概要
「電人ザボーガー」に登場する、悪の秘密結社。
世界的な犯罪組織で、悪之宮博士により結成された。
当初は世界中の宝物を蒐集する事を目的にしていたが、首領たる悪之宮博士が次第に野望を膨らませ、最終的に世界征服へとその目的を変更していく。
悪之宮博士自身が優れた科学者なだけあり、サイボーグおよびロボットを作り出し、自らの野望の先兵として用いる。また、生身の殺し屋なども多く雇用している。
映画版では明確にサイボーグで構成された秘密結社と設定されている。
構成員
悪之宮博士
犯罪組織Σ団を率いる、車椅子の科学者。
顔の右半分が機械化されており、足が不自由で専用の車椅子で移動する。車椅子には機関銃などが隠されている。
大門博士と交流があったが、Σ団への協力を拒んだため、彼を殺してダイモニウム発生装置を奪った。それを用いて尖兵となるロボットやサイボーグを次々に製造していく。
用心深く、虚像(ホログラフ)などを用いて目を欺き、実際に姿を現す事はめったにない。自分の部下であるΣ団の幹部たちに対してもそれは同じで、裏切り者を炙り出し、粛清した事もあった。
ミスボーグ
女性の姿をしたアンドロイド。顔以外は全身銀色のスーツに身を包んでいる。悪之宮博士の秘書的存在。ボディガードもつとめており、ロボットや戦闘員を指揮して現場に赴く事も多い。
形勢不利になると一人だけで逃亡する事もある。
はおっている黒いマントには防御機能があり、ザボーガーのチェーンパンチやブーメランカッターも跳ね返した。
第1話と第2話のみ、戦闘体である「変身ミスボーグ」に変身した。
詳細は当該記事を参照。
秋月玄
悪之宮博士に育てられた孤児。恩を返すために大門と戦う。大門と互角に戦える格闘技の達人。
卑怯なことを嫌うため、悪之宮博士に頭に鉄の輪をはめられてしまい、電流を流されて無理やりいう事を聞かされている。
詳細は当該記事を参照。
戦闘員
黒いライダースーツに黒いヘルメットという黒ずくめの装束。主な武器は金属製の長い棒で棒術のような格闘技を使う。また金属棒は機関銃が内蔵されている場合もある。
生身の人間なのかサイボーグ化されているのかは不明。
強盗、殺人、諜報活動などを実行し、警察および大門たちと戦う。
リーダー格はヘルメットに黄色いラインが走っている。また、彼らの服や車両にはΣのマークが付けられている。
レディボーグ
ミスボーグの後任として、第37話から登場。独自の機能や個性を見せる事もなく、第39話で三ッ首竜軍団と戦い、爆死してしまった。
一方映画版では彼女に相当する謎のサイボーグ少女AKIKOが登場。大門の前に現れ彼の娘を名乗る第2部のキーパーソン。
Σ団・各ブロックボス
Σ団は世界規模の組織であり、世界各地をブロック分けして、それぞれをボスが治めている。
ボスたちは悪之宮博士に忠誠を誓い、身体の一部をサイボーグ化しており(義眼や義手など)、そこに武器を内蔵している者もいる。
エレキアンデス
(上記画像。メイン画像一番手前のスキンヘッド)
南米ブロックボス。右手の義手の金属筒よりエレキシャワー、エレキマグネを放つ。
メカアニマル・カマギラーとともにウランを奪取。しかし大門から逃れるも、尾行を許してしまう。実は悪之宮博士に対し謀反を企んでいたが、それを見抜いていた悪之宮博士に総会の場で指摘され、そのまま粛清される。
映画版ではアパッチドリルに代わってドリルを装備。ドリルから電撃を放つ能力を持ち、キングアフリカと共に大門博士を乳首ドリルで拷問する。
ヨロイバロン
演:高杉玄
ヨーロッパブロックボス。(上記画像。メイン画像手前から五番目の男)
