概要
正式名称『聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~』
2015年10月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載を開始し、2022年2月にWEB版完結。作者はブロッコリーライオン氏。
後にGCノベルズから書籍化。既刊10巻。イラストはsime氏が担当。
月刊少年シリウスのWEBサイト「水曜日のシリウス」からコミカライズ版が連載。既刊10巻。秋風緋色氏が作画を担当。
不運な出来事で死んだサラリーマンの主人公が、異世界の神のよって異世界へ転生し、「聖属性魔法」の才能を授かり治癒士として異世界を生き抜く異世界ファンタジー。
アニメ化が決定しており、2023年7月からTBS、BS11、テレビ北海道、AT-X、TBSチャンネル1にて放送予定。アニメーション制作は横浜アニメーションラボ・クラウドハーツ。
8月には世界陸上で1週休止にはなるが、翌週には2話一挙放送(休止週含む)を行う。2話一挙放送対応に関しては同局他枠のデキる猫は今日も憂鬱でも実施される。
あらすじ
営業の外回りの時に不運にもコンビニ強盗が放った流れ弾が当たって死んだサラリーマンが、神のよって異世界《ガルダルディア》に転生することとなる。ゲームのアバターのように転生した時の姿と能力を決めた彼は、治癒士のルシエルとして転生する。
登場人物
惑星ガルダルディアに登場する人物紹介。
- ルシエル(CV:川島零士)
本作の主人公。前世は営業回りのサラリーマンで、拳銃で左胸を打たれ死亡。
熟練度鑑定20P、体術5P、豪運50P、聖属性魔法適性20P、魔力制御5P、JOB治癒士を選択し、惑星ガルダルディアに転生させられ、ルシエルと名乗る。
営業回りの経験で切り替えの早さと環境適応能力があるが、あくまでも凡庸である為、地獄の鍛錬を5年以上続けたりすると営業回りの感を取り戻すのに時間がかかったりした。
- ブロド(CV:大塚明夫)
元冒険者。現在は冒険者ギルドの教官。天然治癒士ルシエルに物体Xを進めた。
- クルガー(CV:前野智昭)
狼獣人。冒険者ギルドメラトニ支部の食堂のマスター。
賢者が各地の冒険者ギルドに残した魔道具で物体Xを創っている。
- ガルバ(CV:小野大輔)
グルガーの兄。冒険者ギルドで解体作業を担当している。
- ルミナ(CV:衣川里佳)
新たに創設された治癒士教会本部の女性騎士隊の隊長。
- ナナエラ(CV:立花日菜)
兎人族。ギルドの受付嬢。ルシエルに好意あり。
- モニカ(CV:石見舞菜香)
治癒士ギルド運営者の一人。事件の被害者になって以来、冒険者ギルドの受付嬢をしている。
- クルル(CV:佐々木未来)
ギルドの運営者の一人。
関連動画
PVと物体Xの飲み物
関連タグ
外部リンク
聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~ - 小説家になろう
聖者無双 ~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~ - コミカライズ版
惑星ガルダルディア用語
ネタバレ注意。
職業(JOB)・スキル
職業(JOB)
転生者は職業選択から『選択』して得ることができる。気が付かずに転生した場合はガルダルディア人と同じ方法でJOBを得なければならない。
現地のガルダルディア人は15歳の誕生日以降に主神クライヤに祈りを捧げる事でランダムで授けられる。JOB熟練度をあげる事で上級JOBを選択できるようになる。
- レベル
ステータスが上昇するので一般人でも身体が丈夫になり死ににくくなる。
- ステータス
ステータスオープンと念じる事で自分自身のステータスを確認できたり、他人に見せる事も出来る。異世界人もステータスの開示が可能。
冒険者ギルドのブロド教官に「ステータスに惑わされるな」という台詞の通り、レベルやステータスが上でも体調や戦闘技術や作戦次第で勝つ事が可能である。HPが高くても即死は関係ないのである。
スキル
使用できるスキルは使用回数が多ければ多いほど熟練度が上がる。パッシブスキルは熟練度がない代わりに自動で効果発動する。
- 豪運先生・覇運先生(他運シリーズ)
行動や能力や努力以外ではどうしようもない事態の対処が出来るよう、ルシウス自身の不運を補う為に獲得したパッシブスキル。覇運は100P、天運に関しては500PでSP消費が論外だった為、豪運50Pを選択した。お陰で善良な人物や有能な人物と出会う可能性が上がり、『前世の不運』が『悪運』位には改善された。
ルシウスの精神世界にはイメージイラストが存在し、先生と崇める程ルシウスに感謝されている。地味に危険察知なども備わっている。
