竜骨山脈を越えしおり 一同、人語を解する猿に出会う。その猿の問うていわく、
”汝につきまとうものあり、そのもの汝には耐えがたく受け入れがたきものなり。”
”されど、汝とは不可分の そのものの名を唱えよ”と
概要
『黄昏の碑文』に登場する「超古代生物クビア」に由来する存在。
元となった『黄昏の碑文』の「超古代生物クビア」は、主人公サヤにたびたび退けられ、最後にラゼスの夢の中でサヤの使い魔と共に消滅した。
「The World」に於いては、それに因んでハロルドに構築された『The World』のカウンタープログラム。『The World』中に、”本来存在しない程の力”が行使されるとそれと同等の力を持って顕現し、対象と相討ちになるまで迎撃するシステムである。
その実態から別名”反存在”とも呼ばれている。
The World R:1
「クビアは影...。闇に光が灯るとき、影が生まれる。」
モルガナ・モード・ゴンとは別の脅威であった、カイトの腕輪の反存在。
巨大なクリスタルの身体から、放射状に伸長した無数の触手を持ち、4つ目の鬼のような頭部を持つという紛うことなく怪物の容姿を持つ。
カイト達の成長に合わせてクビア自身も成長してゆき、初期形態でも20m。最終形態ではなんと50mの大きさにまで巨大化する。
vol.1に於いて倒されたスケィスの碑文石に引き寄せられ実体化。その後も幾度となくアウラを追うカイトの前に現れ、戦いを仕掛けては逃げるという謎の行動を繰り返す。
作中でも謎の怪物であったがvol.4終盤、「ハロルドの部屋」においてアウラからカイトの腕輪と表裏一体の存在であることを知らされる。(その為なのかカイト自身もクビアに腕輪の力を行使できない。)
クビアは「黄昏の腕輪」の反存在であるためカイトを倒してしまうわけにはいかず、ある程度戦うと逃げていたのである。
アウラによると、クビア自身はアウラが解放されるまでカイトを倒すことを待ち続けていたらしく、彼女が復活すると決着をつけるべく最後の戦いを挑んでくる。そして、その力に苦戦するカイト達は苦渋の決断を迫られる事になる。
戦闘においては触手を伸ばして攻撃する「レギオンリーチ」、巨大な火球を出現させ相手にぶつける「メギドフレイム」。vol.3からはさらに強力な雷を落とす「ジハド」に空間を歪ませる「カオスゲヘナ」。そして最終形態では対象のHPの8割と周囲の者のHPの4割を奪う「ソドムカース」、強化型のメギドフレイムである「アーマゲドン」を放つ。
そしてクビアは自身の傀儡であるクビアゴモラを、浮遊するクビアコアから無数に召喚する。
(ちなみに反存在であることの伏線として、初戦時からカイトらしき人影がクビアコア内部に確認できる。)
カイト達はこれに対して攻撃を仕掛けていくのだが、HPが減るたびに物理耐性と魔法耐性を切り替えてくる上に防御力も高いため必然的に長期戦になる。
上述の技もクビアの火力と相まって非常に強力ではあるのだが、攻撃間隔がとても長いためにHP管理を怠らなければ負けることはまず無い。
しかし、最終形態でクビアコアが本体に取り込まれた後は間隔が短くなる。
因縁の対決の果てクビアのHPを0にしたカイト達。その瞬間クビアはセフィラリターナを発動しHPを全回復。自分達がクビアのみを倒す手段を持たず、道連れにされてしまう事を悟ったカイトは八相に唯一対抗する手段である腕輪を破壊することを決意する。
そして相棒のブラックローズの手を借りて腕輪を破壊したことでクビアは対消滅したのだった。
「馬鹿だな人間は、だから嫌いなんだ!友情だの愛情だの下らない感情で動く...下らない生き物だ!!」
「くだらない....生き物だ」
CV:坂本真綾
漫画版『XXXX』では彼を重要なキーパーソンとしており、NPCの双剣士の姿となってカイトに接近し、システムとして必ず滅びるという、自身の運命から逃れる為に黄昏の腕輪を取り込もうとする。
単なる怪物のように描かれていたゲーム版とは異なり、喜怒哀楽の感情や独自の思考を持つ放浪AIとしてのキャラクター面が描かれており、その誕生の経緯やそれにまつわる悲哀など、新たなクビアという存在の解釈が垣間見えるものとなっている。
The World R:X
『XXXX』の姿で登場。R:2時代において数見が生み出した後、R:1時代へと逃亡する。
関連動画
「.hack」反存在 クビア決戦BGM
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※この先は.hack//G.U.の重大なネタバレが存在します |
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The World R:2
「真の破壊が始まる...真の終末が。」
碑文使い達の反存在として生まれた歪。
前作とは比べものにならない程に巨大であり、体の形状は球体に変化し、そこから巨大な頭が伸びている。顔面も鬼というより4つ目の髑髏に近い形状となった。
そして体内には前作以上の大きさとなったクビアコアを持ち、そしてその上部には....
かつて発足した次世代の世界ネットワークの主導権を握る筈だったプロジェクトG.U.(RA計画)。その計画を阻んだ最大要因である。
八相の力は究極AIの再誕を可能にする程に強大であるが、その力をネットに開放すれば「The World」を起点として、全世界のネットワークに強大な歪=クビアを生み出すことが懸念されたのである。
そして2年後、プロジェクトを指揮していた番匠屋淳の懸念は最悪の形で的中することになる。
R.2のクビアは八相すべての碑文の反存在として誕生したため、前作の比ではない強大な力を持つ。その力は、異常に増殖させたクビアゴモラにより瞬く間に「The World」を機能不全、停止に追い込み、全世界のネットワークに過剰な負荷をもたらすほど。(このために碑文使い、および一般PCは”The Worldの外部”に退避しなければならなかった)
そしてこの過剰負荷を放置すれば全世界のネットワークは機能停止、それにより全世界の原発がメルトダウンするという、まさに人類が終末を迎える悪夢のような状況を引き起こしてしまう。
それを喰い止めるためにハセヲ達、碑文使いPCを持つ”8”人のプレイヤー達は最後の戦いに挑むことになる。
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