ゲーム概要
1980年代中期のアドベンチャーゲームブームに合わせて開催された、マイクロキャビン主催の第1回アドベンチャー・ゲーム・コンテストのストーリー部門受賞作品である。母ギツネが病気の子キツネを救うべく旅をするというストーリーや登場キャラクターの大半が動物である等ファンタジー的な雰囲気を持つ反面、旅の途中に遭遇する幾多の危険な場面があり、その故ゲームオーバーとなる箇所が多く、難易度は高い。 またMSX版『は〜りぃふぉっくす MSXスペシャル』は発売時期がかなり後(続編作品である「は~りぃふぉっくす雪の魔王編」より後)でRPG要素や小ネタやメタ発言が追加されるなどオリジナル要素があり別作品と考えていいほど変更が加えられている。
なお続編で子ぎつねを保護したおじいさんの名前が変わっている。
ゲームシステム
テキスト入力型のアドベンチャーゲームである。「動詞+名詞」(あるいは「名詞+動詞」)のスタイルでのテキスト入力(カタカナ)で行う。また、他のキャラクターや人物に「ばける」ことができるなど、特殊な行動も可能である。移動可能な方向が画面上に常時表示され、かつ移動時にカーソルキーを用いることが出来るため、スピーディーに移動が行えるのも特徴である。
MSXスペシャル
移動画面にロールプレイングゲーム風の8方向スクロールを採用し、画面上を移動する動物キャラクターに接触すると、その動物との会話または戦闘シーンに変わる。生命力というパラメータがあり、敵キャラクターに攻撃されると減少する。ただし0になるとモグラが現れて木の実がもらえ、それを食べると生命力が回復するため、ゲームオーバーにならずにゲームが続行される。
ストーリー
は~りぃふぉっくす
昔、ロムスの森というところに仲のいい母子ギツネが住んでいました。あるとき、子ギツネがロムス病というとても恐ろしい病気にかかってしまいました。母ギツネは、昔おばあさんギツネから聞いた「ロムス病はリール神社に隠されているアブラアゲを食べさせれば治る」という話を思い出しました。わが子の命を救うため、母ギツネは果てしない旅に出発することを決意したのでした。
は~りぃふぉっくすMSXスペシャル
昔々、ロムスの村という動物の暮らす所にたいへん仲の良い親子ぎつねが居ました。
ところがある日子ぎつねのシンタがロムス病という大変恐ろしい病気にかかってしました。
ロムス病とは大変恐ろしい病気でかかったら絶対に治らないと言われており、実際、今までにもこの病気にかかったものは、なすすべもなく死んでいったのです。
それでも母ぎつねは、ただ必死に看病しました。看病で疲れはててウトウトしてるとおばあさんぎつねが夢枕にたち、話してくれました。
「いいか、娘や。よくお聞き、ロムス病というのは、大変恐ろしい病気だ。このままでは、とても助からない。一刻も早くリール神社に居る私の所へ、特別な物で作った油揚げを取りに来なさい。それを食べさしたらきっと治るだろう。さあ、急ぐのじゃ!!」母ぎつねはロムス病を治す油揚げを求めて遥か東の山の彼方にあるリール神社を目指して冒険に出るのでした。
は~りぃふぉっくす雪の魔王編
長い長い冬がロムスの森を襲った。寒さにうち震え、次々と倒れていく動物たち。そして、その中にあの母ギツネもいた。