- 熟練度鑑定
ルシウスがSP20P消費して獲得した自分自身の熟練度を確認できるスキル。他人の熟練度は確認できない。軟禁魔法訓練や地獄の戦闘特訓でルシウスが成長を自覚する事で心が折れないようにするモチベーション維持という地味に重要な役割を果たした。この能力のお陰でスキルの使用回数でスキル能力を上がる事実を確認し、効率的な成長を促す事ができた。
- 鑑定
相手のステータスを確認できる能力。少なくてもSPの大半を費やした転生者が2名程存在したと思われる。
主神クライヤの誓約
約束事を主神クライヤに誓う事で成立するガルダルディアで行われる儀式。約束と約束を破った時の罰を相手に問い、相手がその問いに肯定する事で成立する。誓約を受ける相手がその問いに肯定しつつ、自身の罰をより重くする事も可能である。
誓約を破ると主神クライヤの罰が下される。
アイテム
- 物体X(神々の嘆き)
各冒険者ギルドに設置されている魔道具から魔力を注ぐと無限に出せる液状の飲み物。
丸薬神の嘆きを何時でも用意できるように開発した魔道具から何故か液体化した為に物体Xと名付けられた。各ステータスを上昇させ、状態異常耐性(毒・混乱・呪い・魔封・隷属化・魔族化等の耐性)も上がるアイテムだが、非常に臭くて不味く治癒士が使える浄化魔法ピュリフィケイションが無いと匂いがすぐに消えない。
飲んでいる間はレベルが上がらないという欠点がある。なお、レベル上げの成長が見込めなくなった後に飲んでもステータスは上昇する。
罰ゲームや拷問にも適用でき、樽で入れて置くと凶悪な魔物除けにもなり、意識のない相手に匂いを嗅がせる事で意識覚醒の効果もある。
初心者冒険者には原液を薄めた物を飲ませている。原液や原液2倍以上の濃度で飲めるのはルシウス位である。アリス鑑定の結果、正式名称は「神々の嘆き」らしい。
冒険者ギルド本部では、毎年物体Xを多く飲ませた冒険者ギルドに『故賢者』と『故冒険者ギルド本部のギルドマスター』から豪華な贈り物が与えられる謎システムがある。
植物を枯らせる為、農家には非常に恐れられており、捨てたりなどの不正はカウントされないといった無駄に高度な魔法技術で運用された。
全冒険者ギルドでは、物体X消費ランキング観覧機能がある為、行方不明のルシウス生存を確認する手段としても活用された。
賢者曰く、賢者になる為に物体Xを生み出す魔道具を創り出したという。
- 神の嘆き
冒険者の潜在能力を覚醒させる為に、色々な薬草、龍の心臓、精霊の水、世界樹の根などを混ぜて開発された丸薬であまりの不味さに神の嘆きと名付けられた。
- ハッチ族の蜂蜜・蜂蜜酒
物語中盤位に蜂蜜酒にすると魔力中級ポーションと同じ効果がある事が判明する。
ルシウスが無理をさせない程度の生産に留めている為、年に樽5個程度しか生産できない。
- 魔力結晶球
魔力を補充しておけるアイテム。終盤では魔力ポーションでは即時に回復出来ない状況に備えて複数準備した。
人物
- 英雄レインスター
邪神を退けた歴史的人物。彼の活躍を書いた外伝もある。
- 賢者
治癒士ギルドを設立し、「物体X」や「神の嘆き」を開発した歴史的人物。
一人銀貨1枚で治療していた。
- 勇者・勇者の末裔
邪神が生み出した魔王を打ち破る役割のある歴史的人物で複数存在した。勇者自体は本編には出ないが、勇者の末裔は存在する。
- 魔王・自称魔王
邪神によって選抜されたり、生み出されたと思われる人類を滅ぼすとされる存在で複数存在した。魔王自体は本編には出ないが、自称魔王は多数存在する。
転生者
主神クライヤが運命神から貰い受けた魂を転生させた存在。神のルールによると転生者が生きている間は次の転生者の魂を送れない模様。
15歳に若返りし、異能を与えられたリスクだったのか、転生者は地球前世での名前を思い出せない。また人族は神によって決まられたので人族以外にはなれない。スキル獲得のSP100を得て、惑星ガルダルディアの一般常識を頭に叩き込まれた後、1時間以内に転生した。制限時間1分につき銀貨1枚を得た。
- 聖シュルール協和国転生者(2名)
ルシウス:上記参考。
マーティス:異世界住民として生きるつもりだったが、エセ忍者ハットリと出会った時の発言で転生者としての正体がばれてしまったらしい。メラトニではブロド教官に弟子入りしようとしていたが、物体Xに耐えられず3日でギブアップした。悪徳治癒士ボタクーリと揉めている頃にはメラトニ冒険者ギルドに出入りしていた。ルシウスにはモブ冒険者としての認識しかなかったが、彼は旋風とS級治癒士を戦闘狂として認識していた。