Σ団の総会に向かう際、ジェット機からパラシュートで降下し、証拠隠滅のためにそのジェット機を爆破した。
総会で、謀反の企みがばれたエレキアンデスを投げナイフで粛清するが、実は彼自身が謀反の張本人。しかしそれすらも見破っていた悪之宮博士により、銃殺された。
映画版には後述の海賊ジャックと統合されたのか登場しない。
アパッチドリル
アメリカブロックボス。(上記画像。メイン画像手前から二番目の、ドリルの義手の男)
ネイティブアメリカンのような風貌で、左手の義手にドリルを装備。このドリルからは、先端から銃弾を発射できる。
殺人サイボーグ・サタンボーグを引き連れて大門と直接対決するが、大門の飛竜三段蹴りの前に倒される。
映画版では名前に反してドリルを装備しておらず、ヌンチャクで格闘する。
フランケンG
イギリスブロックボス。(上記画像。メイン画像手前から三番目の男)
フランケンシュタインの怪物のように、首筋にボルトが刺さり、顔中に傷が走っている。
ヨーロッパブロックと別個にイギリスブロックがある理由は不明。
映画版には登場しない。
ハリケーン大陸
演:マーゴ・バケット
中央アジアブロックボス。女性。(上記画像。メイン画像手前から四番目のメガネの女性)
総会には、サイドカーで赴いた。
映画版では女性幹部をミスボーグ1人とするため登場していない。
海賊ジャック
太平洋ブロックボス。スーツを着て左目に眼帯をしている。(上記画像。メイン画像手前から六番目の、眼帯の男)。
ナイフ投げを得意としており、大門の友人である秘密刑事・上田を殺害した。
世界一大きなダイヤモンドを巡り、大門と争奪戦を繰り広げる。メカアニマル・ゴーグスを引き連れて大門・ザボーガーと戦うが、任務には失敗。Σ団基地に逃げ帰るも、「死者への贈り物」を意味する黒バラを胸に付けたまま、無数の銃弾を浴びて処刑される。
総会には、船でやってきてウェットスーツ姿で上陸した。
映画版ではヨロイバロンと統合したと思われる「眼帯男爵」という名前で登場。悪之宮博士にΣ団の使命を尋ねられて言葉に詰まったため制裁される、キングアフリカが大門に向けて放ったビームが寸前でよけられてしまい直撃するなど不憫な場面が多い。
キングアフリカ
アフリカブロックボス。(上記画像。メイン画像一番後ろ)
両目がメカ化している。
半分に切ったピンポン玉を目に張り付けている……という、一度見たら忘れられないビジュアルで、後年の劇場版でも同様のメイクで登場する。
映画版ではこのピンポン玉のような目からビームを出す能力が登場しているが、ビームの速度はかなり遅い。
登場ロボット・サイボーグ
メカアニマル
Σ団が初期に使用していた、動物を象った等身大のロボット(ただし、明確な動物モチーフは第3話のゴリコングまでで、後に不明瞭になっていく)。様々な機能を持ち、犯罪に用いていた。
アリザイラー
アリを模した、メカアニマル1号。第1話登場。
強力な牙で、大門を一度死に追いやった。また、口から酸を噴出し人間を熔解する事が可能。
ザボーガーのブーメランカッターで首を切断され、速射破壊銃の前に敗れ去った。
映画版でもリメイクされ暴れ回った。
なお、英語版では「Diarrhea Monster」=下痢の怪物と呼称されていたらしい。
カマギラー
第2話登場。エレキアンデスが操る。カマキリを模しているが、両手は鎌ではなく回転鋸。パトカーも真っ二つにする威力を有する。
ゴリコング
第3話登場。悪之宮博士自らが操る。ゴリラを模し、その腹部には新型水爆を内蔵している。更に虚像を投影する事も可能で、それを用い囮にする事で相手を翻弄する。
