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マスターソード(コミックス版ゼルダの伝説)の編集履歴

2023-08-27 00:51:45 バージョン

マスターソード(コミックス版ゼルダの伝説)

こみっくすばんのますたーそーど

ここではコミックス版に登場するマスターソードについて記載する。

概要

ゲーム本編におけるマスターソードはこちらを参照。

多くが古い作品のため現在では入手困難である。

物語の要点やネタバレまで含めて記載しているため、これから読みたいという方は閲覧注意。


ゲームブック『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』

選択肢によって結末が変わるゲームブック。

原作と同じく退魔の剣として登場。独自設定としてリンクの魂を込めることで刀身が光を帯びて威力を増すというものがある。後述のかぢばの原点にも近い設定。


小説『ゼルダの伝説2 神々のトライフォース』

「封印戦時代にマスターソードと勇者の行方が探されたが見つけられなかった」という設定で登場。作成時期が不明なため神トラの項目で触れた矛盾点が解消されている。

主人公はこれを引き抜く前に、組織の同僚たちが見守る中で長老サハスラーラによって儀式が行われている。その際には「偉大なる女神ハイリアの遺志を継ぐ者に、聖なる剣を与えられん」と祝福の言葉を述べられた。


「マスターソードの継承の儀式」はブレスオブザワイルドで描かれている。

またオリジナルストーリーのため下記のコミカライズ版の元になったと思われる設定も出ている。


田口順子著『神々のトライフォース』

「封印戦争時代にリンクというナイト一族の剣士がマスターソードを手にガノンに挑むも敗死する(正体は現代のリンクのご先祖様)」という独自設定がある。

ちなみに原作ではマスターソードの使い手は見つからなかったため「リンクの先祖がマスターソードの使い手」と言うのは独自設定である。

この他、アグニムが放った魔法弾を吸収して放出できるという描写がある。特に上限はないようで吸収した分だけ強力な魔力の塊として発射できる。また魔力を取り込んだ際は、刃が輝く表現がされている。

更にライネルが放った破壊光線からもリンクを無傷で守ってくれている。


マスターソードを守る森の主がおり、ナイト一族だけが持てる勇者の印(おじさんの形見の宝石)を見せなければ襲われてしまう。マスターソードを引き抜くにはこの印をはめ込む必要がある(このためダンジョン攻略要素がオミットされている)。


劇中ではどのような剣かは説明されておらず、ゼルダやリンクの態度から「アグニムに対抗できるすごい剣」という雰囲気が伝わって来るのみ(後にアグニムの口から「伝説の退魔の剣」と語られた)。


「封印戦争時代にマスターソードを持つ『リンク』がガノンに殺される」というのは、公式にあるリンクが敗北した歴史とよく似ている(神トラ自体が「リンクがガノンに敗北した歴史」から続く物語である)。


かぢばあたる著『神々のトライフォース』

600年前に起きた封印戦争の折、ガノンに対抗するための武器として製造されたという設定。

原作とは違いガノン自らが手下を率いて光の世界に攻め込んだため、当時のハイラルは「ガノン個人に対抗するため」にマスターソードを鍛え上げ能力も設定した。


当時の使い手はリンクのご先祖様(先代勇者)であり、トライフォースの願いによって不死身となったガノンを倒せなかったので賢者たちの力によって封印した……と思われる。


「リンクの先祖がマスターソードの使い手でありガノンに戦いを挑んだことがある」というのは田口順子版と同じであるが、こちらは7賢者との共闘によって封印に成功している。

先代勇者の容姿は気の強い妖精を連れた美形の青年剣士である。死後はマスターソードに宿る霊魂となり、引き抜きに来たリンクを試すべく手合わせを行った。ただしこの先代勇者がガノンに殺されたのかどうかは不明(ガノンに傷一つ付けられなかったので勝てなかったのは確か)。


賢者の娘たちは「血族封鎖の術(危機に反応して自身をクリスタルに封印する自動防御術)」によって守られており、アグニムたちは手が出せなくなっていた。覚醒したマスターソードならクリスタルを破壊できるので、あえてリンクを追い込むことで力を引き出させようとしていた。


