・順応してみせたり、その後半パートではチチ視点での物語が展開されたりと、まだまだ出番は数えるほどであるものの、根岸千恵や佐伯・ゼッターランド・博子、アリスらとはまた趣の異なる女性キャラの一人として、今後の再登場と活躍が期待されている。
容姿
登場時点でセクシー女優ということもあり、当然ながら相応の年齢であるハズだが、佐竹の恋人である千恵や上述の他2名、親元のヒューマンバグ大学も含めた他シリーズでこれまでに登場してきた他の女性レギュラーキャラの中でも特に小柄で童顔。加えて、ふんわりツインテールにまとめた淡い青紫色の長髪、赤とピンクで彩色されたハート型の瞳、感情の表れやすい太眉と、その幼い雰囲気を更に強調するチャームポイントを持つ。
また、低身長ながらもバストやヒップは服の上からでもわかるくらい育っており、所謂トランジスタグラマーに分類されるセクシーなボディラインの持ち主でもある。その他、女優時代の普段着はシャツにスカートというシンプルな出で立ちであったが、佐竹へのアプローチが始まってからは、谷間を開けた上着やミニスカート、一時期話題となったアノ服といった肌の露出の多い大胆な衣類、フリル付きのワンピースドレスなどの華やかな衣装を纏うことが多くなっている。
性格
外見に違わずというべきか、良くも悪くも自分に正直な性格。
愛する佐竹へのアプローチ、はじめて触れる奇食の世界など、興味の向く事には積極的に打ち込む一方で、女優時代に現場で配給されたお弁当に入っていた苦手なニンジンを佐竹に食べてもらおうとしたり、仕事のモチベーションを引き合いに彼にワガママをいってなかなか引き下がらなかったりと、気乗りしない物事にはイヤイヤを起こす傾向がある。佐竹を追って自ら請け負った選挙カーのウグイス嬢の仕事では、同じ台本の文章を繰り返し読み上げる単調作業に早くも音を上げており、特にルーチンワークは苦手である様子。
佐竹への愛がやや暴走気味な部分はあるものの、そのキッカケとなる事件で佐竹に命の危機を救ってもらったことに大恩を感じているのも確かであり、共に参加した選挙活動期間の臨時バイトでは、トラブルで切り落とされてしまった佐竹の男のシンボルを、パニックに陥った聴衆たちに足蹴にされながらも身を挺して守り抜いたり、議員秘書の業務で心身共にズタボロになった佐竹の身を案じ、同時に彼をここまで追い詰めた雇い主の議員には人一倍の怒りを顕にし、彼に代わってその復讐に(文字通り)身を捧げてみせたりと、佐竹の為に起こす行動の一部には、彼を助けたいという献身的な想いを感じさせる。
また、佐竹に対して積極的にアプローチする一方、シンボルの件で佐竹に手を取られ感謝を向けられた際にはテレ隠しをしながらそっぽを向いたり、車道に倒れこみそうな佐竹を引き止めた拍子に彼の顔が自分の谷間に潜り込んでしまった際には赤面して押し退けたりと、想定外の返しには戸惑ってしまうウブな側面も覗かせている。
作中での活躍
- 2024年6月13日の動画(佐竹博文)
初登場回。当初、アダルト関係の芸能事務所とは知らずマネージャー募集の面接を受けた佐竹だが、以前にAV撮影スタッフだった職歴が好感触を受け採用、翌日から早速、マネジメントを担当するチチと初対面し、挨拶もそこそこに、そのまま彼女との二人三脚での芸能活動が開始される。
その美貌もあって、新人ながら既に注目の人気女優だったチチの分刻みのスケジュールを管理し、撮影現場や彼女の自宅への送迎、撮影前後の彼女の心身のケアと忙しなく働いた。また営業マンをはじめとする佐竹の様々な職歴での経験がここでも活きて、他の制作会社への売出しや動画チェック作業、彼女のSNSに出没する粘着ファンのブロックなども請け負う事になるも、そんなマルチな活躍もあり珍しく仕事は長続きし、3ヶ月が過ぎる頃にはチチとの信頼関係も強まっていた。
