波の訪なう所希望の光失せ、憂いと諦観の支配す。
暗き未来を語りし者フィドヘルの技なるかな。
概要
長編叙事詩「黄昏の碑文」に登場する災厄、"禍々しき波"の四体目。『運命の預言者』フィドヘル。破滅の未来を予言したのち、予言通りの天罰を相手に与える。
R.1
「喪われしものの、還ることあらざる。時の流れは不可逆なればなり――。」
今までの教訓から、モルガナをただ破壊するだけでは「The_World」の汚染を加速させてしまう事を悟ったワイズマンが提唱した、ヘルバのジャマープログラムによる汚染防止作戦。その相手となった仮面のような姿を持つ八相。
戦闘に於いても「運命の波動」とデータドレイン以外は自分から攻撃せず、予言による天罰で相手を攻撃するという特異な八相である。
予言を述べたのちに天罰に対応した属性を下げて大ダメージを狙ってくるものの、天罰発動までに時間が掛かり、アイテムによる回復や属性強化が容易に行えるため大して苦戦する相手ではない。しかし”預言者”であるためか詠唱系の攻撃を予知できるらしく、こちらの魔法攻撃を確実に回避するので物理攻撃で攻める必要がある。
予言と天罰の対応は以下の通り。
裁きの雷、全てを切り裂くであろう――。→「雷鳴の裁き」雷属性攻撃。フィールド全体に轟雷を落とす。
災いの炎、全てを焼き尽くすであろう――。→「業火の裁き」火属性攻撃。フィールド全体に火球を降らせる。
極寒の吹雪、全てを凍てつかせるであろう――。→「氷嵐の裁き」水属性攻撃。パーティー全員を氷結させる。
大地の怒り、全てを揺るがすであろう――。→「魔震の裁き」地属性攻撃。フィールド全体を揺らし、地面の岩を隆起させる。
フィドヘルを撃退したカイト達に対し、”蒼ざめた馬の疾駆するが如く、疫病の風、境界を越え行く”という意味深な予言を残して消滅する。
撃破後も「The World」に変化は見られず安堵したのも束の間、現実世界に衝撃のニュースが走る。東京株式市場はネットの混戦で3百億円の損失、電車の管理システムは誤作動を起こす。さらには横浜の最新型都市”みなとみらい21”では原因不明の大火災が発生し、交通機関や防災関連のシステムが作動せず、それにより数千人もの死傷者を出した。
八相の力は「The World」に留まらず、世界ネットワークの浸食を始めたのである。
そしてそれは、世界が恐れた第二次ネットワーククライシス、”プルート・アゲイン”の始まりだった-―。
R.2
「私はただ、”世界”に愛されたかっただけだ!!」
八咫の憑神として登場。前作の仮面を被った密教僧のような姿になり、大きさはスケィスの3倍ほど。
前作と同様に予言による天罰攻撃を持つ他、スケィスのショット攻撃をワープなどで回避する。攻撃の際に台詞が表記されないので正確に把握は出来ないが、予言と天罰の対応は恐らく以下の通り。
輪廻、汝を引き裂かん――。→「凶運旋回刃」仮面の刃をブーメラン様に投げつける攻撃
円光、汝に罰を下さん――。→「死滅光輪波」周囲の円盤によるレーザー攻撃。
招来、己が力に応じるがゆえに、力により滅びるであろう――。
→「天明修羅曼茶羅」空間を歪ませる大ダメージ技。
裁きの矢、全てを切り裂くであろう――。→「データドレイン」
そして彼もまた、意味深な予言を残してゆく。
小説版の.hack//G.U.ではモルガナ・システムとしての役割についても言及され、人間の六感とも言うべき「意識」を"高次の感覚"で認識しながら究極AIの成長へ還元するシステムであったことが語られている。
関連動画
『.hack』運命の預言者 フィドヘル戦BGM
『.hack//G.U.』憑神 フィドヘルBGM ~Chain of Fate~