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コルベニク

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さいたん

『.hack//』に登場する最後の八相であり、『.hack//G.U.』におけるオーヴァンの憑神。第八相『再誕』コルベニク。

かくて、波の背に残るは虚無のみ 虚ろなる闇の奥よりコルベニク来るとなむ

されば波とても、そが先駆けなるか。

ー「黄昏の碑文」禍々しき波 最後の一節 エマ・ウィーラント著 ー

概要

『再誕』の異名を持つ無敵の存在。

たとえ如何なる方法で倒されようとも転生し、何度でも復活する能力をもつ。「黄昏の碑文」によれば今までの八相ですらもコルベニクの先駆けでしかない。

The World R:1

生まれるためには、一度死ななければならなかったのかもしれない――

カイトたちが戦う最後の八相(最後のモルガナ)であり、『.hack//』におけるラスボス。

クビアとの戦いで消耗したカイト達にトドメを刺すべく、ネットスラムに襲来した。味方陣営は総力戦で迎え撃ち、最後の戦いが繰り広げられる。

最初は種のような姿だったが、倒されるたびに双葉、花弁状の巨大な眼に姿が変わり、その前の戦いで腕輪を失い決定打を持たないカイトたちを次第に追い詰めて行く。

技も豊富に持っており第一形態では強力な防御力に加え、初見殺しの3連続の「再誕の波動」攻撃およびコルベニクシードによる爆撃。

復活した第二形態では相手のHPとSPを吸収しながら即死級の大ダメージを与える「冷酷なる搾取」などに加え、なんと相手の物理魔法攻撃を完全に無効化する「絶対防御」を発動してしまう。既にデータドレインを使用できないカイト達にはどうあがいても破壊することが出来ない、まさに絶望的な技であった。

しかし、未帰還者たちの思念体と復活したアウラの援護により形勢が逆転。彼らとカイト達の連撃により奇跡的に突破した。

が、その後も第三形態に再度復活

「鮮烈なる浄化」「華麗なる錯綜」などの全体レーザー攻撃を多用する他、シーカーと呼ばれる三体の傀儡を召喚する。シーカーにはヘル(攻撃)、バリエス(状態異常)、リプス(回復)の三種が存在し、その攻撃力はコルベニク本体よりも格段に高い。放っておくとコルベニクとの連撃を仕掛け、全滅しかねないほどのダメージを与えてくるため、油断せずに仕留める必要がある。

そして、とうとうコルベニクもデータドレインを発動。他の個体との連携により相手を拘束してまで放ってくるが、「腕輪の加護」は持続中であるため相変わらずバッドステータスに抑えられている。

激戦の最中CC社の破壊工作によりサーバーがダウン。モルガナの勝利を許しかけるも現実世界からの助力により間一髪で阻止される。

そして、仮想世界と現実世界の双方から立ち向かった戦いはとうとうコルベニクを討ち果たし、元凶たるモルガナ・モード・ゴンを滅ぼしたかに見えた。

...しかし、最後にコルベニクはドレインハート(データドレインの最上級技)を発動。これには今までカイト達を守っていたはずの「腕輪の加護」も通用せず、カイトの散った。

絶望しかない状況に呆然としていたところをエルクに庇われ、覚悟を決めたカイトは一人、データドレインが降り注ぐ中、勝てるかも分からない攻撃に全てをかけてコルベニクに特攻した。そして――

The World R:2

来たれ、『再誕』……ッ!コルベニクッッッ!!! はぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!!

オーヴァンが操る憑神として登場。

見た目は左腕が刃の形状となった人型であり、その大きさは本体部位だけでもスケィス6倍(その他を含めれば10倍ほど)。触手を含めれば人間(PC)比率にして30m近くはあろうかという程の、憑神の中でも最大の体躯を持つ。頭部の葉のようなものと体中央にある巨大な眼、技の一部が前作とのつながりを感じさせる。

戦闘においては「掃討の魔針」なる針状のエネルギー弾で相手を牽制しながら、左腕と触手による強烈な斬撃や空間を破壊しながら極大のエネルギー弾をブチ当てるなどの大技を放つスタイルをとる。他の憑神よりも高い攻撃力と防御力を兼ね備えているが、使用技が大振りであることとショット攻撃により麻痺しやすい弱点があるために総合的な戦闘力は決して高くはない。

だが、コルベニクは自身が持つ『再誕』の能力によりデータドレインされて消滅したとしても、倒された時点で復活する。 つまり不死身の八相に唯一対抗する手段すら通用しないという無敵の憑神である。(公式の説明では”最強の憑神”)

