ゲーム概要
『真流行り神2』の最終話(描写からしてオカルトルート)の後のG県が舞台。登場人物は前作から引き継いでおり、さらには『流行り神シリーズ』から霧崎水明と間宮ゆうかが登場している。
また、物語のラストでは『真流行り神』のブラインドマン編におけるネタバレ(および完全クリアで解禁されるショートストーリーのネタバレ)が含まれるため、前々作や前作を完全クリアしてからプレイすることを推奨する。
(一応はプレイしてなくてもわかるように、説明されてはいる)
前回より岐阜県のご当地ネタが少なくなり、途中ギャグストーリーを挟んだ前作の反省点を省み、前半はホラー、後半からはサスペンス色が強くなっている。
特に第3話は、食べ物に関する都市伝説や食べ物を連想させる都市伝説を扱うため、プレイ前に「お食事中の方はプレイを控えてください」と事前に注意事項が表示される。
恐怖演出も強化され、一枚絵が動くようになった。
ゲームシステム
カリッジポイント
勇気を求められる発言や重要な決断をする際に必要なポイント。これを使い果たすと場面によってはゲームオーバーになってしまう(正確に言えば、ゲームオーバーに繋がる選択肢しか選べなくなる)。
前作では物語の都合上でカリッジポイントを全消費してしまう場面があるが、今作ではカリッジポイントを全消費する場面がない。
ライアーズアート
重要な会話において、選択時間に制限時間の付いたモード。会話に成功すればよいのだが、失敗をするとその場でゲームオーバーになることもある。システム内容自体は前作のものと同じ。
今作では各ルートにて1回限りと、使用頻度が前作より少なくなっている。
登場人物
北條 紗希
本作の主人公。巡査長。27歳。本部長直属の部署である『特殊お客様窓口』……通称『とくそう』に所属する。
前々作のブラインドマン事件で受け身のまま何もできずに大切な仲間や守るべき市民を守れなかったことを悔いており、同じことを繰り返さないために怪異事件に立ち向かおうとする。
未だにトラウマを抱いてはいるものの、前作と異なり辞表を出すバッドエンドはかなり激減している。
あるルートにて私生活がかなりズボラであることが強調され、まともに女性として見られる場面が少ない。一方で、(犯罪者によって)セクシーな衣装を着せられたり、入浴シーンがあったりとお色気描写があるにはある。
愛染 刹那
紗希とコンビを組むG県警『とくそう』の巡査。25歳。郷土愛が強く人情味溢れる正義漢。名前の刹那は「せな」と読み、アイルトン・セナが由来である。
オカルトに詳しく、劇中では彼から都市伝説の情報を聞くことになる。今作でも彼が主役の番外編がある。
元は暴走族だったが、恩師であるおやっさんなる人物の影響で警察になった。
紗希達には隠しているが、実は大企業『AIZENグループ』の御曹司であり、たまに育ちの良さがにじみ出て紗希や心太朗に怪しまれる事がある(実家のコネを使って、心太朗の暮らすマンションより更に高額なマンションの一室を(おとり捜査のためだけに)借りる、など)。
女が苦手であるが、相棒である紗希とは普通に接することができる。そのため、紗希からは異性として見られてないことに複雑な想いを抱かれているが、コンビとしては強い信頼関係で結ばれている。
『とくそう』を『特殊捜査部』の略称であると未だに信じている。
新美 心太朗
G県警の警部補。纐纈とコンビを組んでいる。
女顔で容姿も性格も若いが、32歳の独身である。刹那と人前で口論したりと大人気無い性格だが、警察官としての正義感は本物。なので正義感においては刹那と意気投合することがあるが、実は近くの好みも一致している(そのため、二人の仲が悪いのは同族嫌悪ではないか、と紗希と纐纈は思っている)。
前作の最終話で纐纈と共に捜査一課から『とくそう』へ異動になり、出世コースから外れた事を現実逃避して刹那と同じく『とくそう』を『特殊捜査部』の略だと言い張る。
オカルト否定派であるが、紗希達と共に活動を続ける内に強い信頼関係を結んでいく。
自宅は結構な高級マンションであり、自炊できる。よく纐纈を自宅に招いて料理を振る舞っている。……夫婦か。
纐纈 将臣
G県警の警部。実質的な一課のトップだったが、前作の最終話で心太朗と共に『とくそう』へと異動になった。41歳。精悍な顔立ちと引き締まった体躯をした偉丈夫である。
オカルトには否定的ではあるものの、事件解決のためには異なる視点での調査も必要だと理解しており、場合によっては紗希の調査に協力してくれる。
今作の最終話にて、彼の辛い過去が語られる。
完璧超人の様に振る舞うが、実は料理が苦手であり、心太朗によると私生活は紗希とどっこいどっこいのようである。
如月 蜜子
G県警科学捜査研究所の所長。37歳の美魔女。そして実家は神社でありオカルトに精通しているという、設定盛り過ぎのチートキャラ。科捜研だが、警視の立場を利用して自ら現場に訪れる事がある。
両刀使いであり、刹那や心太朗だけでなく、紗希も誘惑しようと迫るため3人からやや恐れられている。だが、科学にもオカルトにも精通する重要な人物として、『とくそう』にとってはなくてはならない人材である。
纐纈とは古い友人であることが仄めかされている。
田中 一郎
G県警捜査一課の課長。58歳。事なかれ主義の冴えない中年男性。上の命令には逆らえない。
相変わらず『とくそう』を毛嫌いしているが、元捜査一課トップの纐纈や、上司である本部長には弱い。
金髪の王子
G県警に出入りする外国人男性。名称不明のため外見から「王子」と呼ばれている。
秘密組織『F.O.A.F』の一員であり、G県警からは治外法権により、存在しない幽霊のようなものとして扱われている。
愛染 ヨミ
刹那編に登場。
前作の最終話での事件の後、刹那によって愛染家に引き取られた少年。相手の心を読む超能力の使い手であり、そのためか歳の割に大人びている。
現在は刹那のはからいで、普通の学校生活を送っている。大切な人が危機的状況になった時以外に読心術を使わないことを刹那と約束しており、現在でもその約束を守っている。
本部長
G県警の本部長。就任以降1度も姿を見せていない。
本来なら『F.O.A.F』の手先として彼らの実験によって起きた怪事件の後始末や隠蔽をする役割だが、実は『F.O.A.F』に対抗するため『とくそう』を設立していた。
相変わらずアイドル好きで怪異が苦手。前作の最終話の後に超能力少女のリセを養子として引き取り、ヨミと同じ学校に通わせている。
霧崎 水明
流行り神シリーズからのゲストキャラ。
都内の三流大学で講師を務める民俗学者。相変わらずオカルト好き。
前作にも名前だけだが登場しており、今作ではある依頼を受け、現場にて紗希と刹那と対面する。
間宮 ゆうか
流行り神シリーズからのゲストキャラ。
霧崎の元教え子であり、月刊オカルト専門誌の記者。
前作から紗希達『とくそう』が関わった怪事件に関する記事を執筆したことから紗希と刹那から注目されていたが、今作で霧崎と共に対面する。