ただ、距離感が近付いたことでチチはときに佐竹に依存したワガママを言うことが増え、ある日の帰宅時、「佐竹がマッサージしてくれないと明日のお仕事ムリ」と、自宅にくるよう駄々をこねる。初出勤時に「女優に手を出したら即刻クビ」だと釘を打たれていた佐竹も断っていたが、「誰にも言わない」「30分だけ」という条件付きで了承し、とあるマンションにある彼女の家を訪問する。
(なお、チチは佐竹がくることを決めるとゴキゲンな様子で招き入れ、わざわざ佐竹をマッサージ師の衣装、自身はタンクトップに短パンというあられもない姿に着替え、30分が過ぎ即座に帰ろうとする佐竹を名残惜しそうにしたりと、この頃から既に佐竹に好意を抱いていたのかもしれない。)
マッサージを終え約束通り帰ろうとした佐竹だが、玄関ドアを開けた途端、ナイフを握った男が部屋に押し入ってきた。その人物は以前に佐竹がSNSでブロックした真藤シンスケという粘着ファンで、ブロックされた腹いせにチチに復讐しようと彼女の住所を特定していた。真藤は「自分という者がありながら男(佐竹)を部屋に連れ込んだ」と一方的な言い分で襲いかかり、咄嗟の出来事で対処が取れなかったチチは脚を斬りつけられてしまう。事態に焦りながらも状況を分析し、立ちはだかる真藤を前に玄関からの脱出は不可能とみた佐竹は、ここ最近ハマっていたTV番組に登場するスーパーヒーロー『ハイパーマン』を参考に、一か八かのベランダからの逃走を試み、脚を怪我して動けないチチを抱き上げると、9階の高さから地上に目掛けての決死のダイブを敢行する。
憧れのヒーローと自分を重ね内心舞い上がっている佐竹をよそに、チチは当然ながらこのあまりに無謀な脱出手段に悲鳴をあげた。…しかしそこは、これまで数々の九死に一生を得てきた佐竹博文と言うべきか、ヒーローのように華麗な着地とはならなかったものの、停まっていた車の屋根ドンピシャの位置に落下し、佐竹・チチ共に無事生還。特にチチは、車の屋根に加え佐竹の体がクッションとして作用し衝撃がほぼ分散されてもいた。また車との衝突音で近隣住民も騒動に気付き、間もなく警察と救急隊が駆けつけ真藤は御用、チチと佐竹もそれぞれの怪我の状態から病院に搬送された。
この事件は2人の勤め先の会社にも連絡がいき、佐竹の上司はチチを命懸けで守り抜いた事に感謝しつつも、事前に伝えた規則違反のペナルティに従い、理由どうあれ女優の自宅を出入りした佐竹に解雇を通告する。佐竹もマネジメント業務を通し、業界に対する世間の風当たりの強さからコンテンツ存続の為こうした要項を厳守している企業側の立場を理解しており、この通達をあまんじて受け入れた。
一方、チチは佐竹のおかげで落下と直撃による怪我は全くなく、真藤から受けた切り傷も問題なく快復して先に退院。ただ、今回の事件が響いてか女優業を引退する事を選ぶ。佐竹も退院前にその話を知ったようで、マネージャーとして共に仕事を駆け巡ってきた手前、容貌ばかりではない彼女の確かな才能を惜しみながら自宅のアパートに帰る事になった。
…が、その背後には物陰に隠れて佐竹の後を付けるチチの姿が。実はチチは、佐竹に救われたあの奇跡の脱出劇の末、とうとう佐竹への恋愛意識が爆発し、ストーカー被害者でありながら、今度は彼女自身が佐竹のストーカーに変貌してしまっていた。彼を「私の佐竹」「運命の人」と言い表しながら不敵な笑みを浮かべ、今後の再登場を匂わせた。
