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スケィス

しのきょうふ

『.hack』シリーズに登場する八相と呼ばれる常軌を逸した存在のうちの一つ。第一相『死の恐怖』スケィス。
目次 [非表示]

星辰の巡りて後

東の空昏く大気に悲しみ満ちるとき

分かつ森の果て、定命の者の地より、

波来る先駆けあり

行く手を疾駆するはスケィス

死の影をもちて、阻みしものを掃討す―――


概要編集

長編叙事詩「黄昏の碑文」に登場する世界を破滅へと導く八つの災厄、”禍々しき波”の一つ。『死の恐怖』スケィス。圧倒的な力と神速により相対するもの全てを葬り、死の恐怖を与える。


The World R:1編集

「居るかもしれないんだ。オルカを―― ヤスヒコを、あんな目に遭わせたヤツが!!」


第一相 スケィス

The_Worldの母体システムであるモルガナ・モード・ゴンが”娘”であるアウラを殺すために最初に送り出した『』を象徴する八相。4mに近い体躯を持ち、赤いケルト十字架を武器にした死神のような姿をしている。


.hack//SIGN」の終盤にて楚良の精神を媒介に具現化したのち、アウラの執拗な追跡を開始。その過程で遭遇したプレイヤーを次々と屠っており、多数の人間を意識不明に陥れていた。ちなみにスケィスの所持するケルト十字架には、その犠牲となったプレイヤー達の精神が封じられている。

追跡開始から数ヶ月が経過した「.hack//」の序盤においても未だにアウラの追跡を続けており、彼女に遭遇した直後のオルカとカイトを襲撃する。だが、ヘルバの妨害によりカイトを取り逃がし、生き残った彼に「腕輪の力」が託されることとなった。

そして犠牲者となった親友を救うべく、Vol.1を通してカイトもまたスケィスを追い続ける。


半年にも及ぶ追跡の果てに「θ選ばれし 絶望の 虚無」エリアのダンジョンにてついにアウラを捕縛。データドレインにより彼女をセグメントに分解することに成功するが、同時にスケィスを倒すために追って来ていたカイトと再び対峙する。

スケィス自身も最後の障害であるカイト達を抹殺するため、『.hack//Vol.1 感染拡大』のラスボスとして立ち塞がった。




  • 『死の恐怖』

その後、画面が暗転し戦闘開始となるのだがスケィスは二つ名通りおおよそ最初のボスとは思えないほどの力でカイト達を蹂躙し、無印における屈指の初見殺し、またはみんなのトラウマと称されるほどの鬼門として立ちはだかる。


最大の特徴はトチ狂った攻撃力であり、LV30(Vol.1時点におけるこちらの最大LV)で挑んでも単なる通常攻撃を1発受けただけでほぼ確実に体力が半分以上消し飛ぶ。大抵は全HPの7、8割。呪紋士は確実に、装備によっては主人公のカイトでさえ一撃で即死する

加えて通常攻撃は隙が少ない上、どんなに距離を離そうとも残像を伴う(短距離ならば瞬間移動に近い)ほどの超高速移動により一瞬で詰め寄りながら十字架で薙ぎ払ってくるため、狙われたが最後逃げ切ることは不可能

当然まともな方法で回避できるはずもなく、気が付くとパーティーの前衛が壊滅していたなんてことはザラ。もはや"通常攻撃"が瀕死級の必中攻撃と化している。


他にも"通常攻撃"の合間に、十字架を地に突き刺して放つ範囲物理攻撃「死の波動」と、射程がエリア全範囲の全体氷魔法(英語版での名称はJudgement)を連続で放ってくる。どちらも威力が半端ではなく、回復せずに両方を真面に受ければ最悪、即全滅。生き残ったとしても即座に十字架で殴り殺しにかかってくるため、油断していると簡単に壊滅状態まで追い込まれる。

