アメリカ合衆国南東部に位置し、大西洋に面する州。
概要
州境を長く接しているのは北のバージニア州と南のサウスカロライナ州。州都はローリー市で、最大都市はシャーロット市。
イギリスが北アメリカ大陸に最初に設立した植民地(バージニア植民地)の一部で、アメリカ合衆国独立時の13州のうちの1つ。南北戦争では南部連合に属したが、戦争で多くの兵士を失い、都市も荒廃した。
大戦後、文教地区として急速に発展した州でもあり、昨今は温暖な気候(ただ高低差があるため、冬は意外と寒い)と豊かな自然環境を持ち、比較的安全とされる治安などによって人口が1000万人を突破した8番目の州(現在は9位)となった。一方で、アトランタ都市圏で過半数を占めるジョージア州に対し、最大都市のシャーロットでも都市圏300万弱であり、ほかにリサーチ・トライアングルの3都市(ローリー、ダーラム、ケーリー)やピードモント・トライアドの3都市(グリーンズボロ・ウィンストン・セーラム・ハイポイント)、または発展途上の港湾都市ウィルミントン(デラウェア州にも同名の都市がある)、フェイエットビルなど、シャーロット、ローリーを除き、あとは人口10~30万人規模の都市が点在しているのが特色である。とはいえ、その人口増加率は目覚ましく、シャーロットは30年間で40万人以上の増加、ローリーは30年前の約1.8倍となっており、50万人突破も目前である。
産業
伝統的な産業としてタバコ産業があり、R.J.レイノルズの本社がウィンストン・セーラムにある(ウィンストン市とセーラム市の対等合併)。それぞれウィンストン、セーラムというブランド名にもなっているが、実はこのブランド名展開は日本においてのみ。また、グリーンズボロを中心に繊維工業も盛んだが、近年は海外に押され気味となっている。
現在、州をリードする産業はリサーチ・トライアングル・パークを中心としたIT、電子機器、ゲーム産業であり、これはデューク大学、カロライナ州立大学などを中心とした産学連携によって発展を遂げた(その歴史はシリコンバレーより古い)。ローリーにはRedHatの本社もある。また、シャーロットはバンク・オブ・アメリカとワコビア(今はウェルズ・ファーゴに吸収合併)によって発展した金融の中心地であり、様々な情報科学産業の拠点にもなっている。その他、ウィンストン・セーラムはバイオテクノロジー、グリーンズボロはホンダジェットの主要拠点となっている。
ジョージア州と並び映画産業が盛んな州でもある。また、近年はワインや地ビールの産地としても名を挙げてきているようである。
スポーツ
主要なプロスポーツでは、シャーロットにNFL(アメフト)のカロライナ・パンサーズとNBAのシャーロット・ホーネッツ、ローリーにNHLのカロライナ・ハリケーンズが本拠地を置いている。