- 8月4日の動画(佐竹博文)
あるとき、選挙カー運転手のバイト募集広告が目に止まった佐竹は、日当1万8千円という高収入に飛びついて早速面接に。過去ピンク系店舗のドライバーを務めた実績を雇用主兼今回の選挙の候補者である深見よしきに買われ、直ぐに採用が決まった。
しばらくは深見との二人で各所で演説に回っていたが、町中で選挙カーを運転する佐竹を発見したチチは、深見候補のウグイス嬢として再度佐竹に接近し、以降彼女を加えての三人四脚で選挙活動を行うことになる。愛しの佐竹と再び仕事が出来ることを喜ぶチチだが、同じ文章を延々と繰り返す仕事内容、その立場から連日同じお弁当を食べることになったり深見の街頭演説を毎度間近で聞くことになったりと、苦手とするルーチンワークの連続には辟易とした様子。また、深見へ対抗意識を燃やす候補者・赤西茂雄に目を付けられ、彼らの罵声や煽り運転被害を受けたりもした。動画の前半で深見が各所で語ったように、候補者は選挙期間限定で通常は違反となる行為の一部が許容されるとはいえ、赤西のやり口は流石に過激だとして逮捕されることになり、チチ・佐竹・深見の一行は無事に最終日まで活動を継続することが出来た。
あとは深見の最後の演説を見守るだけにおもわれたが、いつものように演説後の握手廻りをする深見に目掛け、彼を囲う聴衆の足元から枝切り鋏が伸びていることに気付いた佐竹は、急ぎ深見を守ろうと彼の体を押し退けた。結果、深見を狙ったその凶刃は、標的を誤って佐竹の大事なバナナをチョキン!と収穫してしまう。体に走る激痛で発せられた佐竹の悲鳴により、深見やチチ、聴衆も事態に気付くことに。聴衆らが騒然とする中、チチは即座に人混みをかき分けて佐竹のバナナに近付くと覆い被さり、パニックに陥り我先にその場から離れんとする群衆にバナナが潰されないよう全力で死守した。彼女の起点と尽力が功を奏し、バナナは切り落とされたそのままの状態で救急隊に手渡され、担ぎ込まれた病院で無事に佐竹本体に縫合されることになった。半日が過ぎた頃に目覚めた佐竹も、大事なムスコが里帰りしてくれたことを涙して喜び、縫合を担当した医師からそれがチチのおかげだと知るとその手を取って感謝を伝えた。チチも、佐竹に感謝されるのが嬉しさ通り越して恥ずかしくなってしまったのか、テレくさそうに視線をそらして赤面していた。
因みに、深見を狙った犯人の正体は、なんと冒頭で深見と共に佐竹を面接していた女性秘書。取り押さえられる場面での台詞から痴情のもつれが原因である様子。ともあれこの騒動もあって深見はあえなく落選。自身の事情で佐竹に被害がおよんだことに責任を感じたのか、深見はその後政治の道を諦めた模様。
- 11月11日の動画(佐竹博文)
この回ではチチだけでなく、上述の深見も再登場。
事件後のゴタゴタで佐竹との再会が遅れたものの、彼を高級料亭に誘って饗す形で改めてその節の感謝と謝罪をおこない、佐竹も「今となってはいい思い出ですよ」と返し、同じくご馳走に感謝していた。因みに深見は政界を離れ漁師となり、半年は海で漁業を、残りは稼いだ予算でノンビリ過ごすという生活を送っているとか。一方で佐竹は相変わらず定職を得られず困り果てており、深見はそんな彼の悩みに応えようと、政治家時代の知り合いである丸尾和也という参議院議員を紹介。後日から佐竹は、彼の下で議員秘書として働き始める。
