カトリックや正教会などキリスト教の大手教派では第二正典として扱われるものもある。
しかし偽典の場合、エチオピア正教における、ヨベル書とエチオピア語エノク書を除いて、
正典として扱われることはない(当然エチオピア正教徒にとってはこの二書は「偽典」ではない)。
正典のダニエル書やヨハネの黙示録や新約外典のように黙示思想を盛り込んだ書物もあり、
性質は似通っている。偽典という分類は成立年代の遅さや現在まで生き残った教派に
おける扱いによるものであり、偽典に分類される書のリストは流動的である。
ただし偽典に分類される書物は、旧約聖書の登場人物や時代を扱うものに
限られており「新約聖書偽典」なるカテゴリーは存在しない。