その日は朝からひどい吹雪だった。昼を過ぎても止む気配はなく、それどころかいっそう強くなるばかりであった。親子はここ一週間ばかり何も食べていなかったため、吹雪の中へ狩りに出かけた。
途中、子ギツネは母ギツネを見失ってしまう。子ギツネは必死で捜しまわり、やっと母を見つけた。しかし時すでに遅く、母ギツネは息絶えていた。寒い寒い夜のことだった。
子ギツネは、やり場のない悲しみを一人の少女への思いに託す。少女の名はマリ。1年前、母を追い雪の中倒れた子ギツネを祖父ジークの所へ運び、優しく看護してくれた、あの少女。あの少女に逢いたい。
雪の止んだある日、子ギツネは降り積もった雪の中をシタンの町へ向け走り出す。
登場キャラクター
は~りぃ家
神聖なキツネの一族
お婆さんキツネ
リール神社に住んでいるお稲荷様
ロムス病の特効薬である特別な油揚げを作れる
母キツネ
「は~りぃふぉっくす」の主人公
続編である「は~りぃふぉっくす雪の魔王編」ではオープニングで亡くなってしまった事が触れられている。
子ぎつね(シンタ)
「は~りぃふぉっくす雪の魔王編」の主人公
死の病である「ロムス病」の生還者
ロムスの森
- リス
- イノシシ
猪突猛進してくる 倒しても即復活して突っ込んでくる為逃げるが勝ち
- お地蔵様
(意味深な模様が有る)
- ウサギ
- タヌキ(ポンタ)
言っている事の正反対が正解という嘘つき狸
- ロムス病のばい菌
お守りの力で視認出来るようになったロムス病の病原菌
(MSXスペシャル限定の隠しキャラクター)
人に化けて話す事でアイテムをくれる
クストの山
- 猟師
- サル
ヘビースモーカー
(開発スタッフの代弁者)
- お地蔵様
(意味深な模様が有る)
- クマ
洞窟
- コウモリ
- クマ
リエジの林
- お地蔵様
(意味深な模様が有る)
- イヌ
猟犬
- シカ
- 白蛇
リエジの林の主 神の使い
シビルの村
- 人
- 中山美穂?
(MSXスペシャル版限定キャラクター)
- 新田恵利?
(MSXスペシャル版限定キャラクター)
牧場の持ち主
- ウマ
- お地蔵様
(意味深な模様が有る)
- 女性[[]]
(MSXスペシャル版限定キャラクター)
リール神社
- お婆さんキツネ
お母さんキツネの叔母
リール神社の御神体(守護神)で強力な力を持っている。
バース峠
- クマ
- フクロウ
- 吹雪の化身ユキオオカミ
高速移動してきて奇襲(先制攻撃)を仕掛けて来る
- 密猟者
- はと(ポッピー)
続編に出て来る事を言うメタ発言をするキャラ
シタンの町
- 通りすがりの少女A(中森明菜?)
(MSXスペシャル版限定キャラクター)
- ネズミ
- ヘイグ爺さん(ジーク爺さん)
動物の世話をする事で(動物界でも)有名な人物
続編の「は~りぃふぉっくす雪の魔女編」では故人となっている。
- マリ
ジーグ爺さんの孫で子ぎつね(シンタ)を看病している少女
「は~りぃふぉっくす雪の魔王編」のヒロイン
「は~りぃふぉっくすMSXスペシャル」にゲスト出演
- サトミ(福永恵規(ふくながさとみ))
マリの友達
「は~りぃふぉっくすMSXスペシャル」にゲスト出演
- はと
「MSXスペシャル」のバース峠で登場したはと
- いぬ(ハウザー)
挨拶をする礼儀正しい者としか話さない
- マリの亡霊?