しかし、丸尾はその権威を振りかざし秘書たちを奴隷のようにコキ使う非常に横柄な人物で、些細なミスをきっかけに佐竹に対するパワハラがどんどんエスカレートしていくことに。2ヶ月が過ぎると、いよいよ佐竹も心身共に限界に達し、ある日起きるとまともに立てないほどの目眩い、劈くような耳鳴りなどの体調不良に陥っていた。休みをとり病院へ向かうも、やはりその間も様々な不調が体を襲い、朦朧とする意識のまま病院を目指していると、いつの間にか車道に入ってしまっていた。
今にも車に轢かれそうな佐竹を発見したチチは、慌てて駆け付け彼を歩道に引き上げる。なんとか間一髪のところで佐竹を救出するも、彼女の方も体勢が崩れて佐竹にのしかかられるように倒れこみ、その拍子に佐竹の顔が自分のバストにうずくまるハプニングが発生。赤面して跳ね除けるも、足元がおぼつかない佐竹を心配して、そのまま彼に手を貸して病院へと付き添った。
「メニエール病」と診断結果を示した医師から、その原因となる過度のストレスや睡眠不足、疲労などに心当たりはないかと質問された佐竹は、上述の丸尾による熾烈なパワハラの数々を吐露するが、チチはその聴くに耐えない非人道的な仕打ちを与えた丸尾に怒髪天を衝くと言わんばかりに激怒し、「私が(丸尾の)闇を暴いてやるんだから!」と息巻いてみせた。佐竹から丸尾への連絡先を聞き出すと、彼に代わって丸尾に秘書を退職する旨を一方的に伝えブツ切り。その後は退院までの約一週間、連日佐竹の病室をお見舞いに通い続けた(やってみたいシチュエーションだったのか、横になっていれば特に体に不自由があるわけではない佐竹に切り分けた果物を食べさせようとしていた)。
…そして佐竹の退院から更に1週間後、例の丸尾が「謎の美女」とホテルを出入りする不倫の現場が大々的に報じられており、週刊誌の関連記事を読んでいた佐竹も、先日のチチの発言からその美女がチチではないかと勘付き驚愕していた。
(なお、この回のエンドカードでは「国会議員が落選した時 秘書は無職となる」と、丸尾がその後失脚したことを暗示させるような補足情報がそえられていた。)
- 12月1日の動画(佐竹博文、チチ長谷川)
これまで二度も佐竹と「偶然」再会し、彼に充分自分の存在が浸透したと認識してか、ある日の休日の昼、チチはとうとう佐竹の自宅をアポ無しで訪問。佐竹は何故自分の住所を知ってるのかと疑念をよぎらせるも、チチは部屋に上がり込み(この際「女っ気がないからヨシ!」と漏らしており、千恵の存在をまだ知らない様子だった)、矢継ぎ早に「予定が無くなり暇だから付き合わせてあげる」と一方的に話し続ける。
とはいえ佐竹も選挙での騒動、メニエール病を患った際の手助けと、チチには二度も危機を救われお礼がしたいとおもっていたのは確かで、彼女にご馳走しようと共に外出することに。あいにく彼の手持ちでは回転寿司が限界で、チチも(以前、選挙活動のバイト中に配給されるお弁当のクオリティをボヤいたり、佐竹に焼き肉を奢らせようとしたこともあり)顔に不満の色を隠せずにいたが、佐竹と一緒にいるため「私は金のかからない女だから!」と強がっていた。
そうして二人で食事中、佐竹の携帯に友人の鬼頭丈二から電話が。要件はやはり「今から中国に奇食を食べに行く」といういつもの奇食旅のパートナーとしての呼び出しで、佐竹は今チチと外食中であるため断ろうとするが…なんと鬼頭は既に二人のテーブル席の隣に鎮座し、直前まで両者のやりとりを見守っていた。そのまま淡々と佐竹を奇食に連れ出そうという鬼頭に対し、彼との食事を邪魔されたチチは抵抗しようと鬼頭に詰め寄るが、直ぐに鬼頭は「ならば君も来ればいい」と、チチにも奇食を食べることを条件に彼女の旅費を請け負うことを提案し、チチも「タダで海外旅行に行ける」と一転して舞い上がり即座で了承。これまで散々、古今東西の様々な奇食のインパクトを知る佐竹が一抹の不安を抱える中、そのままチチたち3名は目的の地、中国へと飛び立った。なお、行きの飛行機でチチは鬼頭を「キトちゃん」と新たなあだ名で呼び、観光ガイドブックでここ行きたいとおねだりしたりと、あっという間に距離を縮めていた(当然、奇食しか興味のない鬼頭はチチのおねだりをバッサリ却下していたが)。
