概要
製造は篠原重工。 警視庁警備部特車二課に所属している警察用パトロールレイバーで型式番号は【AV-2】。
旧OVA~劇場版の世界線に存在する機体らしく、REBOOT以降では改良版のイングラムが再生産されている様子。
2001年にイングラムが引退したため、新たに配備された『量産型パトレイバー』。各都道府県にも配備されている模様。
劇場版第二作目「機動警察パトレイバー-The MOVIE2-」でその姿を現したのだが、目立った活躍がないままで、劇中後半で蜂の巣にされて終わってしまった。まるで案山子か射的でしかない。
しかし当時のテレフォンサービスドラマにて目覚ましい活躍をしていることがシバシゲオによって判明した。そのことから見てもそれ相当の性能を持っているといえるのだが、はっきり言って相手が悪すぎたのかもしれない。
パトレイバー作中世界(新旧OVA、映画、TV版をミックスした独自の世界線)で刊行されたという設定のムック本『ザ・レイバー・インダストリー』では、「最新パトレイバー」として堂々巻頭で紹介された。
本機の没個性さは、「レイバーがあるのがあたりまえとなった新時代の象徴」として好意的に解釈されている(そのせいなのか、『特徴がないのが特徴』とどこかのロボットのように言われる羽目になっているが)。イングラムに代わるイコンになりようがないデザインである。
イングラムとの違い
頭部及び頸部周り
頭部はイングラム一号機の意匠が見られるが、バイザーによる防護ギミックを省略している。
通信用のブレードアンテナも損傷しやすかったことから、頭部から襟元に配置を変更し損傷率を下げている。
胴体部
搭乗方式が背部から搭乗する方式(背部装甲が跳ね上がりシートが後方にスライドする)に変更されており、継ぎ目のない分前面の装甲強度を維持できる(この技術は軍用レイバーにも採用されている)。
更に視界確保のためのキャノピーが採用されたことでシートを上げて搭乗者が肉眼で確認する動作をなくしている。シート昇降ギミックがない分内部スペースも広くなり居住性が上がっている。
ただしその仕様により従来のレイバーキャリアに乗せることが難しくなったため、キャリアに背面からの搭乗機能を追加する改良を施す羽目となった。
武装関連
リボルバーカノンが格納されている配置も脚部から胸部(脇腹に当たる部分が開く)に変更されており、近接武器はスタンスティックに加え可倒式ナックルガードが採用されている。そのため前腕部の伸縮ギミックが省略された。
主兵装
リボルバーカノン
イングラムに採用されていた回転式拳銃タイプの武器。基本的に仕様は変わらないものの、射撃精度に改良がくわえられている模様。
シールド
防御用装備。内側にスタンスティックを内蔵。
ナックルガード
本機から採用された新装備。 オプションとして右腕に装着することが可能。前方に回転し、そのまま殴りつけてダメージを与える。
スタンスティック
イングラムと同じ形状の改良型。
※劇中での描写はなかったが、イングラムやゼロことピースメーカーの装備も使用可能。
立体物
グッドスマイルカンパニーの「MODEROID」シリーズに1/60スケールでラインナップ、これが本機の初キット化となった。2022年8月発売。
劇中で登場する装備が同梱する他、イングラムの武器(ライアットガン)も付属。ナックルガードの回転ギミック、リボルバーカノンの収納ギミックは省略されている。