攻撃間隔も短く、到底魔法で追いつくスピードでは無いためアイテムによる回復は必須。尽きた瞬間こちらの負けが確定する。


このような凶悪な攻撃と回復魔法の詠唱すら許さない攻撃スピードは他の八相とは比較にならないほどであり、純粋な戦闘力はあろうことかVol.4のラスボスすらも上回る。

シリーズ全体を通しても無印自体の難易度が高いことも合わさり.hackシリーズ最初のボスにして最強のボスとして名高い。

不気味な戦闘BGMも相まって文字通りプレイヤーに『死の恐怖』を刻み込んでくれる。


データドレイン使用時は相手を十字架に磔にして、処刑を執行するかの如く左腕から放つ。

プレイヤーにとって本来こちらの攻撃の方が危険であるはずだが、カイトの”腕輪の加護”により意識不明に陥ることなく戦闘継続(とはいえHP・SP半減と全バッドステータス付与だが)できるため他の攻撃より対処は容易である。


八相全てに言えることだがスケィスもデータドレインで弱体化しなければHPが無限であり、倒すことは絶対に出来ない。

そしてデータドレインに対するプロテクトで守られてもいるため、戦力が尽きる前にそれを破壊する必要があるのだが、破壊してからプロテクトが解除されている時間はたったの10秒

SP切れや死亡状態などでこのチャンスを逃した場合、スケィスに至っては詰みがほぼ確定。アイテムが切れるまで、じわじわと嬲り殺しにされる未来しか待ち受けていない。

そのため如何にして主人公を生き延びさせ、こちらのデータドレインを打ち込めるかが勝敗の鍵を握る

弱体化後は碑文石(スケィスの輪郭をかたどったボロ布を巻いた石)と化し、攻撃が通用するようになる。




持てる力を全て振り絞り、元凶と思われた宿敵スケィスを辛くも撃破したカイト達。

だが、スケィスの崩壊をきっかけに謎の怪物”クビア”が出現し、意識不明者も目を覚ますことは無かった。

彼らの戦いは、まだ始まったばかりだった……。




……その後、カイト達は『.hack// Vol.3 侵食汚染』にてスケィスの十字架に囚われていた楚良の精神を解放することとなる。


The World R:2編集

「…来い」

「…来いよ…」


「俺は…ここにいるッ!!」

The Terror of Death

.hack//G.U.』の主人公、ハセヲの操る憑神

容姿は他の憑神よりも比較的『R:1』時代に近いフォルムとなっており、体躯も前作と同様に4mほど。ハセヲのジョブエクステンドに応じて少しずつ姿を変化させ、2nd・3rdフォームの状態では黒と赤。Xthフォームの状態では白と銀を基調としたカラーリングとなる。


憑神発現時にハセヲの全身に浮き出る紋様のシンボルカラーは赤色。

前作で特徴的だった十字架の杖に酷似した杖を持っているが、戦闘時には先端から湾曲した刃が出現して大鎌となる。また、データドレインの発動方法は『R:1』と違い、カイトのように右腕からデータドレインを放つ。


憑神の中では体格は最も小さく単体のゴレにすら劣っているが、その戦闘力は他の憑神と比較にならない程に高い

憑神戦に於いて、憑神やAIDAが放つ通常攻撃のプロテクトダメージ値は基本的に10~30。最大火力の大技でも350ほどの値である。

それに対しスケィスの斬撃は一撃で50以上。かつ4連撃放つことが可能であるため、ショット攻撃により麻痺させた状態で斬りかかれば相手の大技の3倍近くのダメージを平然と叩きだすことができるほどの最強の攻撃力を誇る(ただし、他の憑神やAIDAも基本的にスケィスの2~3倍ほどの耐久力を持つため、体感プラマイゼロだったりするが……)。

それに加え移動および攻撃スピードも格段に高く、上記の斬撃を連続で繰り出しながら大技の回避も余裕で行えるほどの機動力を持つ。そのために戦闘において負ける要素がほぼ無い。


本編の描写においても圧倒的な戦闘力を見せつけており、自身よりもベテランであるはずのクーンが操るメイガスハセヲの制御元を離れ暴走した状態で一方的に嬲り、身の丈以上の武器を振るう暴走状態のイニスに対しても互角以上の鍔競り合いを繰り広げるほど。

公式の説明においても八相の中で最も攻撃に特化した憑神とされている。


作中では紅魔宮トーナメントの1回戦でハセヲが開眼。当然一般プレイヤーが手を出せる存在ではなく、何の抵抗もさせずに一撃で3体のPCを瞬殺している。

なおG.U.における八相の戦闘は時間の流れが異なる異空間で行われるため、憑神に適合した者以外の普通の人間(システム管理者も含む)には一瞬PCが光った程度にしか感じられない。