バトルマンガとしての側面が非常に強く、マスターソードには独自設定が多数施されている。

マスタソード自身が使い手を選び、資格すらない者は余りの重さに持つこともできなくなる。資格のあるリンクなら「軽くて扱いやすい」となるが、それでもまだまだマスターソードを十全に使いこなせなかった。


その性質上、魔法を跳ね返したり、ガノンの存在を感知すれば持ち主に伝達してくれる。これによってリンクは、ガノンが用いた「周囲を闇に染めて姿を隠す」という技を破った。


また使い手の想いに呼応して力を発揮するという特性もあり、刃が光り輝くと威力を激増させる。剣ビームもこの状態でなければ放つ事すらできない。

なお本作独自の設定として刃が輝きを帯びている際は非常に高温になっており、その状態で切られた場合は切り口周りに大きく火傷が発生する(剣ビームも高温の球体になっている描写がある)。


当初リンクは剣ビームを出すどころか刃を光らせることもできず、いつか使いこなせるようになるだろうと暢気に構えていた。

しかし、仲間たちが壁のトラップで押し潰されそうになった時、死なせたくないという想いに呼応して刃が輝き、壁の一部を破壊して救出する。


その後、ガノンを模したレプリカゴーレムとの戦いで満身創痍となり、崖下に落下して仲間たちと離れ離れになってしまう。

そこを魔物たちに襲われそうになるが、駆け付けた先代勇者によって救われる。だが多勢に無勢であり、先代は自分が引きつけている間に逃げるように言う。

リンクが死ねばガノンに対抗できる者はいなくなる。それだけはあってはならない、と。

しかしリンクは拒否。自分のために戦っている者を見捨てる人間に世界が救えるわけがない――その想いに応えたマスターソードが光り輝き、ついに剣ビームの発現に至った。そして先代勇者と共に魔物の群れを蹴散らしたのだった。

去り際に先代は正体を明かし、リンクは自分が勇者の子孫だと知ることとなる。


最後の戦いでは、トライフォースの願いにより不死身となったガノンにまったくダメージを与えられず絶体絶命となる。これの前には先代勇者でも傷一つ付けられず、封印という手段を取るしかなかった。しかし、この場にはリンクしかいない。

だがリンクもまた先代勇者にはない力を持っていた。光の世界にいる仲間たちの想いが声援となってリンクに届き、マスターソードは先代勇者に勝るとも劣らぬ輝きを放ったのだ。

一度は魔王に敗れた退魔の剣だが、仲間の想いによって更なる力を引き出したことでついに無敵防御を破るに至る。

最期はガノンの胸を貫いた状態から放たれた回転斬りによって決着を迎えたのだった。


戦いを終えたリンクは「剣のおかげで英雄になれた」ことをよしとせず、墓標代わりにマスターソードの台座に収めていた伯父ザンジ(リンクのおじさん)の形見の剣と入れ替える形でマスターソードを台座に戻し、一人ハイラルを旅立つのだった。


ここまで読んだ人ならお察しの通り、かぢば神トラはマスターソード周りの独自設定が多く、中には本編と共通する要素も多数見られる。


「仲間への想いによって光り輝く」

「刃が光っている状態では威力が上昇する」

「リンクの成長によってマスターソードの更なる力が引き出せるようになる」

「ガノンと戦う際に仲間たちの声援が届き、刃が輝いて真の力を発揮する」

などこれらの表現はゼルダ無双やブレスオブザワイルド(厄災の黙示録)にもある。ティアーズオブザキングダムをプレイした人もピンと来る部分があるのではないだろうか。


「ガノンに対抗するために造り出された剣(ガノンとの戦闘を想定して生み出された)」

という設定も「女神が終焉の者に備えて遺した剣」という部分とよく似ている。


リルトの誓い

原作:棟居仁 作画:古澤純也。

かぢばと同じくバトルマンガとしての側面が非常に強い作品。


神々のトライフォースの数百年後を描いておりキーアイテムとして登場。ハイラル王国にある禁断の谷の洞窟の奥に秘匿されていた。

主人公リルトが砂漠の盗賊ハギスから逃げた際、たまたま洞窟に駆け込んだことで隠し部屋に入り込み発見された。当初はその名に違わぬ外見の剣だったが、リルトが引き抜くと錆びれた一振りになってしまった。


