ジョージア州
じょーじあしゅう
概要
アメリカ合衆国の南東部にある州の一つ。州都はアトランタ。ノースカロライナ州と並び人口が急増している州の一つであり、人口は約1,071万人で8番目に多い。その半数以上がアトランタの大都市圏に集まっている。
歴史
ジョージアという名前の由来はイギリス国王のジョージ2世からで、ロシアの南コーカサス地方にあるジョージア(旧国名グルジア)と由来は同じ。1733年に移民団がサバンナに訪れ、1776年にはイギリス支配から逃れるため独立戦争を起こす。1829年に金脈が発見されたため、白人開拓者が多く流入した。その際に土地をめぐってネイティブのインディアン部族と衝突、それが引き金となってジャクソン大統領と彼を継いだビューレン大統領によって、チェロキー族らをミシシッピ川より西側のオクラホマ州に強制移住させた歴史がある(これは涙の道と呼ばれ、アメリカ開拓史における負の歴史の一つ)。
1861年の南北戦争において激戦の舞台になる。北軍の猛攻によってアトランタは焼け野原となり、9年後に連邦に復帰。その後は綿花の集散地に始まり、鉄道交通の拠点として発展。コカ・コーラ、CNN、デルタ航空などの大企業とともにアトランタが発展していき、周囲の都市も繊維業を中心に発展していくようになる。1990年代になるとハーツフィールド空港は全米で最も繁忙な空港とまでなっている。更に1996年にアトランタ五輪が開催されると、国際的な知名度が上昇し、昨今では東海岸におけるアジアとの交流窓口として発展を遂げており、アジア系の移民も増えている。
都市
主な都市はアトランタで、2023年には人口50万人を突破した。またグレーター・アトランタと呼ばれる巨大都市圏は600万人を突破し、全米で9番目の規模となっている。アトランタ以外の都市としてはマスターズで有名なオーガスタ、コロンバス(オハイオ州都と同名)、メーコン(メイコンとも、30万本ともいわれる世界最大級のソメイヨシノ並木がある)、R.E.M.などを輩出した学園都市アセンズなどがある。また、沿岸にはサバンナという歴史的な港湾都市があり、年間1100万人が訪れる歴史的な町並みで知られるとともに、東海岸指折りの貿易港もある。近年は映画産業も発達しており、昨今ではハリウッド擁するカリフォルニア州を凌いでいる。ちなみにアパラチア山脈の麓には標高200~300mの台地が連続するピードモント台地があり、そことアパラチア山脈の間を滝線と呼んでいる。一帯は船で川を遡れるギリギリの場所であるため、一帯を囲むように移住し、工業が栄え都市が発展していった。ジョージア州ではアトランタ、オーガスタ、コロンバスがその台地に面している。