作中でも一度倒されているが再誕し、前作と同様の絶対防御壁に加えて空間全体攻撃、通常技にデータドレインを使用する等むしろ強化されて復活している。

ちなみに小説版においては憑神としての姿の他に、巫器「憑神銃:コルベニク」として登場。

モルガナ・システムとしての役割についても言及されており、「The World」で生み出される幾万もの人々のを通じて、輪廻を貫いて存続する心とされる「阿頼耶識」を”高次の感覚”で認識、蓄積する記憶領域。

そして、そこに蓄えられた”種子(しゅうじ)”を用いて究極AIの「再誕」を成す、仏道の輪廻転生になぞらえた根源的なシステムであったことが説明されている。

関連動画

『.hack』再誕 コルベニク戦BGM

『.hack//G.U.』憑神 コルベニクBGM ~Dark Infection~

関連タグ

.hack// .hack//G.U. カイト オーヴァン

※ここから先は.hackシリーズの重大なネタバレが存在します

「目覚めろ、愛奈ッッ!!今こそお前は自由になるんだッ!!!」

実はコルベニクの「再誕」とは自身の能力である他に、戦いの先にある結末の暗示でもある。

.hack//」ではアウラとモルガナ自身の滅びと再生を暗に示しており、後の「.hack//G.U.」においてはこの八相に隠された能力と役割が明かされることとなった。

その正体とは、特殊な条件=コルベニクの”真なる死”を満たすことで発動する『真の再誕』によってThe World』および電脳世界全てを初期化することができる、ハロルドが組み込んだ最終安全装置

そして、自身の能力により死亡すること自体が不可能なコルベニクを唯一”真に殺すことができる存在”こそが「再誕」以外の碑文を全て喰らい尽くし、真の覚醒を果たした「死の恐怖」スケィスであった。

なぜ、スケィスだけがコルベニクを斃せるのか。そして『真の再誕』はどの様に発動するのかは本編では明かされていない。

しかし漫画や小説などでは多少の言及がなされており、それによれば以下のような真相があるらしい。

  • 『初期化プログラム・真の再誕』と『究極AIの誕生』を可能とする根源的な力は、両者ともコルベニクの能力を用いた同一のもの。(R.1ではアウラの"自己犠牲"により発動)
  • コルベニクは電脳世界における「阿頼耶識」を成す存在であり、自我を滅する(=真に死ぬ)ことで万物の現象を生じさせることが可能。
  • だが「阿頼耶識」は生死を超えた概念であるが故に、本来は倒すどころか作用することすら不可能。
  • 唯一影響を与え、自我を滅することができるのは他の6識を得た「末那識」(スケィス)のみ。つまりコルベニクにとってスケィスは、"万物を生じさせる鍵"となり得る。

システム管理の外側にある「創造主の部屋」にて悪性のAIDA「Triedge」に襲われ、寄生されてしまったオーヴァンは、同時に未帰還者にしてしまったアイナを救うため、ネットに広がったすべてのAIDAを葬り去るために上記のプログラムを発動することを目的に暗躍することになる。

(ちなみに、不運にもオーヴァン自身が「再誕」の碑文保持者であったため、それに深く寄生したTriedgeも唯のデータドレインでは復活してしまう。そのためオーヴァン自身が生きたままAIDAを除去する方法も最早なくなってしまっていた。)

そして.hack//G.U.の物語終盤。全ての碑文を喰らい、キー・オブ・ザ・トワイライトとなった死の恐怖たるハセヲ(スケィス)をキーとすることでコルベニクに”真なる死”を与える事が可能となり、『真の再誕』が発動。『The World』およびネットワーク全体に拡散したAIDAは全て滅び去るが、発動の衝撃によりキーとなったハセヲはPCボディと精神に大きなダメージを受けてしまう。

自分が何者だったのか見失いかけたハセヲであったが、の介入によって辛うじて精神を繋ぎ止める。もちろん爆心地であったオーヴァンも無事では済まず――

『真の再誕』によりネットワークが初期化されたことで、突如として現れた人類の脅威になりえる異邦の電脳生命体「AIDA」は死滅することとなった。

しかし、それにより世界規模のネットワークトラブルが発生。金融、通信、医療、メディア、輸送など、あらゆるものに大打撃(漫画版によれば、資産だけで見るなら二度の世界大戦すらも霞むほどの損害)を与え、災害とトラブルによる被害や財産消失による自殺で数多くの人間が死亡した。

2017年、夏――第三次ネットワーククライシス、世界は事件をそう呼んだ―

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