ストロングザボーガー
すとろんぐざぼーがー
概要
恐竜軍団のメカアーミィにザボーガーが倒された後にパワーアップした姿。
武田博士は「ザボーガーは基本設計が完璧すぎて改良の余地がない」と悩んだが、マシン・バッハを強化外骨格としてザボーガーと合体させるというアイデアを出してこれをクリアした。
誕生までの経緯
Σ団の壊滅後、出現した魔神三ツ首が率いる恐竜軍団。その幹部である悪魔ハットは、メカアーミー・ガラキを差し向ける。それに立ち向かう大門とザボーガーだが、ガラキは強力で、ザボーガーのいかなる武器も通用しなかった。大門とザボーガーはなすすべもなく敗北する。
大門はザボーガーのパワーアップを行うべく、父・大門博士の親友の武田博士の下を訪れる。しかし博士は「ザボーガーの完璧なメカニズムに改良を加える余地はどこにもない」と返答。
様々な強化案を考えた挙句、博士は「ザボーガー本体の改造ができないのならマシーンザボーガーに、マシン・バッハを合体させてパワーアップさせよう」と外付けの強化案を提案する。
そのためにはマシン・バッハの所持者である松江健の協力が必要。健は当初意固地になって断っていたが、幼馴染の由紀の説得で承諾。マシン・バッハにダイモニウムを取りつけ、合体可能に。
当初、合体テストは失敗が続いていたが、改めて恐竜軍団とガラキが出現し、由紀たちはさらわれてしまった。
皆を助けるため、追い詰められた大門と健は今一度合体を試みて、ついに成功させる。パワーアップしたザボーガーは、ガラキを圧倒し粉砕。由紀たちを助け出した。
大門はこの新たザボーガーに、
「強力なザボーガーができた。ストロング……そうだ、ストロングザボーガーの誕生だ!」
と命名するのだった。
ロボットとしての「ストロングザボーガー」
マシーンザボーガーにマシン・バッハが外骨格のような形で合体することで完成する、のちの強化合体のはしりともいえる合体ロボット。
ザボーガーはロボットとしての完成度が高いため、下手に手を加えると返って弱体化するほど改良余地がなかった。そのために、二台のオートバイの合体による強化策がとられた。
その攻撃力と防御力は、ザボーガーを遥かに上回り、恐竜軍団のメカアーミーに苦戦する事無く、ことごとく倒していった。
大門と健の両者が心を一つにしないと合体できない。合体後は大門のみならず健の命令にも従う。
ザボーガーとの差異は、
- 顔面部に、両耳のブーメランカッターと一体化したマスクが追加。
- 胸部装甲の追加。
- 両腕が肘部分まで装甲が追加。
- 両足下腕部に、装甲が追加。
- 両腰にストロングバズーカを装備。
といった、装甲と武装中心のパワーアップとなっている。
武装
ロケットチェーンパンチ
チェーンパンチの強化版。肘部分からチェーンで繋がったパンチを放ち、打撃を与える。ロケットの推進力により、その威力は更に倍増している。主に右手を発射。
左右を二連続で発射する「ダブルロケットチェーンパンチ」は、さらに強力。
ジェットブーメラン
両耳のブーメランカッターと一体化した、頭部のマスク部分を発射する。そのまま回転して相手を切り裂き、ダメージを与える。
単なる切断のみならず、メカアーミーの身体を貫通するほど強力。
ストロングバズーカファイヤー
両腰の二門のバズーカ砲を用いた必殺技。速射破壊銃同様に止めの一撃として用いられ、数々のメカアーミーを破壊した。
マシン・バッハのバッハボルトを利用した武器であり、体内のダイモニウムと連動することで合体前より破壊力が増している。
マシン・バッハ
※画像奥。
松江健の愛車であるオートバイ。
フロント部に、二門のバズーカ砲「バッハボルト」を装備している。バッハボルトはマシンに搭載した状態での発射以外に、健が取り外して肩に担いで発射する事もできる(この時に健は『ガッツ・ボルト』と叫ぶ)。ただしその状態ではメカアーミーを破壊するほどの威力は無い。オートバイとしての性能は、マシーンザボーガーと同程度。
誰が製作したのか、そして健がなぜこのマシンを所有していたのかも劇中では一切説明されていないが、一説にはザボーガーのプロトタイプだったとも言われている。
ダイモニウムを取り付けることで、マシーンザボーガーとの合体が可能となった。
松江健
浅尾博士の娘で幼馴染の少女・浅尾由紀を守るため、大門とともに恐竜軍団と戦う青年。
血の気が多く、考えるよりも行動するタイプで、それ故に失敗することも多い。また、意地っ張りで融通が利かないものの、由紀の言う事は大抵素直に聞く。
当初は大門を快く思わず、テント暮らしをしていた。しかし後に打ち解けて、ザボーガー基地で一緒に生活するように。
その素性は劇中では明らかにされておらず、なぜマシン・バッハを所有しているのかも一切不明である。
初登場時の第40話とそれ以降では衣装が異なっているが、これは第40話での衣装の胸とズボンに、ある食品メーカーのロゴに酷似した模様が描かれておりクレームが付けられたといわれている。
プラモデル化
『合体マシン』として、頭部・腕・足・胴体の4種に分解され、4機を購入し合体させる事で完成するプラモデルが発売された。
後に成形色を青色に変更、頭部パーツを新規造形した流用商品「アストロン」として発売される。
詳細はアストロン(アオシマ)を参照。
劇場版では
2011年の劇場版では登場の経緯が大きく変わっている。
ザボーガーは第1部のラストで大門と半ば仲たがいする形で破壊されたのち、Σによって回収されΣザボーガーとして再生される。第2部の前半で「お前の言うことなど聞かん!メッチャ怒ってるからな」と告げる秋月玄にコントロールされ大門に襲い掛かるのだが、大門とミスボーグの娘であるAKIKOに破壊される。
この破壊されたザボーガーを大門が改修して復活させたのが劇場版のストロングザボーガーである。
オリジナルとの違いは合体式ではなくザボーガーそのものを改造した強化タイプであり、直接バイク形態に変形する、ストロングバズーカがあった腰部にジェット推進機が装備され飛行が可能、バズーカに相当する武器として胸部に新装備のダイモニウムキャノンが内蔵されているなど主に武装面が一新されている点が挙げられる。
ちなみに完成までの間新田元警部たちがテレビシリーズ第40話版の松江健の衣装を纏い「ニコニコ同盟」を名乗ってジャンボメカの進撃を阻止しようと奮闘している。