概要
プロメスティンに造られた完全自立型機械生命体。中枢に生物の器官が用いられているロイドタイプの魔物に対し、彼女には生物器官が全く使われておらず、その身体の全てが機械で構成されている。
「ドレインラボ」という施設の管理OSと精神をリンクしていることから、ドレインラボ自体がラプラスの肉体のようなものである。
完全な機械だが人間の思考パターンが再現されており、「自分で考える」ことができる。しかし、単に運用するだけなら邪魔にしかならない自立思考を与えられたことに疑問を感じ、それについて日々考えていた。
【警告】これより先、ネタバレ注意!!
ラプラスに変化の兆しが起きたのは、ドレインラボを訪れたラ・クロワとの会話だった。
プロメスティンがなぜ自立思考を自分に与えたのか悩むラプラスに対し、ラ・クロワは明らかなオーバースペックと認めた上で、プロメスティンが何故か人間に深い愛情を抱いており、モルモットとして重宝しているというだけではないことを語る。
そして、ラプラスは去っていったルシアが、人ではない肉体になった今の自分に満足しているのかと考える。ルシアは自分を人間だと思っているだろうが、故郷の人々は人間として扱い、受け入れてくれるのかどうかということも。
それに対して、ラ・クロワは「自分が自分で無くなることは怖い」という答えを返している。
【再警告】更なるネタバレ注意!!
アリスドレインラボに侵入してきたルカとの死闘の末、彼に敗北する。
「なぜここまで通したのか」と訊ねるルカに対して、ラプラスは「それは分からない」と返答する。
そして、ラプラスはルカに問い掛ける。
「もしも自分が人間だったとしたら、他の人間とも共存が可能だったのだろうか?」と。
それに対して、ルカは「人間だろうが、そうじゃなかろうが、共存を望むのなら手を取り合っていけるはずだ」と答えた。
それを聞いたラプラスは満足し、5分後にドレインラボの自爆を決定。ルカにその旨を伝え、退出勧告を出す。
レミナの研究所は自爆装置の作動が間に合わなかった結果、深刻な機密漏洩が発生した。故に、機密保持のための消滅は当然のことだった。
ルカはラプラスに死ぬ必要はないと説得を試みるが、ラプラスは自分がただのプログラムであり、天使の血を継いでいるルカに「自身が生命体ではないことは分かるだろう」と自分の立場を伝える。
最後までお互いの命を尊重しつつ説得を試みる両者。
ラプラスは埒が明かないと実力行使に出てルカをドレインラボの外へ強制退出させた。
ルカ達がドレインラボを訪れる前、ラプラスはプロメスティンから万が一の時は直ちに自爆するように命じられていたが、彼女は5分の猶予を作った。その事実から、命令に逆らうことが出来たと納得し、満足したラプラスは、ドレインラボと共に消滅した……。
関連タグ
プロメスティン:開発者。