いざ降り立った中国は、普段以上の凄まじい黄砂の影響に見舞われており、チチは当然、普段中国には行き慣れている鬼頭たちも出鼻から面食らうが、目的地までの途中にチャーター便を手配していたことが功を奏し、なんとか目的の高級レストランに到着。チチはメニュー表を眺めながら、北京ダックやフカヒレなどの美食に目移りしていたが、今回は奇食一択、10分後には物々しい見た目かつ大小様々な細長い物体が器に盛られて運ばれてきた。チチが「カタチがちょっとひわいじゃない?」と呟いた通り、その正体は「様々な動物のオスたちのキャノン」であり、今回の奇食はそれを白焼きで食べる、いわば「キャノン焼肉」であった。
それを聞くなりチチはガクッと肩を落としテーブルに突っ伏してしまい、佐竹も彼女の精神的ショックを心配して声を掛ける…が、チチは寧ろそんな奇抜なモノを食べる奇食という文化に俄然興味が沸いており、目を輝かせて「何から食べる!?」とテンションを上げており、鬼頭も「奇食ハンターの才能ありだ」と口角を上げていた。その後チチは、佐竹含めた普段の奇食旅の歴代パートナーたちばかりか、あの鬼頭に肉薄する勢いで奇食にがっつき、様々なキャノンを堪能。なお、前職の女優経験もあってか食材の正体を知った際に「人のならもう見飽きたから新鮮!」と返したり、ロバのものには「おおきい…入るかな」、ロシア産の野犬には「ちっさいし臭いぃいい ちゃんと洗え!」などの感想を述べたりと、いつも旅に付き合っている、無意識に言動がセンシティブになる危なっかしいあのお姉さんや水商売経験でそのテの話題にも明るいこのオネェさん、最近BANのリスク懸念から敬遠されているあのダンディに負けず劣らずの意味深発言を連発していた。
そんなこんなで奇食を堪能した3名だが、店を出る頃にも黄砂は止まず、それどころか益々激しさを増しており、その影響で飛行機も全面停止となってしまい、日帰りを予定していた面々も急遽宿をとって翌日まで様子を見る事に。鬼頭により1人1部屋でホテルが手配されるが、その日の晩、日中に食べたキャノンの影響で身悶えする程の肉欲に耐えられなかったチチは、佐竹の宿泊する部屋に侵入。同じく眠ろうとする本人の意思に反抗するかのようにバッキバキに直立する愚息に悩まされていた佐竹に馬乗りになり、全力の色仕掛けを敢行する。
元とはいえプロ、ましてや当時人気女優だったチチの色仕掛けには、これまで千恵のためにプラトニック・ラブを貫いてきた(…ハズの)佐竹も流石に堪えたが、土俵際でなんとか踏みとどまり、マネージャー時代の保護者属性を発動して形勢を覆し、彼女の期待する夜の運動とは異なる極めて健全な運動を指導する形でその場を凌ぐ事に。目論見を躱された挙句に自重(じじゅう)トレーニングで自重(じちょう)する羽目になったチチは、負荷のキツさに悔しさを滲ませた悲鳴を上げていた。
以後も連日に渡り黄砂はおさまらず、帰りの便の目処が立たない為、鬼頭たち一行は連泊を余儀なくされる。当然ながら突発的に旅に参加したチチは連泊の準備などしていなかった為、延長期間も含めた旅費は鬼頭が出してはいるものの、流石にコンタクトレンズは代用がきかず、水で洗って連日使い回すことに。ようやく帰れたのは5日目となるが、この頃には異様な目の痛みに悩まされていた。過去これまで海外で様々な奇病死病に罹患してきた佐竹や鬼頭もその様子を心配し、佐竹は日本に到着後、彼女の家まで付き添った。
