説明
近代資本主義の成立とともに、17~18世紀に現れた思想及び運動である。封建制・専制政治に反対し、経済上では企業の自由を初め、すべての経済活動に対する国家の干渉を排し、政治的には政府の交替を含む自由な議会制度を主張した。個人の思想・言論の自由や信教の自由を擁護するためののであり、イギリス・フランス・アメリカにおける革命の原動力となった。
個人を尊重し、これに対する国家の干渉を排除しようとする政治思想である。歴史的には自然法思想に発し、市民革命の原理となり、経済的には自由放任主義に進んだ。市民社会の発展に伴って主張されたが、産業革命による資本主義の展開と、それに続く19世紀後半の社会主義運動の台頭とともに、形式的自由だけでなく、生活においても平等である実質的自由という視点が生まれた。