ザボーガーの凍結液で凍結させられ、その間に大門により水爆を取り外された。それでも虚像を用いて翻弄するも、ヘリキャットの妨害電波で虚像を消され、ザボーガーにより破壊される。
ソノシート版のサウンドドラマでも登場。美代をさらって東京タワーによじ登ったが、大門はマシーンザボーガーを一気に登らせて変形。水爆の起爆装置をチェーンパンチで破壊した後、速射破壊銃で本体をそのまま破壊(!)。美代を助け出した。
リングイ
第7話登場のメカアニマル。空気に触れると爆発する特殊物質「スーパーリン」をオメガ計画の為に強奪する任務を帯びる。右肩から伸びるホースでスーパーリンを回収するのみならず、それを吹きだす事で武器にも用いる。また、大量の水分を必要としており、額には水分量を示すゲージが内蔵されている。この顔面部が急所でもあり、打たれると体内の水分が噴き出て戦力が衰えてしまう。
ミスボーグがジャックした幼稚園バスの園児たちを人質に取り、大門とザボーガーとの戦いを有利に進めた、
コンピューターアニマル
第10、11話登場。ジャンボメカをその内部で操縦するためのロボットで、浦上博士の頭脳を吸収している。左腕はソケット状の爪になっており、そこから高圧電流を発射。ボディもザボーガーのチェーンパンチや体当たりにも耐えられる。
ビッグG
第13話登場。ミスボーグに操られ登場するが、ザボーガーとの戦いではブーメランカッターで両腕と首を切断され、速射破壊銃を受けてあっという間に破壊される。
捜査ロボットM1
第14話登場。操作能力に優れたロボットで、胸部には「YES/NO」のパネルがある。それを用い、失踪した人間を捜索する事が得意。左手には銃が仕込まれており、ドリルと換装も可能。更には、乗用車の運転も可能。ギルコンフーに操られ、最後はザボーガーを道連れにしようとして自爆する。
ガードK
第15話登場。Σ基地の警備を担当するロボットで、侵入者には腹部からミサイルを発射し攻撃する。ザボーガーにあえなく破壊された。
コンピューターアニマルジュニア
第21話登場。ザボーガー破壊のために出撃した処刑ロボットで、コンピューターアニマルと似た外観を有する。
右腕には超音波銃を、左腕にはドリルを有する。口からは催眠ガスを噴出する。
超音波銃は、当初は800万サイクルの超音波を放つのが限界だったが、小型発電装置を取り付け、2000万サイクルにまでパワーアップし、ザボーガー処刑のために用いた。
ヨロイデス
映画版で新規に登場したメカアニマル。
鎧武者のような姿で戦闘能力も高い。マスクの下にある顔から巨大なクチビルを伸ばして人間の遺伝子を吸収する機能を持ち、野心に満ちた国会議員を襲う。
登場シーンも、「置かれていた鎧に偽装」と、TV版1話でエジプト展の棺内部から出現した変身ミスボーグを彷彿とさせる。
内蔵している、二振りの日本刀が武器。映画のオープニングで二刀流でザボーガーに向かっていった。
殺人サイボーグ
メカアニマルに続き登場した、Σ団の戦力。人間を改造して作り出したものらしい。
サタンボーグ
第4話登場。両腕から特殊なナイフを発射し、現金輸送車を襲撃した。
ドルマン9
演:根間則夫
第9、10話に登場。生身の人間(着ぐるみではない)。
Σの秘密訓練所から派遣されてきた男で、格闘技に長けている。サイボーグ化されており、胸部には砲弾を発射する小型砲が内蔵されているが、そこが弱点でもある。
大門と格闘で戦い、飛竜三段蹴りを破った。ザボーガーを破壊された大門と再戦し、胸部の砲弾で追い詰めるが、最後には大門に敗れた。