そして、物語の後半からなんとチチ視点での物語が展開される。
日本に帰ってからも結局痛みは引かず、帰宅後にとりあえず市販の目薬をさしてはみたものの、翌朝に洗面台に立つと白目は真っ赤、黒目は白く濁ったより酷い状態になっていた。依然として感じる痛みもそうだが、何よりその「全然可愛くない」自分の目に対するショックもあり、その日の仕事をキャンセルして病院に駆け込んだ。医師からは、連日同じコンタクトを使い続けたことにより角膜に微生物が繁殖した「アカントアメーバ角膜炎」であると診察され、抗真菌薬・消毒薬で様子を見るよう伝えられる。まだ軽度の症状とは言われたものの、治るまで時間がかかり、また重度の場合の処置についても聞かされたことで不安がよぎったのか、その後は電話越しに佐竹から励ましてもらいながら快復を願う日々を送ることになる。2ヶ月後、無事に目は快復し、佐竹も快気祝いを持参して再びチチの元を訪問。チチは佐竹の気遣いもそうだが、ようやく彼と顔合わせできることを喜び、眩しい笑顔とともに迎え入れた。
- 12月5日の動画(鬼頭丈二)
佐竹の家を再度来訪するが、またしても鬼頭と鉢合わせ。二人が以前とはまた別の奇食を食べるため中国に出かける話にのっかり、今回も緊急参加することに。訪れた中国では、兵馬俑を前にギリギリダンスを踊り、鬼頭からツッコミを受けていた。
現地のガキンチョの「悪臭を放つ水」の被害を(佐竹が)受けるトラブルがありながらも、一行は奇食を提供するローカルな市場に到着。奇食と知りながらお腹をすかせて待ちわびるという鬼頭も内心驚く精神性を曝け出したチチの前に運ばれてきたのは、まさかのマネキンの生首。実は今回の奇食は中国の乾燥地帯に自生する「髪菜(ばっさい)」という藍藻の一種で、マネキンはその髪のような見た目に因んだ店主の演出であった。演出のせいでもはや人毛にしか見えないビジュアルに飲まれそうになるも、3名は意を決して髪菜の実食を敢行。食材自体は無味ながら、店オリジナルで非常にスパイシーに味付けされており、チチはその辛さに「穴という穴からよくわからない汁が噴き出てくるぅ」とまたしても意味深発言を漏らし悶絶しながらも無事完食。
その後、今回鬼頭は現地のとあるVRベンチャー企業からの出資相談の予定も組んでいたらしく、チチと佐竹もそれに同行し、その本社ビルへと足を運んだ。迎え入れた社長の案内で、3名は同社が開発した仮想現実での臨死体験が行えるという「デス・シミュレーター」を体験することになり、チチは不安がる佐竹とは正反対にワクワクしながら臨死体験の準備に入った。
VR空間で目覚めると、そこは閻魔大王の審判を待つ長蛇の列の中。ディ●ニーに例え呑気に待っていたチチは、対面した閻魔に「(女優業を通して)多くの人間に性の悦びを与えた」として天国送りを言い渡される。しかし彼女は喜ぶどころか「佐竹と一緒がいい!」と言い出し、少し前に「(天国に)奇食がない俺は地獄を選ぶ!」とゴネていた鬼頭共々、閻魔から困惑されていた。そんなこんなで先に目覚めた二人に反し、佐竹は一向に目覚める様子がなく、よもやこのまま本当に臨終してしまうのではないかと、体を揺すったり大声で呼びかけたりとアレコレ試行錯誤していた。一方の佐竹は、閻魔への嘆願むなしく「(生前色んな病気を患ったのなら)天国で感染症が流行っては困る」という理由で地獄行きを言い渡されており、決定を聞き地獄へ続く奈落へ突き落とされた瞬間に発した生の渇望でようやく復活し、チチたちも胸を撫で下ろした。社長も佐竹に起こった想定外のシステムエラーを謝罪したが、鬼頭は「多分だが人間側(佐竹)の問題」として責めずに出資にOKした模様。
