概要
Jリーグ加盟(昇格)において絶対に必要な条件の一つであった。
2022年まではこの条件と、JFL在籍時における
- Jリーグクラブライセンス(※J3ライセンス)の保有
- J3リーグ昇格圏内である4位以内且つJリーグ百年構想クラブの中で上位2チームに付ける
- JFLでホーム戦年間平均観客動員数2000人以上
の計3つの条件を併せてクリアすると、Jリーグ加盟及びJ3リーグ昇格の権利が与えられていた。
勿論これらを全てクリアしないと、たとえ昇格圏内に入っても昇格することは出来ず且つ昇格枠を減らすだけであった。(そうなると当然J3側にある降格枠も減らすことになり、また、繰り上げ昇格も一切無かった)
歴史
Jリーグ準会員制度時代 (1992年~1998年)
1993年から開始したJリーグではあるが、その下部に当たるJFLでは、社団法人(※当時)としてのJリーグと日本サッカー協会(以下:JFA)の予想を遥かに超えるほどのJリーグ加盟意向を持ったクラブが多く存在していたのであった。(※開始したばかりの頃のJリーグは、リーグの発展を長期間かけていって、最終的に16チームまで増やせればいいと考えていたとのこと)
そこでそんなクラブたちに対し、Jリーグ入会条件を満たしている、または、それに準ずるクラブ環境を持っているというJFL在籍クラブのみに対し、準会員として認める為に制定されたのが『Jリーグ準会員制度』である。
なお、「準会員」と認められたJFLのクラブに対する特典として、JリーグカップとJサテライトリーグの出場権が与えられていた。
Jリーグ準加盟クラブ規程時代 (2006年~2013年)
JFL(以下:旧JFL)が1998年に終了し、翌1999年から開始するJ2リーグと新JFL(現行のJFL、以下:JFL)の2リーグに発展解消したが、暫くはJリーグ加盟(J2昇格)を目指すJFL以下に在籍するクラブは少なかったこともあって、準会員制度に相当する制度は制定されていなかった。
そんな中、あるクラブの躍進が全国に衝撃を与えることとなる。ザスパ草津である。
群馬県リーグ1部に居た吾妻郡草津町をホームとするこのクラブは、リエゾン草津から改称後に町おこしを兼ねて本格的なJリーグ加盟を目指し、特例(※Jリーグ加盟を標榜するクラブに対する優遇措置)を駆使しながらもわずか3年でJリーグ加盟を果たした。
また、ザスパ草津の存在がJリーグ加盟前からテレビの全国放送で大々的に報じられていたことと同クラブが叩き出したこの結果に触発されたこともあり、全国各地から町おこしや地域のサッカー界の活性化を目的として、Jリーグ加盟を目指すクラブが続々と現れるようになっていった。
この流れを受け、JFAはかつての準会員制度を基に『Jリーグ準加盟クラブ(制度)』を制定し、規定を設けた。なお、準会員制度の頃とは異なって認定対象が拡がり、地域リーグ在籍クラブと都道府県リーグ在籍クラブが加わっている。また、準会員制度の頃よりもルールが厳しく詳細に記されており、満たして認定されるクラブもあれば、満たせないままのクラブも存在していた。
Jリーグ百年構想クラブ規程時代 (2014年~2022年)
2014年にJFLを設立母体としてJ3リーグが創設されるが、同年に準加盟クラブの名前を変えただけの『Jリーグ百年構想クラブ規程』を設けた。これはJ3開始前までの計画として、J3在籍クラブは準加盟の扱いにするつもりであった為。しかし、結局はJ3在籍クラブも正加盟の扱いとなった為、準加盟対象クラブは引き続きJFL・地域リーグ・都道府県リーグのいずれかに在籍するクラブのままとなった。ただし、制度の名前は元に戻すことなく今に至る。
なお、規定内容は準加盟クラブ(制度)時代よりも更に厳しくなっており、また、百年構想クラブに認定されたクラブは、月10万円、年間で計120万円の準加盟料をJリーグに対して支払わなければいけないことも明らかにされている。
2023年~現在
2023年からは百年構想クラブ認定資格がJリーグ加盟(昇格)の絶対要件から外されることとなり、認定資格が無くてもJ3ライセンス取得からのJ3リーグ昇格が可能となった。よって、今後この百年構想クラブ認定に必要となるチームは、地域サッカーチャンピオンズリーグの補充枠における優遇出場措置を行使してない地域リーグチームのみとなった。
関連タグ
なでしこリーグ準加盟制度 - WEリーグ創設前まで存在したなでしこリーグにおける準加盟制度である。