概要
アニメーター対アニメーション(Animator vs. Animation)とは、Alan Becker氏によるFlashアニメを原点とするショートアニメシリーズである。
アニメーターであるAlan Becker氏と、氏の描いた棒人間との闘いを描いた物語。
初期作はAdobe Flashによって作成されたフラッシュアニメであったが、2013年に4作目の企画をクラウドファンディングで公開して支援を募集、2014年に映像作品としてYouTubeを始めとした各動画サイトに公開された。
以降は「Animation vs.」シリーズとしてMinecraftやLeague_of_Legendsなど様々な世界に乗り込んで大暴れしている。
その中でも2015年から始まった「Animation vs. Minecraft」は長編ストーリーとして2022年時点で30話で完結した。また、カードゲームやシャツなどグッズも存在している模様。
ストーリー
記念すべき1作目。
Alan氏が描いた棒人間「Victim(犠牲者)」に作画ソフトが荒らされていく。
2作目。Alan氏は後続として「The Chosen One(選ばれしもの、以下TCO)」を描く。彼はVictimとは異なり作画ソフトからも飛び出してパソコン本体を荒らし始める。苦戦するも他ソフトたちの活躍により捕獲に成功し、TCOはAlan氏により鎖に繋がれた状態でポップアップブロッカーとして使役されるシーンで終了する。
3作目。Alanに酷使されていたTCOが反乱を起こし、再びパソコン上で暴れ始める。ソフトウェアの力をもっても沈静化できなかったため、Alan氏は彼に対抗するために「The Dark Lord(闇の帝王、以下TDL)」と言う棒人間を描くも、TCOの能力によりAlan氏に敵対化してしまい完全にパソコンが破壊されてしまう。
4作目。数年後にパソコンを最新の物に買い替えたAlan氏は、またも作画ソフトで橙色の棒人間「The Second Coming(選ばれしものの再臨、以下TSC)」を描く。TSCは意思をもって動けることに気づき、Alan氏が席を立っている隙にパソコン内を散策し始める。そしてその折にウェブサイト「Stick Figures Fighting」のキャラクターでありこの後のシリーズでもレギュラーとなる、黄、青、緑、赤の棒人間達と出会い、意気投合を果たした。
(実際に該当ウェブサイトとFlashアニメが存在しており、2020年にFlashが終了するまで本編の該当シーンが再生されていた)
彼らと共にパソコン中で遊んでいたTSCと4人だったが、それを見たAlan氏にTCOと同じようにパソコンを破壊されるのではと危惧されTSCを除く4人が消されてしまう。
その怒りからTSCはパソコン(やAlan氏のスマホ)を破壊し始めるが、Alan氏が彼のアニメーターとしての才能に気づき、仲間たちを復活させる代わりにパソコンを破壊せずAlan氏の手伝いをするという条件で、Alan氏のパソコンの中で元気に暮らせることとなった。
5作目。パソコンの中でAlan氏の手伝いをしながら仲間たちと楽しく過ごしていたTSCだが、突如謎のコンピューターウイルス「Virabot」がAlan氏のパソコンに侵入し、絶体絶命のピンチに陥る。
そこに以前Alan氏のパソコンを破壊したTCOが現れ、ウイルスを撃破し去っていく。
TSCと仲間たちは彼の残したワープホールをくぐって彼を追いかけるが、その先で以前Alan氏が描いたTDLが現れ、TCOと共に戦うことになる。
6作目。突如として謎の組織の棒人間たちに追われるTCOだったが、以前見たTSCの実力を思い出し、助けを求める。
半ば強引に連れて行かれたTSCだったが、作画ツールの力を使い奮闘。だが、相手の棒人間の力に圧倒され、捕まってしまう。
今までは1つで完結だったが、今作はシリーズ物になっている。
登場人物
Alan Becker
The Chosen Oneたち棒人間を描いたアニメーター。
昔はTCOにパソコンを破壊されたりとかなり不憫な目にあっていたが、今ではTSCにアニメーション制作を手伝ってもらいながら、棒人間たちと暮らしている。メールの打ち込みやミニゲームで楽しむなど、関係は良好な模様。
だかPCの大切なデータをいたずらで壊されたり、助けを求めてやってきたTCOやコンピュータウイルスにパソコンを破壊されたりする不幸体質は相変わらず。
Ⅴでは黄にマウスカーソルの姿で召喚され、選ばれし者と共に闇の帝王に攻撃した他、気絶したTSCを救助している。
犠牲者(Victim)
Alan氏が1作目にて書いた、初めての棒人間。生みの親によってちょっかいをかけられたことに憤慨し対抗するも、ペイントツールの強制終了によって姿を消していた。長らくその存在は闇の中であったが、6作目において謎の棒人間組織のトップとしての顔を見せており、不穏な様子を漂わせている。
