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ライトファンタジー外伝ニャニャンがニャン

らいとふぁんたじーがいでんにゃにゃんがにゃん

ライトファンタジー外伝ニャニャンがニャンとは、1999年10月21日に発売されたプレイステーション用のゲームソフトである。

概要

1999年にトンキンハウス(東京書籍)から発売されたプレイステーションRPGソフト。

SFCでリリースされたライトファンタジーシリーズの番外編であり、一風変わったシステムを搭載しているゲームである。

システム

フリコマ

「ふりつけコマンド」の略称。他のゲームでいうところの「魔法」と解釈すれば大体あってる。

ストーリー序盤で訪れる施設で素材アイテム合成してカスタマイズできる。

なお、作中では「フリコマ」と「魔法」は別物であるという言及があるが、詳しい違い等はよく分からない模様。

着せ替え

このゲームはレベルアップで成長することが一切ないため服やアクセサリーで強化する必要がある。

下記に記載が無いステータスの強化(攻撃力、防御力、状態異常耐性など)は強化不可能である。

  • 服…気力(MP)が上がる。
  • 靴…素早さが上がる。
  • アクセサリー(帽子、イヤリング、首飾り、指輪、尻尾)…元気(HP)が上がる。

体重

SS31kg~37.5kgダッシュすると一歩ごとに元気が1減る
S38kg~44.5kgダッシュすると一歩ごとに元気が1減る
M45kg~52.5kgダッシュに制限は無い
L53kg~59.5kgダッシュすると一歩ごとに気力が1減る
LL60kg~66.9kgダッシュすると一歩ごとに気力が1減る

一応、SS/Sサイズは装備アイテムの質が高い、L/LLサイズは尻尾飾りが装備可能というメリットは存在するものの、代償が大きすぎるため基本はMサイズのキープが推奨される。

ストーリー

クリスタルボールという、女神に捧げると何でも願い事を叶えてくれる特別なアイテムを求めて世界中を旅する物語。

主なキャラクター

ニャニャン…本作の主人公。名前変更可能。

        お気楽思考で困った人を放っておけないお人好しな猫人の少女。年齢は15歳。

        クリスタルボールで専用のフリコマを会得し、成人の儀を受け一人前と認められるために旅に出る。

マティーニ…主人公の相棒の妖精族。ツッコミ役。年齢は80歳。戦闘には参加しないNPC

評価

あくまでも前作をプレイしたプレイヤー視点では「やっとタイトル通り『ライト』になった」「許容範囲の難易度」と好評ではあるが

重要なことなので再度言うが前作をクリアしたプレイヤーの意見ということを留意してもらいたい。

通常エンカウントがペナルティ

本作には経験値で主人公が成長しないうえ、一部の敵以外は戦利品を確定ドロップしないことも相まって通常エンカウントがリソースを消耗するだけのペナルティにしか作用していない。

またシリーズ恒例状態異常も相変わらず豊富で、2、3ターンで自然回復またはアイテムのキャンディーで一律回復できるとはいえ厄介なことには変わりない。

飛ばせないモーション

攻撃モーションのスキップが不可能であるため、フリコマ発動のたびに長いモーションを見なければならない。

主人公に限り、通常攻撃である「ケンカ」にもモーションが用意されているため若干テンポが悪い。

エンカウントの抑制は不可能

この通りやるだけ損な戦闘を回避や抑制する方法は無い。

仲間のステータスが確認不可能

メニュー画面でおおよその元気/気力は確認はできるものの、詳細な数値は可視化されていないマスクデータとなっている。

会得しているフリコマも戦闘でそのキャラクターのターンがまわってくるまで確認できない。

バグ

イベントで強制的にガラクタ(所持金)を消費したとき足りない場合フリーズする。

中盤のシナリオ分岐する「吹き上げの渦」で、最初に青い色の渦を選んでしまうと張り紙屋のクエストが復活しない不具合がある。

ちょっとした小技

体重45キロ(Mサイズ)でアイテムの「ダイエットダンゴ」を消費し-0.5キロの体重44.5キロになり

「オーバーオール」などのSサイズの服を装備したあとで「クッキー」等の体重増加アイテムでMサイズに戻ると

Sサイズの服を着たままLサイズの靴を併用することが可能(仕様で現体重のワンサイズ上のアイテムも装備可能の恩恵があるため)になる。

ゲームバランスは改善された

レベルアップ制度が廃止された分(要注意するポイントはあるものの)敵の強さが一定水準に留まっているため全体のゲームバランスは崩壊していない。

マップ移動が地図から目的地を指定する制度に

おかげで「長ったらしいダンジョンを何度も往復させられる」といった苦情は改善された。

次の目的地が分からないときも地図を確認するとポイントが点滅しているため迷子になる心配も無い。

鳥からアイテムを確保できる

マップ移動間に挿入される移動アニメーションに確率で「アイテムを持った鳥」が現れることがあり、その鳥にタイミングよくジャンプ(空を飛ぶ方法を獲得した場合はボタン長押し)で接触できるとアイテムを獲得できるというもの。