は~りぃ家のお守りを届けた謎の人物
パロの山
- きつね(カムイ)
情報通
子ぎつねがお稲荷様の末裔で有る事に気付く
- お地蔵様
「は~りぃふぉっくす」からのゲストキャラ
- クロギツネ(サキ)
自然の守護神
- サル(タイチロウ)
『クストの山』のサル
- タンチョウヅル(トモチ)
- 白鳥(コル)
義理堅い
キッドの森
- タヌキ(ポン)
クストの山に住んでたタヌキ
嘘つきなのは変わっていない
- クマ(タウナ)
- フクロウ(オイナ)
バース峠に居たフクロウ
- ムササビ(カンポ)
- 猟師
- カワウソ(トンチ)
キッドの村
- ネコ(ワダマイケル)
- テシさん
チロヌップの山
- ウサギ(イセポ)
- ライチョウ(クル)
- ワシ(キムニク)
密猟者によりけがを負っている
- オオカミ(ヌプリ)
- キツネ(マイ)
- 魔王
関連動画
は~りぃふぉっくす
は~りぃふぉっくすMSXスペシャル
は~りぃふぉっくす雪の魔王編
関連イラスト
関連タグ
はーりぃふぉっくす(「は~りぃふぉっくす」の表記揺れ)
は~りぃふぉっくす雪の魔王編(「は~りぃふぉっくす」の続編)
外部リンク
参考資料サイト
余談
MSX版の雪の魔王編はカセットテープ版とROM版の2種類が存在しているが、MSXturboRでは本来の動作でのプレイがやや困難となっている。
その理由にturboRはカセットテープメディア非対応となっており、そもそもプログラムを読み込む事が出来ない。
又ROM版は特殊使用の影響だと思われるが、turboR専用機能の高速モードで起動してしまう為BGMが早送り再生されてしまい演出が破綻してしまう問題が存在する(高速モードに切り替えるには手動操作が必要との情報が有る事からエミュレータ限定の症状の可能性大)。
なお、turboR上で動作するMSX1・MSX2エミュレーターを使う事でカセットテープ版はプレイ可能となっている模様。(3分25秒頃を参照)
PSG音源とSCC音源に互換性が存在する事が分かっている事から、SCC音源で鳴らす試みが行われている。
Tiny野郎士が開発した「NandemoSCC」を使う事で一様鳴らせるのだが、パッチ版では起動失敗してしまうのだが、汎用型のアドオン版でshiftキーを押しっぱなしで起動し、「プリセット6」又は「プリセット7」を選ぶ事で動作が不安定なようだか一様起動する事が可能な模様。(なお7は処理落ちが酷い模様)
(動画はパッチ版の起動不可版)(SCC音確認用動画)
大筋
(MSX・PC-88版プレイ動画を基にしたまとめ)
(攻略サイトによるとPC-6001版はストーリーが大幅変更されているそうで終盤が全く違う模様)
子ぎつね(シンタ)・子黒ぎつねロムス病を発症
子黒ぎつね(息子)をテシさん(黒ぎつね)ジーク病院に連れて来く
母ぎつね看病疲れでウトウトしていた所、おばあさんぎつねが夢枕にたち、一刻も早くリール神社に居る私の所へ、特別な物で作った油揚げを取りに来なさいと言われる
黒ぎつね(サキ)息子の治療の為に特別な油揚げをお婆さんぎつねから手に入れようとしたがお婆さんぎつねは子ぎつねの為に用意したと渡すのを拒絶
黒ぎつね腹いせにお婆さんぎつねを金庫に閉じ込める
母ぎつねはロムス病を治す油揚げを求めて遥か東の山の彼方にあるリール神社を目指して冒険に出る
子ぎつねお母さんぎつねの帰りを待てずに飛び出し倒れる
子黒ぎつね亡くなる テシさん(黒ギツネ)息子の亡骸を元の山に運ぶ途中に子ぎつね(シンタ)を見つけてジーク爺さんの所に運ぶ
子ぎつねジーク爺さんに保護される
リール神社でお婆さんぎつね救出・特別な油揚げ受け取る
子ぎつねがシタンの町のジーク病院に入院している事を知る