ブラザス1、ブラザス2
第10話登場。ドルマン9の弟たちで、Σ団香港支部の殺し屋サイボーグ。ドルマン9同様に生身。青ずくめの兄・ブラザス1はサイや鎖分銅を、赤ずくめの弟・ブラザス2はトンファを武器とする。また、ブラザス1の右腕とブラザス2の左腕とを合わせると、ライフルに変形し狙撃する事が可能。
二人で兄を斃した大門への復讐に燃え、オートバイで襲い掛かるが、復元されたマシーンザボーガーと共に大門に応戦され、敗れる。
アイアンクロー
第12話登場。新たな作戦・シーカスル計画の第一段階として、巨大砲カノンボールのテストの実行と、それに伴う大門の抹殺を任務とする。やはり生身の人間だが、両腕には鋭い爪の付いた手袋を装着している。サイボーグか否かは不明。両手の手袋の爪は、一本ずつ投げて攻撃するのみならず、手袋ごと投げて爆発させる事も。
サイドカーに乗り、マシーンザボーガーに乗った大門とオートバイ戦を繰り広げた後、大門の飛竜三段蹴りに敗れる。
ウルフジョー
演:天野豊
第13話登場。右足が機械化されており、それを用いた足技が得意。胸部には反射鏡が隠され、それで相手の目をくらませる。その後に空中を回転しつつ放つ蹴り技『ウルフ回転蹴り』によって、大門に重傷を負わせた。
怪力を持ち、反射神経も鋭い。拳銃の弾丸も素手で受け止め、握り潰す事も可能。シーカスル計画のため、四人の優秀な科学者の拉致を命じられる。
ギルコンフー
演:宮野忠善
第14話に登場。生身の身体に、動力パイプのような強化パーツが覆っている(そのため、サイボーグと思われる)。怪力無双で不死身と名乗る大男の殺し屋で、頭突きや背骨折りなど、レスリングに似た得意技で大門に迫る。「ジャイアントギルコンフー」とも呼ばれるが、正式名称なのかどうかは不明。
その身体は、大門の攻撃を受け付けないほど強靭。ザボーガーを箱に閉じ込められ、孤立した大門と三対一のデスマッチを仕掛けるが、目つぶしを受けて倒される。
演じた宮野は悪之宮博士役の岡部の推薦で出演が決まったとされる。
コブラーチャン
演:高橋雅男
第14・15話に登場。生身で、サイボーグ化されているかどうかは不明。カンフー着らしき服に身を包み、鎖鎌を用いる。
ギルコンフーに続き大門に襲い掛かり、飛竜三段蹴りを破った。再戦ではザボーガーの体当たりを食らい、大門の連続攻撃を受け倒れる。
サソリジャガー
演:早川五郎
第15話登場。その頭部は完全に機械化されている殺し屋のサイボーグ。コブラーチャンとともに大門に襲い掛かった。武器は両手の二本のヌンチャクと、鉄仮面に隠された毒牙。鉄仮面が割れると、その内部には機械化された頭部が露出する。大門の新必殺技「必殺十文字突き」を受けて首を切断され、敗れ去った。
Ωサイボーグ
「オメガ計画」実行のために、人間から作り出されたサイボーグたち。殺人サイボーグと同じものかどうかは不明。
ただしボルゲン以外は、ほぼロボットと同じなので、この分類は不明瞭である(というか、ボルゲン以外は、Ωサイボーグなのか、メカアニマルなのかは、確たる説明が劇中にないために不明。改造シーンも無く、完全なロボットのようでもあるので、ボルゲン以外はメカアニマルである可能性もある)。
ボルゲン
第5話登場。世界一の金庫破りの腕を持つ囚人を、Σ団が拉致しサイボーグ化したもの(劇中に改造シーンが存在する)。
その腕前をもって、佐川信三科学研究所の金庫内にある人工心臓を奪う。戦闘能力は無く、ザボーガーの前にあっけなく敗れた。
テッカーマ