帰りの空港ではお土産をドカ買いして鬼頭たちを足踏みさせたものの、チチと佐竹との旅のドタバタ具合には、鬼頭もなんやかんや愛着が沸いていることが綴られていた。
- 2025年2月2日の動画(佐竹博文)
冒頭から、佐竹を私用の買い物に連れ出して荷物持ちを任せる。一通りの買い物を終え、カフェに立ち寄ってしばし談話を楽しむが、佐竹が最近ハプニングバーで働き始めた話を聞くと「ハプニング目的で始めたんでしょ」と嫉妬を顕にする。佐竹も彼女が何故か怒ってることを察したのか、今日もその仕事があることを理由に帰りを急かす形で話を切り上げ、その後の夕暮れ時、開店準備のため件の店に出勤する。
営業開始からしばらくして、佐竹は赤いドレス姿の如何にも女王様といった雰囲気の女性客に「カウンターの椅子の調子が悪い」と難癖をつけられ、そのまま四つん這い姿勢で椅子代わりにされるハプニングを被ることに。しかしそこへ、黒いドレスとウサ耳付マスクで仮装したチチが乱入し、その赤い女王様を突っぱねて椅子(佐竹)の所有権を強奪。先程「ハプニング目的じゃない」という佐竹が早速ハプニングに興じていたとして、問答無用で佐竹のお尻をスパンキングした。
その後、佐竹になだめられながらバーカウンターへと移動し、またハプニングが起こらぬよう付きっきりで監視。しかし佐竹が直ぐ様気付いた通り、声が特徴的な分、二人の会話が聞こえた周囲の男性客たちもチチの正体に気付き始めてしまう。そんな中、佐竹はバックヤードの雑務を頼まれる。直前にカクテルを提供したので、静かに飲んでる分には彼女も大丈夫だろうとカウンターを離れるも、チチは実は凄まじい下戸であり、グラスを空ける頃にはベロンベロンに酔っ払い、男衆をつれてプレイルームに急行。佐竹もバックヤードからチチの呂律の回らない大声を聞いて、心配から足早にプレイルームを目指す。…が、そこには一列に四つん這いになったパンイチ男たちをバットで殴打して回るチチの姿が。想定したものと別のハプニングは起こっていたものの、とりあえずは大丈夫そうだと判断した佐竹は「ほどほどに」とだけ伝えてその場を離れた。
なお、その後に佐竹は先程の赤い女王様と彼女の下僕となったストッキング男の集団に連れ出され変態プレイを強要された挙げ句、そのバッドタイミングに警察のガサ入れが発生、まごうことなき公然わいせつ罪として御用となってしまう。しかし、チチがその後に周囲の「女王様たちに無理やりやらされていた」という証言を集めて警察に直訴したことで厳重注意で収まり、無事釈放される。三度チチに救われた上、今回は下手をすれば前科がつくところだったこともあり、佐竹は再度チチの手を取って全幅の感謝を贈り、チチは以前と同じく赤面して動揺することに。結局、関係者全員が摘発されたことで、職を失うばかりかここ一週間分の給料ももらえなかったと肩を落とす佐竹に対し、チチは「私んち専用の掃除屋さんになれば?」「佐竹が好きなハプニングも起こる いや起こすかもよ」とからかっていた。
関連タグ
バグアカデミア 佐竹博文の数奇な人生 ドリームハンター・鬼頭丈二
綾瀬美桜:ヒューマンバグ大学時代の佐竹シリーズに登場していた人物。チチと立ち位置的に似ていた。佐竹がバグアカに移籍してからはフェードアウトしている。ただし美桜は千恵やチチと異なり佐竹シリーズ以外には登場しなかった。