テシさん(黒ぎつね)息子の死を嘆いてひきこもり離魂病を発症し、魔王が生まれる
魔王(テシさんの分霊)息子が亡くなった嘆きの感情で天候が不安定になる
シタンの町周辺が雪まみれになる
親ぎつね木の精霊の力を授かる
吹雪の化身ユキオオカミに襲われるも精霊の力で返り討ちにする
母ぎつねジーク病院に到着
子ぎつね特別な油揚げでロムス病完治・退院
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吹雪で動物が次々倒れる異常気象発生
狩りの最中に子ぎつね母ぎつねと逸れる
吹雪を治めるために子黒ぎつねを助けられなかったジーク爺さんの孫であるマリさんを魔王の生贄に出される
ジーク爺さん孫が魔王の生贄に出されたショックで死亡
子ぎつね母ぎつねの死体を見つける
母ぎつねの死を嘆いていたらふと、一年前に自分を助けてくれた人達のことが心によぎり、あの人達にも危険がせまっているかも知れないと考えシタンの町に向かう
子ぎつね犬から魔王が母ぎつねを殺したと聞かされる
人に化けた子ぎつねマリさんの友達である さとみ からヘイグ爺さんが残したテシさん宛ての手紙の宅配を託される
マリさんらしき人影を目撃し見失う
マリさんらしき人影が居た場所辺りでは~りい家のお守りを見つける
魔法の呪文で町を出る
子ぎつね地元のきつねに会い魔王は黒きつねの変身した姿だと聞かされ、テシさんという名前が黒ぎつねが人間の姿の際に使っている名前だと教わる
地元きつね黒きつねに挑み返り討ちにあう
サルからリンゴを貰い、地元きつねが怪我を負った事を知らされる
子ぎつね地元きつねの傷を癒す
地元ぎつね挑んだ黒ぎつねが魔王と無関係だったことを子ぎつねに伝える
子ぎつねリンゴを白鳥に渡して湖を渡してもらう
子ぎつね嘘つきたぬきから力の出る木の実を貰う
子ぎつね魔王の城の鍵を手に入れる
子ぎつねフクロウから黒ぎつねは自然の守り神で有る事ともし魔王が黒ぎつねだった場合倒すと異常気象が悪化する可能性が有ることを警告される
子ぎつねカワウソからテシさんは良い人と教わる
子ぎつね冷たい川を渡る
子ぎつねネコからテシさんは息子が亡くなってからずっと家に引きこもり続けている事を知らされる
子ぎつねテシさんにジーク爺さんの形見の手紙を渡す
テシさん現状が全く把握できず困惑するも子ぎつねから雪が凄い事を聞かされる
テシさん魔王の元へ行く事が出来ない為、対処法を子ぎつねに託す
子ぎつねライチョウに出会いテシさんが最後の黒ぎつねである事を聞かされる
ライチョウ テシさんと魔王が離魂病で二人に分裂してしまった最後の黒ぎつねである事に気付く
子ぎつねライチョウから同士討ちになる危険性が有る事からテシさんと魔王を合わせるなと警告を受ける
子ぎつね密猟者に襲われたワシに木の実をあげる
ワシ子きつねにいざという時は助けに行くと伝える
子ぎつねオオカミと出会い守ってくれるのは親だけである事、魔王の加護はもう必要ない事を語る
オオカミ子ぎつねに魔王もロムス病の被害者である事を伝える
子ぎつね幼馴染のきつね(マイ)に行くなと止められる
子ぎつね幼馴染にマリと森の自然のどちらが大事なのか聞かれマリと答える
子ぎつね魔王の城に着く
子ぎつね魔王から母ぎつねが死んだ理由がマリを守ろうとした為に町の住民に殺された事を聞かされる
子ぎつねテシさんから託された物を使う
魔王とテシさんが対峙する
魔王とテシさん元の一つの黒ぎつね(サキ)に戻るも息絶える
黒ぎつねの魔法が失われ魔王城が崩壊を始める
子ぎつねマリさんを発見
魔法の呪文で牢獄を破壊するもその影響で魔王城が完全に崩壊し空中に放り出される
子ぎつねワシに助けを求め二人揃って救出される
マリ子ぎつねに感謝の想いを伝える
マリ子ぎつねに幼馴染の元へ行くよう諭し送り出す