そのおかげで効率面でも稼ぐのはもっぱら「鳥に接触する」が推奨されているため、損に終わることが多々ある通常エンカウントで稼ぐ方法にトドメを刺した仕様でもある。

張り紙屋や女神の神殿

いわゆる「クエスト」であり、冒険の手助けになるものやガセネタを掴ませられたり等ゲーム性の拡張および世界観の掘り下げに一役かっている。

ひたすらにほのぼのとした物語

タイトル通りに『ライト』な『ファンタジー』世界に没頭できる。

攻略ポイント

難易度は従来から比べてマロやかになったとはいえ、やはり厳しいポイントは存在する。

名誉フリコマたち

  • 水洗ひも

「水の指輪」「水のペンダント」「水のイヤリング」装備で発動できる水属性のセットフリコマ。

省エネな全体攻撃方法であり、実質「ケンカ」の上位互換。最速で蓮の国到達時点で会得可能となる。

100回発動して検証した結果、全ての攻撃でスカ(攻撃ミス)が起こったことが無いので必中と思われる。

  • ビックリ

「細工の雷花(雷坊主)」と「青いたわし」の合成で会得可能な雷属性の全体攻撃。

高火力なうえ「驚き」の状態異常を付与できる非常に強力なフリコマ。

  • 謝る

「光のコンパクト」と「金のたわし」の合成で会得可能な光属性のフリコマ。

単体に大ダメージを与えることが可能で、ボスに属性有利をとりやすいためとても扱いやすい。

その他有効なフリコマたち

  • ベルる

「細工の雷花」と「銀のたわし」の合成で会得可能な雷属性のフリコマ。

作ってしまえば緑の渦はこれ一本で突き進むことが可能である。

一番最初に緑の渦を選んで「竹の筒」を持ち越し、猫村で「四角な下敷き」張り紙屋で「火薬玉」

妖精の村で「底の抜けた桶」ミカド森の宝箱から「さびたバーベル」を加工してできた「危険な大砲」をセットした状態でジャグ町の女神のほこらを訪れると入手できる。

緑の渦の序盤で戦うホーンフラワーとセリューの両ボスに属性有利を取れるため、最大で103もの大ダメージを期待できる(このボス戦に限っては)火力の高いフリコマ。

  • はさむ

「おかしな車」と「銀のたわし」の合成で会得可能な土属性のフリコマ。

べルるを入手できない状況ではこれに頼ることになる。

  • 熱血

「惨めな打ち上げ花火」と「銀のたわし」の合成で会得可能な火属性のフリコマ。

「謝る」が獲得できない時点の赤の渦シナリオのボス戦にて最大火力となる攻撃手段。

  • おじぎ

イベントで必ず会得できるフリコマ。

『くずれ勇者』と『岩男』に特攻効果があり、状態異常も期待できるという場面次第で化けることがある。

強力な装備

  • 水の指輪、水のイヤリング、水のペンダント

上記『水洗ひも』発動のために必要なアクセサリー。

補正値だけなら『薔薇チョーカー』のほうが良いが、付け替えはボス戦だけに留めたほうが無難。

  • ふわふわ髪飾り

最速は蓮の国で買える帽子。フリーサイズなため痩せていても装備できる点が魅力。

  • 茶色いブーツ

ジャグ町で購入可能の靴。体重Mサイズをキープする場合、このアイテムが最強となる。

  • ショートパンツ

カシ村orラグーン城下町で購入可能の服。体重Mサイズをキープする場合、このアイテムが最強となる。

旨味の敵

マップ移動時の「鳥に接触する」が最も効率のいい稼ぎ方法だが、特に倒しても損はない敵を記載する。

  • 闇の盗賊商人

闇の洞窟で出現する。倒すと確定で『ガラクタ30コ』を落とすため、資金不足の際は狩るといい。

  • 火の玉

魔の山または炎の山に出現する。

確定ではないが貴重な『レモンスカッシュ』を落とすことがある。『水洗ひも』で弱点をつけるため狩りやすい。

  • タマ

ミカド森やネグ洞窟に出現する。

確定ではないが『スリムケーキ』を落とす。最序盤では非常に心強い回復アイテムであり『ケンカ』一発で倒せる手軽さから見かけたら積極的に狩りたい。

総評

残念ながらシリーズ最終作となってしまったが、三作目にしてやっとタイトル通り「ライトファンタジー」となった本作。

ひたすらに「やさしいせかい」を冒険する活発な女の子という明快な物語であり、攻略法さえ気をつければ難易度も穏やかである。

興味はあるが本編はちょっと……という人はプレイしてみるのも一興かもしれない。

余談

デバッグ作業ははけたれいこ氏がひとりで自ら行ったという記述が氏のブログに残っているが「デバッグの際ハマって遊んでしまった」ともあり

そもそもデバッグとは「マリオで不具合が無いかハンマーを1000回振る」などといった単調な作業をひたすら繰り返す行為であり

「遊んだ」と言ってしまっている以上、それはデバッグではなく「試遊」である。

そのため本作は「きちんとしたデバッグが行われていないのでは?」という疑惑がある。

関連タグ

東京書籍

トンキンハウス

ライトファンタジー:前々作。時間軸では本作の数年前の話となる。

ライトファンタジーⅡ:前作。時間軸では本作の数百年後の話である。