概要
吉良吉影に殺されたスタンド能力を持たない一般人の変装をした吉良吉影
椎茸は嫌いだったようで、自分の分は椎茸抜きで作ってもらっていた。そのことをしのぶに指摘された
新たな能力を身に着けた時に、川尻を演じて会社に電話した吉良は「川尻浩作め。(上司に)ペコペコしやがって。そんなに出世したかったのか。気苦労の方が多いのに」とコメントしている。
東方仗助たちから逃亡中の吉良吉影に「年齢と体格が似ている」ために殺害されるという吉良が殺害した人間の中でも特に理不尽な最期を迎えた人物。吉良は、顔を入れ替えるスタンド能力を持つエステティシャンの辻彩を脅迫して、自分の顔・指紋を浩作のものと入れ替えさせて逃亡。仗助たちの追跡から姿をくらました。
(浩作の遺体は、辻彩とともに吉良のスタンド「キラークイーン」の能力により消滅している)
その後「川尻浩作」となった吉良と、以前とは何かが変わった夫に惹かれるしのぶ、逆にそれを怪しむ早人の、三者三様の思惑が絡んだ川尻家の描写を中心として、第4部後半は物語が進んでいく。
そして最後、仗助たちに追い詰められて敗れた吉良は、救急車に轢かれ顔を潰されて死亡するが、その直前に救急隊員相手に自ら「吉良吉影」と名乗っていたことと、歯型までは浩作と入れ替えていなかったことから、死体の歯形の照合によって事故死した死体は「吉良吉影」の物として処理されてしまい、成り代わっていた「川尻浩作」は行方不明として後に処理された。
なお、前述の通り本物の川尻浩作本人は初登場の時点で殺されているため、本編には殆ど登場していない。作中で『川尻浩作』と言われれば彼に扮した吉良吉影を指す場合が殆どである。
余談
劇中で明示された「川尻浩作」の痕跡から彼の人となりが窺える。
たとえば、年収に見合っていない立派な家(庭付き一戸建て)を借りているのは、男としての見栄の表れとも言える。だが現実は、家賃を滞納して大家から「安い給料」と嫌みを言われる始末。家庭でも妻にはなんの期待もされずバカにされ、息子にも「仲がいいわけじゃなかった」と特に関心も持たれていない。吉良が「気苦労の方が多いのに」とコメントしたのも無理はない状態だった。
そんな「川尻浩作」にとって出世こそ「うだつの上がらない平凡な男」から脱却する唯一の手段だったのかもしれない。
こうして見るとあらゆる点で吉良とは対極であることが窺える。