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個人主義の編集履歴

2012-12-05 21:22:48 バージョン

個人主義

こじんしゅぎ

自我つまり個人をすべての根本とし、よって自己を満足させるという功利主義を生じる思想。

一般に言われる個人主義は、量的な個人主義であって、一個人としての価値と権利の主張の上に立って、あらゆる事物を判断しようとするものである。


このことは人格の感覚に訴える方面が主な内容となるので、個人の本性を、快楽を求めて労苦を避けようとする自利心にありとする快楽主義や、他人の干渉を受けずに己の好むことを行って欲するままに振舞おうとする独善主義利己主義や、国家の個人に対する統制・制馭をできるだけ少なくして各人の自利追求を自由に放任すべしという政治経済上の自由主義となってあらわれる。


これにさらに個人の権利が平等であるとの観念が加われば、量的多数によって万事を決定しようという低級なデモクラシーが成立する。


そしてこの個人主義は一般に社会主義とは対立するものと考えられているが、しかし社会主義が個人の自由を制限し、団体的統制を重んじる主張の根底にはこの個人主義思想が含まれているのであって、社会主義の個人観は、個人を社会構成の一原子とみて、その機械的集合を社会とみるのであるから、感性的自利的の方面が主となっている。故にその団体生活の尊重は、手段として尊重するのであって、目的は個人の幸福にある。そのため全体主義とは、形は似て実質は大きく異なっている。


宗教による制御も打破され、伝統的な秩序も破壊され、自由勝手な行動を許された人間の当然進むべき方向は、自己の官能生活の満足である。官能生活の満足は、享楽の一途である。享楽的欲望は、他のなんらかの崇高な精神生活の標準がない場合には際限があり得ない。

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