概要
ドラゴンクエストⅪの登場キャラクター。沖縄をモチーフにしたナギムナー村に住む漁師の男。
作中ではキナイという人物は二人存在する。
キナイ・ユキ
約60年前のナギムナー村で村一番の漁師と呼ばれていた人物。
村長の娘ダナトラを許嫁として貰うが、ある嵐の日に助けてくれた人魚の少女ロミアと愛し合ってしまう。
ロミアと結婚の約束をし、必ず迎えに来ると約束して一度村に戻るが、ダナトラは振られた形となりショックを受け、激怒した村長は船を破壊した上で彼を「しじまヶ原」に幽閉してしまう。
その後ダナトラは別の人物を夫とし娘をもうけるが、ある時夫が難破し亡くなってしまう。
失意のまま彼女は赤子の娘と心中しようと海に身投げをし、キナイはこれを助けようとするが救えたのは娘だけであった。
全ては自分が身勝手なことをした報いだと悔いた彼は、「自分だけ幸せになることなどできない」として娘を育てることを決意。
また、二度とこのような愚か者が現れないようにと村に自身の物語を戒めとして残す。
何も知らないロミアは今でも彼の迎えを何十年も待ち続けているのであった…。
彼の残した物語は娘が紙芝居にして村の子どもたちに聞かせて回っている。
物語中では漁師が人魚に魂を奪われたという内容になっており人魚が悪役になっているが、これは人魚に近づかせないための戒めからである。
この紙芝居、絵柄や雰囲気がかなりホラーチックであり、初見でゾッとしたプレイヤーも多いのでは?
名前の由来は「来ない」からの連想と思われる。
孫のキナイ
上記のキナイが育てた赤子の息子(つまり血縁関係のない孫)。メイン画像の人物。
生まれが生まれだけに村の人々からは距離を置かれており、そのせいか本人も友達ができず、社交性に欠ける。
人魚を忌まわしいものとして憎んでおり、過去の話に触れられることを嫌っている。
作中では、ロミアに真実を話すルートを選ぶと、彼女の最期を見届けることになる。
その儚さと美しさに惹かれるものがあったらしく、「今なら じいさんの 気持ちがわかる。恋を……してしまいそうだった」とぽつりと口にした。
ちなみにこの台詞は「ネタバレイトショー」で明かされた好きな台詞ランキングで8位を獲得している。
過ぎ去りし時を求めた世界ではどちらのルートを選んでもロミアが生存するルートになっているが、『ⅪS』では「以前にも会ったことがある気がする」という台詞が追加されている。
余談
孫キナイのCVである中村悠一氏は妖魔軍王ブギーの声も担当している。
英語版ではキナイ・ユキも孫キナイも同じ声優が担当している。
また、英語版でのキナイ・ユキの名前はKainoaであり、これはokinawa(沖縄)のアナグラムをいじったものと思われる。
孫キナイの名前はKainuiであり、二人ともニックネームがKaiとなっている。
ドラゴンクエストライバルズでは登場はしないがロミアの台詞で言及されている。