選ばれし者(The Chosen One/TCO)
Alan氏が2作目にて描いた棒人間の一人。
火炎放射、飛行、落雷誘発、目からビーム、テレポート、インターネット内の自由な行き来、時を巻き戻す、ウイルス無効、ピンチ時の超強化となんでもありの最強棒人間であり、3作目にてAlan氏のパソコンを破壊した。
5作目ではAlan氏とのいざこざは昔のこととして和解しており、ViraBotにTSCたちが襲われていた時にネットワークの中を自由に行き来する技やズームを使い、Alan氏のパソコン内に入ってTSCたちを助けた。好戦的な性質だが、ピンチに際しては潜在的な戦闘能力を持ったTSCを頼りにして助けを求める一面もある。
黄によって「He's in trouble」(彼がピンチなんだ)と表記されることから、男と推測される。
闇の帝王(The Dark Lord/TDL)
Alan氏が二番目に描いた棒人間。
TCOを破壊するために描かれたが、TCOの力によってAlan氏に敵対化した。
TCOと共に様々なサイトを混乱に陥れた経験からか荒らしに抵抗がなく、5作目ではコンピューターウイルスやViraBotを制作し世界中にばら撒こうと画策するものの、TCOが反対して敵対化した。
自身が制作した黒いリストバンドを付けるとViraBotと同じく攻撃したものを消滅させる力を手に入れることができ、その力でTCO、TSC含む棒人間たちを苦しめた。
選ばれし者の再来(橙、The Second Coming/TSC)
Alan氏がパソコンを買い替えて初めて描いた棒人間。アニメーターとしての才能があり、棒人間の中では唯一アニメソフトを使い直接Alan氏と対話ができる。
選ばれし者とは違い性格は明るく、仲間思い。5分でも時間があると爆睡している、深夜に仲間が演奏会を開いて眠りを邪魔されると不機嫌になるなど眠っているシーンがよく見られる。
TCOのような特殊能力はなかったが、5作目にて瀕死のピンチに際してTCOと同じように覚醒し、即時修復、テレポート、サイコキネシスなどを獲得。目からビームを放ちTDLを見事撃破した。なお本人はその際の出来事を覚えていないし、普段は発動もできない様子である。
黄(Yellow)
「Stick Figures Fighting」の中にいた棒人間の一人。
プログラミングが得意で、5作目ではAlan氏のマウスカーソルを召喚した。マイクラの中では、回路系が得意で、4人に回路の授業を行ったりしている。また、コマンドブロックなども使いこなし一部作品では如何なく力を発揮しており、戦闘の際も彼らしく頭脳を駆使した連係プレーを得意とする。緑の建築の才能に嫉妬し、たびたび爆弾(TNT)を投げつけようとしているのもこいつである。
青(Blue)
「Stick Figures Fighting」の中にいた棒人間の一人。
マイクラの中では、農作業やポーション作りが得意で、ネザーウォートが好物という変わった味覚をしている。肉弾戦の強さは5人の中では控えめだが、ポーションや弓などを駆使した遠距離戦に長ける。チャリティー動画において、TSCの夢の中で環境にやさしい能力を獲得したりする。緑とは共闘の相性が良い。
緑(Green)
「Stick Figures Fighting」の中にいた棒人間の一人。
マイクラの中では建築が一番得意で、たびたび開催される建築バトルではほぼ毎回優勝している。Alan氏曰く、「Stick Figures Fightingの中では一番ハイスペック」とのこと。音楽の才能もあり、自ら即興で曲を作るなど音符ブロックの扱いで緑を上回る者はいない。戦闘では二刀流や釣り竿を使ったワイヤーアクションによるトリッキーな戦いを得手とする。TSCとは仲がいいが、一度だけ喧嘩の末にキルされている。リスポーン後緑が死んだと思い悲しむ4人を驚かせ、またキルされるオチまである。
赤(Red)
「Stick Figures Fighting」の中にいた棒人間の一人。
マイクラの中では、当初ヘロブラインに操られTSCたちと敵対したが、解放されてからは4人に心配されながらも普通にマイクラを楽しんでいる。動物MOBが大好きで、特に豚が好き。Alan氏曰く「ちょっと抜けてるところがあって、元気な奴」。棒人間達の中ではこと怪力で、相当重いであろうネザライトブロックを付けた杖を豪快に振り回すシーンがある。その怪力さに違わず近接戦を得意とするインファイターでもある。AvMシリーズ最終回では再びへロブラインに体を乗っ取られるも、その力を使いこなしKing Orangeに対抗して見せるというニクい演出も。
紫(Purple)
Alan氏の描いた5人とは別の棒人間。
マイクラではとあるパソコンの街で王として君臨していた。「Stick Figures Fighting」の棒人間とは違い傲慢な性格で自分を認めてくれる人を探している。