第6話登場。溶解液噴出装置を左手にセットし、オメガ計画のための鉄骨を強奪していた。右耳のスイッチで、火花を放つ事も可能。腰の鋼鉄製ベルトは、投げつけると相手に巻き付き締め上げる。切断されても再生が可能。また、全身に強力メガトロン爆弾が仕掛けられ、胸部の安全装置を外してから20秒後に爆発する。
ゴーグス
第8話登場。海賊ジャックに操られる。両腕を回転させつつ攻撃を放つ。この両腕を発射させる事も可能。
アイバン
第9話登場。ドルマン9に操られ、ロボット工学の権威である浦上博士の家を襲撃した。円盤状の回転する楯と、ナイフとを武器に持つ。
ジャンボメカ
第11話でその姿を現した、オメガ計画により高層ビル内で密かに建造されていた巨大ロボ。
正式名称は「ジャンボメカアニマル」らしい。人工心臓を有し、スーパーリンをエネルギー源としている。等身大のロボット「コンピューターアニマル」が内部から操作している。
大門はマシーンザボーガーとともに体内に潜入し、頭脳であるコンピューターアニマルを破壊することで、連鎖的に爆発させ、破壊した。
なお、造形物は着ぐるみが作られているが、劇中では一歩も歩き出すことなく、活躍シーンのないまま破壊されてしまった。
映画版では第1部の時点で建造中とされており、野心を持った人間のDNAで体組織が生成されるためΣは野心家の国会議員を狙っていた。
そしてその中核には大門にとって大切なある人物が埋め込まれることになっていた。
メカボーグ
オメガ計画の後に、悪之宮博士が開発した。殺人サイボーグよりも強力な能力を有している。やはり人間を改造して作り出され、人間体とサイボーグ体の2つの姿を有している。
マジシャンガー
第16話登場。メカボーグ1号。素体はイギリスの魔術師にして、人殺しの脱走犯。通常時はサイボーグ体でも礼服姿だが、戦闘時には胴体部も装甲で覆われる。トランプカード、ムチ、ステッキなどを用いて攻撃する。大門捕獲作戦を命じられ、自ら綿密な計画を立てたうえで実行した。
ラガーズ1、2、3
演:中本竜夫(ラガーズ1)、中本恒夫(ラガーズ2)、千葉宏和(ラガーズ3)
第17話登場。アメリカンフットボールの連係プレーを得意とするラガーズ兄弟(1、2)と、城南大学アメフト部の佐野選手(3)をメカボーグに改造した者。巧みなプレーでボール爆弾を操る。
ラガーズ1、2は完全に改造されていたが、ラガーズ3は改造途中で出動し、そのためにボール爆弾によって爆死。それとともにラガーズ1と2も、ザボーガー、シーシャーク、ヘリキャットの前に敗れる。
映画版では後述のアンドロイド3人衆と統合した「ミスラガーズ」が登場。
グリーンベレー
演:高森玄
第18話登場。殺し屋メカボーグであり、人間体は緑色のベレー帽をかぶった片腕の男。携帯しているギターケースの中に特殊なライフルを隠し、左腕に装着して狙撃する。右腕の力も強力で、飛竜三段蹴りを片手で破ってしまう。物語冒頭で、街中で浩に絡んでいたチンピラたち3人を、片手でのしてしまう。そのため、浩に慕われた。
ハイハイ共和国の大使館員を狙撃した後、大使館を占拠。浩を利用して大門の殺害を図る。
バーナー8
第19話登場。新型火薬のニトロトンSV強奪を命じられている。サイボーグ体の右腕には高熱を放つ強力なバーナーをセットしており、特殊合金も焼き切る他、武器としても用いる。
映画版ではキングアフリカたちと同様に幹部として登場。腕にバーナーを装備しているなど基本設定は同一。一部資料では「バーナーエイト」とカタカナ表記されている。
アンドロイドレッド、ブルー、イエロー