そのため使いようによっては”気に入らない人間を見つけてはシステムに縛られることも、存在を知られる事もなく相手を一方的に意識不明にさせる”などといったことも可能であり、管理者の上層部からは『企業運営』に仇なす異物であると同時に、電脳の主導権を握る一種の兵器として見なされている。




G.U.小説版では憑神ではなく武器で、”黒き月魄の巫器『憑神鎌(スケィス)』”として登場。だが、ラストにR:1と同じ十字架となる。

R:1におけるモルガナ・システムとしての役割についても触れられており、人間の生に執着する心(すなわち"死の恐怖")とされる「末那識」を”高次の感覚”で認識して収集。究極AIの誕生に還元するシステムであったことが語られた。


The World R:X編集

.hack//Link』においてアカシャ板に再現された八相および憑神として登場。だがその容姿は、R:1のものはずんぐりとした身体(死神というよりは石像)に細い十字架、R:2の憑神でも一部のパーツが欠けて簡略化されているなど本物とはかけ離れたものとなっている。


実際の戦闘でも相応に弱く、R:1での戦闘では鈍い動作な上にダッシュによる移動で回避可能な攻撃しか持ち合わせていない。(無印のスケィスの攻撃の殆どは移動による回避が不可能)

更に低攻撃力、HPが無限ではなくデータドレインをする必要がないなど一般PCが倒せる通常モンスターとなんら変わりなく、もはやスケィスの見た目をした雑魚敵でしかない。

モルガナ因子は複製が出来る代物ではないため、再現データではこの程度が限界だったのだと思われる。


また、楚良を取り込んだ直後の状態であるスケィスゼロも登場。G.U.の小説版等でも既に描写されていたが、三崎 亮をキーとしてスケィスゼロから他の『モルガナ八相』が連鎖的に生じたことが改めて同作内で説明された。


外部出演編集

プロジェクトクロスゾーン編集

『.hack//Link』と同じく、スケィスゼロが登場(容姿は無印と同様)。

物語の序盤で謎の復活を遂げた後、魔界に出現。一度は撃破されるも『The World』で復活した後にアウラを再びセグメント化してしまう(物語の中盤はこのセグメント回収を中心に話が進む)。

そしてマーベルランドやエンドレスフロンティア等の異世界を放浪したあと『The World』に帰還。手に入れた能力を駆使して一行を迎え撃つ。

その際アイリスゼロに引き合わせ様子を観察するなどの謎の行動をとった後、『The World』から姿を消してしまう。

その後、再びそのスケィスが姿を現すことは無く、結局何を目的として行動していたのか、何故復活したのかは作中で明言される事は無かった。


プロジェクトクロスゾーン2編集

「そうだ、コイツがの憑神。死の恐怖、スケィスだ…!!」

続編に於いては八相と憑神(容姿は2ndフォーム)の姿で登場。

異変の前兆である時間軸のズレの影響でAIDAを迎撃するべく呼び出した際に『モルガナ八相』の姿でハセヲから分離してしまう。

その後は単独で放浪し、時間遡行しながらも主人公一行と幾度か相見えることになる。


そして、26章『迫り来る、死の恐怖』にてハセヲの呼び声に応えてついに帰還。憑神として味方の窮地を救い、以降はハセヲ達の複数範囲技として発動が可能となる。

本人達のスキル効果も相まり範囲技としては最高クラスの性能を誇り、雑魚敵程度なら軽くなぎ倒してくれる。ただし本来の性能を引き出すには予めCP(強化ポイント)を貯めておく必要あり。


ちなみに育成次第ではあるが、SP回復を惜しまずにサポートユニットの増強スキルを限界まで用いることでボスユニットすらまとめて即死させるという原作再現のイリーガル技に仕上げることも可能。

その後もAIDAによる劣化コピーが登場するので、それらを瞬殺して格の違いを見せつけてやるのも一興かもしれない。


関連動画編集

  • 『.hack』死の恐怖 スケィス戦BGM

  • 『.hack//G.U』スケィス覚醒BGM

関連イラスト編集

死の恐怖 スケィスくんスケイス

ソラランオレハココニイル


関連タグ編集

.hack .hack//G.U. .hack//Link

ハセヲ カイト 死の恐怖

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