前作『サムライチャンプルー』を製作したマングローブのオリジナル作品。
文明が崩壊した後の世界を舞台にしたSFアニメ作品。哲学・心理学を取り込んでおり、「存在理由(レゾンデートル)」がキーワードとなっている。
あらすじ
完全な管理体制下にある都市ロムド。
そこで人々は「オートレイヴ」と呼ばれるロボットとともに模範的、従順なる「良き市民」として生活していた。しかし近年、犯罪とは無縁と思われていたロムドでオートレイヴに自我の発症をもたらすコギトウィルスの感染が増加し、問題となっていた。ロムドの市民情報局に勤める若きキャリア、リル・メイヤーは、ウィルスに感染し制御不能に陥ったオートレイヴの暴走事件、そして多発する謎の市民斬殺事件の捜査にあたっていた。
メインキャラクター
リル・メイヤー
CV―斉藤梨絵
本作の主人公(ヒロイン)。市民情報局職員、19歳。
目のアイシャドーが印象的な、聡明かつ大胆な行動力を持つ美しい女性。性格は男勝りで、プライドが高く少々傲慢。飽くなき探究心の持ち主であり、真相を求め単独行動に出ることもしばしば。 コギトウィルスに感染したオートレイブによるものと考えられていた殺人事件の捜査に当たっていたが、その過程でプラクシーとの遭遇・襲撃を受ける。この出来事で今まで感じたことのない衝撃を受けたことを機に、プラクシーの謎とそこに隠された真実を追い求め奔走することになる。
ビンセント・ロウ
CV―遊佐浩二
本作の もう1人の主人公であり、物語の要たる存在にあたるキーパーソン。
モスコからやって来た孤独な移民の青年。気が弱くへたれな性格で、天然気質の持ち主。元はモスコの生まれらしいが、そこで暮らしていた頃の記憶がない。ロムドではコギトウィルスに感染したオートレイブの廃棄処理施設職員として働き、リルの保護観察を受けていた。リルとは移民雇用施設で出会ってからの知人で、密かに彼女に好意を寄せている。ロムドの「良き市民」になろうと努力していたが、事実無根の国家反逆罪で警備局に追われ、ドームの外の世界へと逃亡。コミューン脱出後、自らの居場所を求め漠然と故郷であるモスコを目指す。
ピノ
CV―矢島晶子
少女の外見を持つ、愛玩型オートレイヴ。
コギトウィルスに感染している為、自我を持つ。元はラウル・クリード夫妻の家庭にいた。天真爛漫で好奇心旺盛。ロボットとしての側面を持つ一方で、絵本や鍵盤ハーモニカ、動物の着ぐるみを着て遊ぶなど人間の子供とほとんど変わらない一面も持っている。更に子供ならではの勘の鋭さも持っている。好きな物はウサギ。コギトの感染を理由に処分されそうになっていたが、ビンセントによって助けられている。