演:鴨志田和夫(レッド)、堀江信介(ブルー)、大倉兼二(イエロー)(テレビ版)
亜紗美(レッド)、泉カイ(ブルー)、村田唯(イエロー)(映画版)
第20話登場。3人組のメカボーグで、無言のまま行動する。その使命は、新素材SPの製法を記録したマイクロフィルムの奪取で、保管されている大和研究所を襲った。
レッドは左手の指先から発射する弾丸、巨漢のブルーは怪力、小柄なイエローは左手親指から引き出すロープをそれぞれ武器とする。
サイボーグ体は無い代わりに三体合体機能を有し、メカボーグ・ゴーゴンに合体する。
映画版では前述のラガーズ兄弟と統合し女体化した「ミスラガーズ」が登場。レッドとイエローは胸の、ブルーは尻のアーマーから恐竜の頭部を出す能力「恐竜軍団」を持つ。
ゴーゴン
第20話登場。アンドロイドレッド、ブルー、イエローが合体して完成したメカボーグ。
その外観は完全なロボットで、両腕は球状になっており、チェーンパンチ同様に鎖付きパンチとして発射する事が可能。
Σメカ
殺人サイボーグ・メカボーグとは異なる、メカアニマル同様の純正なロボット。
デス・ガンダー
第23、24話に登場したΣメカ。
その上半身はロボット、下半身は自動車という奇妙な形態を持ち、ボディは速射破壊銃をも弾く、強固な特殊金属で構成されている。長い両腕と、車両部分前部のバルカン砲二門を武器とする。パワーも強く、ザボーガーが組み付いてもびくともしない。
トンネル内部で、自動車事故を装った性能テストを行っていた。ザボーガーと大門は戦いを挑むも、初戦で敗北してしまう。
その後、予知能力を持つ少女の救助に現れた大門とザボーガーと再戦。地雷原に誘導され、地雷により強度が薄い底部から爆破された。
その造形物は、下半身の自動車部分を「実際の自動車」を用いて作られている。このような特撮の怪人はそれまでに例がなく、メカニカルな魅力を出すとともに、異様かつ奇妙、そして強力な敵怪人として存在感を出す事に成功した。
ジャニン
第25話登場。建物や施設への侵入を得意とするΣメカ。その名の通り、忍者を彷彿とさせる機能を持つ。胸と脚の車輪で走行し、ビルの壁を這い上る他、体中を複数のパーツに分解、パーツを缶に見せかけ潜入、復元するなども可能。腹部からは十字手裏剣型爆弾を発射する。
性能テストでは、偽ザボーガーと対戦し破壊した。
大門の父である、故・大門博士の親友の武田博士が引いた、「ザボーガー基地」の設計図を奪う任務を帯びるが、ザボーガーに破壊される。
裏設定では映画版でも製造されたらしい。
ブル・ガンダー
第26、27話登場のΣメカ。
トラックの前面部にブルドッグのような巨大な顔を持ち、車体側面に長い腕を有する。
鼻からは超高速凍結液、または人間を殺す蒸気を噴出する。
50億の金塊を強奪するために出現し、金塊輸送車を追跡し、金塊を強奪した。額部分に赤い突起があり、そこが弱点。金塊輸送車の運転手が命を賭してそれを知って大門に教え、ザボーガーにより破壊される。
ザボーガー劇中で最も強烈なインパクトを与えた敵ロボットで、デス・ガンダー同様に、実際に「本物のトラックを改造」した造形物で撮影された。
後年の映画版でも当初は予算の都合から登場する予定が無かったものの、井口監督ら制作陣の思い入れの強さから登場する事になった。
映画版ではベースとなるトラックを井口監督の友人が務める運送会社から借用。白いトラックだったため頭部は白色で造形された。弱点の赤い突起は赤色回転灯と設定され、サイレンを鳴らしながら発光する。