それでも切れ味は健在で、軽く岩にぶつかっただけで細切れにしている。この後の戦いでリルトの「守りたい・助けたい」という想いに呼応して真の姿を取り戻した。

なお、リルトが引き抜いた時点で新たな使い手として選んでおり、リルトが死亡した時もその資格が失われることはなかった。天上界でリンクがマスターソードに触れても錆び付いた状態になってしまっている(このためリンクはいじけていた)。


ちなみに今まで眠りについていたマスターソードがリルトを選んだのは、ガノンの復活が差し迫ったため。ガノンに反応して波動を放つようになったところをリルトが引き抜いたという。またリルトには死線の中で驚異的な反射神経を発揮するという素質がある。これもリルトが選ばれた理由とリンクは推測している。


キーアイテムであるもののガノンはまったく意に介しておらず、マスターソードもその使い手も「勇者どころかザコにもならんわ」と放置するという有様だった。


最終巻では、リルトがラスボスのハギスに惨敗を喫し、目の前でヒロインを拉致されてしまう。すっかり心が折れてしまったリルトだが、長老の導きに従い試練に挑む。

結果「守りたい」という想いに呼応してマスターソードは更なる形態へと進化。その際に竜巻を受け止め、それを剣にまとうような描写がされている(竜巻を吸収したようにも見える)。

この進化により剣ビームが使用可能となったが、これは使い手の精神力と生命力を光に変えて放つため使い続ければ死に至るというリスクがある。


ハギスとのラストバトルではこの性質を見抜かれたことで逃げに徹され不利となるが食い下がり続け、ハギスの右腕を斬り落とすも互いに崖下へと落下。崖にしがみ付いて勝ち誇るハギスに対し、リルトはマスターソードを投擲してドテッ腹をブチ抜き逆転勝利を果たした(ハギスは残った片腕で崖にしがみ付いていたため防御できなかった)。


「錆び付いてボロボロのマスターソード」「大自然の力を取り込む(剣に自然現象を宿す)」というのはスカイウォードソードで描写されている。

「ラスボスに敗北した主人公が試練を乗り越えることで強化される」というのもブレスオブザワイルドで描かれている。

最後の一撃もファイナルソードのラスボス戦とよく似ている。


ゲームブック「ゼルダの伝説」

初代ゼルダの伝説ではなく神々のトライフォースのゲームブック。

マスターソードの設定は「封印戦争時代に賢者たちが鍛え上げた」となっている。


姫川明著

『神々のトライフォース』

かぢば版と同じく400年前に起きた封印戦争の折、神々のお告げを授かった賢者の助言により製造されたという設定。

封印戦争の時期がかぢば版と違うのは、原作が「封印戦争から数世紀が経過した」と曖昧なため。


マスターソードの存在を嗅ぎつけた魔盗賊ガノンの邪気が王城に向かったため、当時の王は勇者を探させたが見つけ出せなかった。結果、賢者たちと騎士団(ガーディアン)の尽力によって聖地は封印された。だが騎士たちも悪しき者どものと戦いで多くの命を落とし、甚大な被害を遺した。


独自要素として「マスターソードに意思がある」というものがある。錆び付いた状態で眠りについていたが、使い手であるリンクが触れたことで真の姿を取り戻している。

などなどリルトの誓いの設定も反映されている。


『トワイライトプリンセス』

5巻から登場。

古の賢者たちが鍛えた魔を撃退できる聖剣であり、青年の名前が『リンク』だと知ったゼルダ姫の口からその存在が語られた(今までゼルダはリンクの名前を知らなかった)。

現在は、勇気のトライフォースを持つ先代の使い手(時の勇者)によって森の聖域に封印されている。このため森の守護者たちは、勇気のトライフォースを持つリンクを先代と同一人物と見ており、何の障害もなく通してくれる。


これを引き抜いたリンクは、勇気のトライフォースと併せて絶大な力を手に入れる。敵の動きはスローモーションで見えるようになり、その剣捌きはアッシュをして「敵が現れたと思ったらいきなり砕け散った(剣を振った瞬間が見えない)」と言うほど。アッシュは一人で魔物の群れを殲滅するリンクを見て恐れながらも「無敵」と評した。