パーティの女性達4人はグランドルとブランジュの国境付近で違法奴隷商人と盗賊が組んでいた所を助けた奴隷だった。奴隷契約解除が出来ない為に奴隷契約をして冒険者パーティとして活動していた。その影響でマーティスは奴隷商人を嫌っている。
転生者探しによりハットリの証言でイエニス冒険者ギルドで再会した時はB級冒険者にまで上り詰めていた。ルシウスは情報提供と意思確認の礼として【ディスペル】で奴隷契約解除を行った。ルシウスはハットリには彼らがイエニスにいる間は気にかけるように促した。
ルシウスいわく彼が一番幸せなのかもしれないと認識した存在。
- イエニス転生者(2名)
リィナ:鑑定やSPで得たスキルを生かして魔道具屋コメディアでの商売を始めた。魔道具を作成していた為、ルシウスが転生者である事を隠しながら勧誘。ルシウス商会にいるドランに弟子入りした。リィナは異世界住民として生きる事にしていた為、元同郷転生者には興味がない。
イエニスから西の地に住む者:水精霊によるとパートナーを見つけて無事に生活しているとの事。無害なので接触しなかったのでルシウスと会う事はなかった。
- 帝国転生者(2名)
ハットリ:転生させてくれた主神クライヤに感謝していた。帝国潜入者工作員として働いていたが、イエニスでルシウスに捕らえられ、ドルスターの奴隷としてイエニスで働く事になった。問題児だった為、ルシウス商会に危害を加えられないよう誓約で行動を縛った。
マーティスを転生者と知るきっかけにもなった。
アリス:鑑定スキルに能力依存した結果、パトロン貴族による犯罪の巻き添えで奴隷にされクラウドに捕まり鑑定装置として使われていた。前世では混ぜるな危険という自分自身の行動で不運を引き寄せ亡くなった事で鑑定スキルを選択したとの事。奴隷仲間のエスティアに転生者である事を明かしていた。問題児だった為、ルシウス商会に危害を加えられないよう誓約で行動を縛った。
- グランドル転生者(2名)
クラウド:性格が歪んで帝国で魔族化の研究を行うマッドサイエンティストになっていた為、ルシウスと敵対。魔族化すると狂戦士状態になって人格を失いそのまま倒された。
予言の巫女:予知スキルの他にバランスよくSPを振り分けたと思われる人物。迷宮にいた所をグランドルの冒険者ギルド本部に保護され護られる存在となった。予言で自らの安全を自覚したのか、冒険者ギルド本部で自らを予言の巫女と名乗り、次々と予言を的中させている。転生者を知る帝国皇帝にも狙われていた。邪神により世界が亡ぼされる予言を見続けた影響でギルドマスターに相談していた。ある日その運命が魔族侵攻以降見えなくなり困惑する。
ルシウスは彼女に会う前に水精霊に未来視してもらい安全を確認してから行動した。
- 公国ブランジュ転生者(2名)
奴隷商人ブラッド:鑑定スキル持ちなので商売は成功したが、貴族によって大切な存在を失った後は異世界に復讐を誓い、奴隷商人として活動を始めた。頭脳派だが、作戦が失敗すると逆上して隙が出来る。ルシウスをチート野郎と逆恨みして嫌っていた。
帝国皇帝に時空属性(SP100全振り)を奪われた者:能力依存に嵌り、自称魔王と共に皇帝に取り入ろうとしたが、自称魔王が皇帝側に寝返った挙句、能力まで奪われ生死不明で恐らくは生きていないと思われる。自称魔王と手を組んだのが彼の不運を自ら引き寄せた要因でもある。ルシウス商会が捜索したが、その人物を見つける事は出来なかった。
ガルダルディア
運命神曰く、地球と同じ水と大地の惑星。剣と魔法の世界。
神
転生させた魂に関して地球の運命神とガルガディアの主神は直接干渉出来ない。十の魂が全て亡くなった後でないと次の魂を送ったり、交換できない模様。
直接干渉すると神と言えども罰を受ける。
- 地球の運命神
主神クライヤとの賭けに負けて地球側で不運で亡くなった凡庸で前世時点では危険な思想がない十の魂を譲渡した。凡庸な魂しか送らなかったので余程適応能力が高い者でなければ、暮らすこともままならず困難な状況に陥るとの事。お決まりのオンラインゲームのようなシステムで年齢と種族を運命神で決めて、ガルガディアの基礎知識を転生者に叩き込み、他の設定は1時間以内に転生者に選ばせた。
ルシエルの前世は死ぬ運命だったが、意志の強さで1分でも長く現世で生きる事に必死だったので不幸中の幸いにも十の最後の魂に選ばれた事により現世で生きたかった男に現世に戻せない代わりに運命神の加護を渡した。
- ガルダルディアの主神クライヤ
自分の世界が変われば面白いと考えている神で神同士の賭け事や送った転生者の見物が娯楽となっている。十の魂を眺めて彼らが死んだらまた賭けか交換をする方針。凡庸の十の魂と聞いて「今回は面白くならないかなぁ」という台詞から過去にも同じやり取りを繰り返し自身の世界を変えてきたのだろう。
- 邪神
神のルールを破ってガルダルディアに介入した為に邪神となった存在。