第2部にはザボーガーのマウスカーと同程度の大きさの、無数の小型ブルガンダーも登場する。
ヘルガンダー
※手前がヘルガンダー、後方に乗っているのがドリローダー。
第28、29話に登場のΣメカ。
デス・ガンダーなどと同じく、上半身がロボット、下半身が自動車となっている。原子力研究所へプルトニウムを運ぶ輸送車を強襲した。
体内にはTNT火薬が内蔵。これにプルトニウムを搭載することで「動く原子爆弾」と化す。ロボットの両腕にはサーベルが付き、ブーメランカッターを弾き飛ばす。また、自動車部分には六本の触手状の腕を持ち、真ん中の腕からは砲弾を発射する。車体後部にはドリローダーを搭載する事が可能。
ザボーガーと再戦した際、速射破壊銃がTNT火薬に引火。崖下へと落下しながら爆発炎上した。
造形物は、デス・ガンダーの流用改造。最後の爆発シーンでは、これ以上の流用はしないとばかりに崖下へと落とし、本当に爆発させた(実際の車両を爆発させたため、かなり派手な爆発となっている)。
ドリローダー
第28、29話に登場のΣメカ。
頭部と両肩にドリルを持ち、その三基のドリルで地中を掘り進み、原子力研究所の地下室に侵入。プルトニウムを狙った。ヘルガンダーをサポートし、二対一でザボーガーと交戦。初戦ではザボーガーを大門とともに土砂に埋めてしまった。しかし再戦ではザボーガーにより破壊される。
バンギュー
第30話登場。
ダイヤと同等の硬度を持つ「超合金α」で身を固めたΣメカ。
ザボーガーのあらゆる攻撃を跳ね返す。左手の手首はトゲ鉄球になっており、強力な武器。しかし初戦で左手を速射破壊銃により破壊され、人工ダイヤをはめ込んで強化。再戦時にはザボーガーの右手を叩き落とした。しかし左腕のボタンが弱点で、そこを破壊されて機能停止。そのまま破壊される。
性能テストにおいては、ゴーグス、ゴーゴン(左手をドリルに換装)、コンピューターアニマルジュニア(右手にドリル)、テッカーマ(溶解液噴出器をオミット)と戦闘、その全てを破壊した。
アイ・ロボッター
第31話登場。放射能を出さない原子力の秘密を狙い、研究者の岩井博士の研究所を襲撃した。
左腕にはブーメランを二基装備し、それを飛ばして武器とする。また、顔面部の巨大な一つ目からは人間の視力を奪うアイビームを発射する。このアイビームを用い、大門の視力を一時的に奪った。しかしこの目に内蔵されたコンピューターが弱点でもあり、ザボーガーに破壊された。
カイザー
第32話登場。山本博士の発明した高性能小型ミサイル・008の強奪のため、ミスボーグとともに出撃する。
左腕は機関砲のような形状だが、劇中では未使用。右腕には鎖付き鉄球を持ち、それを振り回して身を守ったり、投げつけたりして戦う。
ゴロゴス
第33話登場。自らを絶対零度にする事で超流動体に変化。そのままテトラ・ポットの中に入り込み、暴れ回った。この原理を応用し、壁抜けなども可能。左腕は肩部分から外し、武器として飛ばす事も出来る。頭部のコンピューターが弱点。
キング・ガンマー
第35話登場。両腕が巨大な太短いナイフ状で、両手を合わせその先端からガンマー光線を発射する。ガンマー光線は殺人光線であると同時に、植物を巨大化させる作用もあり、爆発するトマトを巨大化させて東京の破壊を目論んだ。
ドルカノン
第36話登場。頭部から放つ火炎で、どんな場所も鍵を熔解し、侵入する。ザボーガーとの格闘戦では頭突きを多用し、そのままザボーガーを抱えて足のジェット噴射で高高度まで飛び上がり、ザボーガーを落下し機能停止させてから、パラシュートで着地する。