完全に慢心したリンクは「俺は最強の戦士」「俺は神に選ばれた人間」と考え、敵を倒すことの快感に酔い痴れるようになってしまう。あまつさえ道具の力を「俺の力」とまで思い込むようになる。


そんなリンクに恐怖を感じるようになったミドナから「力に取り憑かれ、力におぼれたる愚か者」と吐き捨てられ、元の純真さを取り戻すまでは戻らないと姿を消されてしまう。

それでも自らの行いを正そうとせずリンクは戦い続けた。やがてザントの罠に誘い込まれる形で対峙するが、マスターソードがあれば勝てると思っていた。

ところがここへ来てマスターソードはリンクを見限る。まともに持つことが出来ないほどの重さとなり、しかもリンクは自ら生み出した邪心(リンクを模した影)に翻弄される。


こんな状態でザントに勝てるわけがなく、為すがまま蹂躙されるリンク。寸でのところで先代勇者に助けられ、小屋に住む少女アニカの下で保護される。

しかしリンクは、友にも神にも見放され、宿敵にも敗れたことで完全に心が折れてしまっていた。全身を襲う苦痛にベッドの上で身悶えるしかできない。

実はリンクが豹変してしまったのは勇気のトライフォースの影響であった。自分を翻弄した影もそれが呼び込み暴走したものだったのだ。


リンクは幼い頃から英雄になることを夢見ていた。人々に賞賛され、国王に認められ、城に絵画として飾られるようなハイラル一の騎士になりたかった。

だがガウロフの剣を抜いてしまったことで故郷は影の世界へと飲み込まれ消滅。敵わぬ夢となってしまった。

その喪失感は今でもリンクの中に燻っており、マスターソードという便利な力を手にしたことで本来の自分を見失ってしまった。


苦難も敗北も内包し、立ち上がってこそ真の勇者足り得る――先代から今一度マスターソードを渡され、それを手にしたリンクの体から苦痛が消える。今度は剣を持てるのだ。

そしていなくなってしまったと思ったミドナもリンクの元へ帰って来た。いや、彼女は初めからいなくなってなどいなかった。ずっとリンクの側にいたが自分を見失っていた故に『見えなかった』だけだったのだ。


立ち直ったリンクは、アニカがどんな境遇の少女だったかを知る。彼女はザントによって滅ぼされた村の唯一の生き残りであった。村は滅びたが故郷への想いから離れることもできず、墓守として孤独な日々を過ごしていた。

村と共にアニカの心も荒んで行ったが、そんな彼女をリンクは「君は強い。故郷をなくして逃げた俺とは違う」と語る。


アニカのような者を守るために、これ以上犠牲を出させないために、ハイラルに1つでも命が残っている限り戦う。それが自分の使命だと悟ったリンクはアニカも立ち直らせた後、再び勇者として戦いに赴くのだった。


こういった経緯を得てリンクは本当の意味でマスターソードの使い手となり、正体を明かした先代から奥義を授かることとなった。


「マスターソードの力に慢心するリンク」や「ズタボロの敗残者から立ち直り、滅ぼされた大地で生きる人間と触れ合う(リンクの服装もだんだん立派になって行く)」など、これらはゼルダ無双やブレスオブザワイルドの表現を取り入れたと思われる。

またかぢばを意識したのかは不明だが「満身創痍のところを先代勇者に助けられ、彼との関りで真の使い手として覚醒する」という下りも大筋は同じ。


余談

未将崎雄著「ゼルダの伝説」に登場するホワイト・ソードは、

「古の時代に鍛えられた魔を討ち破る剣」「その出自は、トライフォースと関りのある古代人たちが作り出したもの」「過去に別世界から侵攻して来たガノンの軍勢に対抗するべく使い手を探したが見つけられなかった」「その使い手に選ばれたのがリンクである(リンクは城の近くの小屋で暮らす一般人だが、実は特殊な血統のため資格があった)」

という設定であり、マスターソードと似た部分がある。


関連タグ

白いガーディアン厄災の黙示録の登場人物。未将崎雄のホワイトソードやコミックス版のマスターソードと一部共通点がある。

ダイの剣ダイの大冒険に登場する勇者専用の剣。未将崎雄のホワイトソードと一部共通点がある。

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