リーグオブレジェンズではチートを使用して「Stick Figures Fighting」の棒人間達と対峙するなど所謂ライバルキャラに当たる棒人間。本人の独白より推測するに、あまり戦闘自体は得意ではない模様。
ちなみにエリトラの使い手で一度紛失した筈が何故か復活している。
シーズン3では後述のKing orangeに使えていた。
King orange(オレンジ王)
身長の高い大人の棒人間。TSCと似た色だが、やや濃い色をしている。
コマンドブロックをつけた杖を持っているネザーの王。
とある目的からクリエイティブモードの力を使いMinecraftの世界を破壊しようとしており「Stick Figures Fighting」の棒人間と対峙する。
過去のとある出来事からMinecraftを非常に嫌っている、
大人である為戦闘能力も高く、特にクリエイティブの力を得た状態ではTCOにも匹敵する実力を発揮した。
異世界の住民
シーズン3にてネザーゲートで別世界に行った際に棒人間達がそれぞれ出会った仲間たち。全員既存のマイクラの敵キャラと同じ見た目をしている。
Warden(ウォーデン)
ご存じ滅亡した古代文明に住む最恐の怪物。
本作でも音で索敵して相手を排除するハンターで丸腰のTSCとの恐怖の鬼ごっこを繰り広げた。
一方その正体は暴走した古代文明のガーディアンだったようで、機転を効かせたTSCの作戦で正気を取り戻した後は彼に協力してオレンジ王と戦った。
因みに原作でお馴染みの衝撃砲はエンディングにて披露する。
スパイダー/スケルトン/エンダーマン
ご存じマイクラの敵性mob達。
この作品ではMonsterSchoolの生徒達として登場する。
ひょんな事から学校に迷い込んだREDを最初は敵対するも、最後の授業で絆が芽生え、共にオレンジ王と戦う。
因みにオレンジ王と対峙する時は成り行きから黄色いハチマキをつけている。
元ネタは大昔のYoutubeの動画マイクラアニメである「Monster School」シリーズから。
ヘロブライン
ご存知都市伝説のスティーブもどきにしてAVMシリーズ第1話のラスボス。
だったのだがシーズン3にて何故かMonsterschoolの教師として再登場。この際REDの事を覚えておらず、オレンジ王のクリエイティブの力に興味を示さなかった事から別人なのかもしれない。
フィジカルだけで見るとシリーズ最強クラスの人物で最強状態のオレンジ王を勝利ギリギリまで追い詰めた実力者。
高速移動とコピーのスティーブを無数に召喚する能力の使い手ででどちらも、殴って吹っ飛んでいる相手に接近して追撃を加える、高速で召喚して飛び道具に使う、など非常に応用の効く能力。
タイタン ラヴェンジャー
異様にデカいラヴェンジャー、見た目に違わず大喰らいで村の食料を食い荒らしていた所を黄色と青が村人達と協力して農業を自動化して対処したが、家族を連れて再びやってきてまた食い荒らさんとした所をオレンジに家族を殺害され逃亡した。
その後オレンジ王の本性を知った黄色達が彼の巣に訪れて力を貸して欲しいと交渉、家族の敵討ちの為に再びオレンジ王と対峙した。
エンディングでは村人達と和解して略奪者と思われるウィッチを村人と共に蹂躙していた。
刺客の棒人間達
TCOを追跡した4人の棒人間たち、4人共これまでの棒人間達とは違う形状をしている。
Shady
メガネをかけた棒人間、TCOやTSCの様に頭でっかちだが中は白で塗られており、身体は直線で書かれている。4人のリーダー格であり、腕に絵描きソフトでよく見るツールバーを付けており、対応した能力を使える上に、TSCを圧倒するほどの格闘能力やツールバーによる精密な射撃能力も持っている。
Signman
標識等でよく見る棒人間、というかピクトグラムそのもの。標識の能力を使えるらしく、作中ではTSCの描いた鳥を高電圧を表す標識によって消し炭にした。
また、格闘能力もTSCより強いと思われる。
Hunter
原始時代の壁画に描かれてそうな見た目をした棒人間。その見た目や雰囲気に違わず、弓矢や槍の使い手。棒人間らしかぬムキムキになったりもできる。
Pixels
何処かで見た事のある見た目をした棒人間。実際にEZToon氏作の、棒人間がドアを破壊しようとする動画が元になっているらしい。
その棒人間のように、腕を剣に変化させたり、顔を大砲にするなど体を自由に変形させる能力の使い手。
関連イラスト
関連タグ
関連リンク
Alan氏の公式サイト
Alan氏のYouTubeチャンネル
https://youtube.com/channel/UCbKWv2x9t6u8yZoB3KcPtnw
海外Wiki(全編英語)
https://animatorvsanimation.fandom.com/wiki/Animator_vs._Animation_Wiki