秋月により操られたが、大門が手動で発射させた速射破壊銃により破壊される。
モゲット
第37話登場。レディボーグにより操られ、銀行を襲撃し現金強奪を行った。
頭部にはレンズが内蔵され、レーザーリフォーム光線により厚い金庫の壁を破り、元に戻す機能も持つ。これを利用し、自分の腕を切断されても、元に戻してしまう。
両腕は合わせると機関銃になり、これを用いて攻撃する。
ブラック・ヒッター
第38話登場。Σ団前線基地を防衛するΣメカ。
野球のキャッチャーのような見た目で、右腕はバット、左手はグローブになっている。
右腕は、チェーンパンチやブーメランカッターを打ち返し、先端部からは砲弾を発射する。左手は速射破壊銃の弾丸を受け止める事も可能。
弱点は頭部で、マスクを外した瞬間に速射破壊銃を叩きこまれ、爆破した。
ジャガール
第38、39話に登場するΣメカで、Σ団最後のロボット。
左腕からミサイル、胸からナイフを発射。これらでザボーガーを傷つけ、大門の足にも深手を負わせるが、速射破壊銃により破壊される。
番外
ゴールド・ジャッカー
第34話登場。Σメカではなく、世界中のロボット学者が集まりアメリカで作られたロボットで、それをΣ団が盗み出したもの。首は無く、頭部は別ルートで後から運ばれる事になっている。
頭部には超オートマティックコンピューターが内蔵され、この頭脳を装着した完全体となれば、世界最強のパワーを有したロボットとなる。
劇中では、首が無いまま暴れまわり、後に首と合体して完全体となった。完全体はその強力なパワーを用い、ザボーガーを苦戦させる。
しかし、頭部のコンピューターがパワーを制御するため、破壊されるとパワーダウンする。この弱点を突かれ、ザボーガーに破壊された。
※Σ団のロボットやサイボーグに関しては、上記のカテゴリが存在するのは確かではあるが、本作品は「用語の使い方が非常にあいまい」である事にも注意されたし。メカアニマルはともかく、殺人サイボーグ、Ωサイボーグ、メカボーグの違いはほとんど見られず、Ωサイボーグの中は純正のロボットと思しきものも少なくない。また、これらのロボットやサイボーグ以外にも「生身の人間の殺し屋」なども登場するが、それらもサイボーグであったり、そうでなかったりと、用語の定義が徹底されていなかったりする。
Σ大魔城
シーカスル計画により建造された、Σ団の動く要塞。
世界的に有名な科学者や技術者を集め、強制的に協力させて建造させた。潜水艦としての機能も持ち、海中を自在に移動する事が可能。
最期
第39話にて、悪之宮博士は最後のΣメカ、ジャガールを差し向けるが、それも大門とザボーガーに破壊された。
そのまま悪之宮博士はΣ大魔城に逃げ帰るが、様子がおかしいことに気付く。
見張りは全て倒され、基地内部には怪人たちの姿が。その怪人たちは、ダイモニウム製造機を奪い去ろうとしていた。
怪人たちの戦闘能力は、Σ団のそれを遥かにしのぎ、レディボーグもあえなく破壊される。
現れた怪人「悪魔ハット」は、「三つ首竜軍団」を名乗った。
やがて、ザボーガーと共に大門はΣ大魔城へ上陸。しかしそこにあったのは、部下をすべて失い、自身も瀕死の重傷を負った悪之宮博士の姿だった。
悪之宮は、車椅子に仕込んだ機関銃で大門を道連れにしようとするが、ザボーガーのチェーンパンチを受けて車椅子から転倒。その拍子に機関銃が誤射し、そのまま弾丸を浴びて木っ端微塵となる。
やがて、彼が仕掛けていた自爆装置により、Σ大魔城は崩壊。大門とザボーガーは脱出し、炎に包まれるΣ大魔城を目の当たりにしつつ、新たな敵の存在を確信していた。