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デリカシーの編集履歴

2025-01-19 19:39:49 バージョン

デリカシー

でりかしー

気遣い、遠慮、労りのこと。delicacy。「デリケート(delicate)」の派生語。

概要

相手や周囲への気遣いデリケート問題を避けて、相手が気を悪くしないように配慮するなど、気を使って労ることである。


近年ではデリカシーの無い言動を取る人物を「ノンデリ」と称することも多い。類語は「無神経」「浅慮」等。


配慮する側の心構え

よく男性女性から「デリカシーが無い」と言われがちだが、それは進化の過程で培われた脳の構造上、男性は女性と比べて相手の心情を慮る能力に劣ってしまうためとされてきた。

しかし、近年の研究では脳の構造のバランスは従来言われてきた程性別で決まっているワケではないとするデータが発表されている(※)他、気遣いやマナーといったコミュニケーション手法は訓練や学習によって「型」を覚えればある程度カバーできるものとしてノウハウが蓄積されている。

なので「仕方ないだろ男はこういう生き物なんだから」と開き直り、周囲からの配慮や受容を一方的に求める態度を取るのは男女差以前にただ人間性が幼稚なだけだと思った方がいい。分からなくても分からないなりに擦り合わせや歩み寄りを模索するのが大人というものである。


同様に女性がデリカシーにおいて優れているかというと必ずしもそうではなく、最近では女性の公人が男性への配慮を欠いた発言で炎上し、仕事を失ってしまうケースもよく見られる。

「私のデリカシーには問題がない」という慢心は、足元を掬われる原因になるので注意が必要である。


「他者への共感性や想像力が欠ける」とされる自閉症スペクトラムやADHDといった発達障害者向けの生活マニュアルでは、こうしたデリカシーの型についても具体的な噛み砕いた説明が有ったりするので、怒られたり呆れられたり避けられたりしがちな人は健常者でも気軽にアクセスしてみることを勧める。


参考外部リンク

ステレオタイプに陥らないために──「男性脳・女性脳」の言説:東京大学広報室

30年分のデータを調査した結果「男女の脳に有意な差はない」と判明:GIGAZINE


配慮される側の心構え

マナー(礼儀作法)に比べるとデリカシーはやや曖昧な概念でもあり、感性や立場のズレから「デリカシーが無い」と感じられるだけの場合もある。もちろんいかなる状況でも言葉を掛ける側に一定の配慮は必要だが、人間という生き物が完璧ではない以上、微妙な言葉の後先に配慮するには能力的な限界があるのも事実であり、それを受け容れられずいちいちデリカシーについてあげつらっていると、本当に大事なものを失ってしまう場合もある。


例えばもし事情を知ってさえいれば配慮してくれるような間柄の友人が、たまたま事情を知らなかったばかりにしてきた素朴かつ率直な質問に対して、自分の心の繊細さを守ろうとするあまり「デリカシーが無い!」と一方的に非難するのは、ただ無意味に貴重な交友関係を損耗させるだけである。

逆にもし事情を知っていても尚訊いてくるならば、それは単にその人があなたのことを嫌っているというだけであり、デリカシー云々の話に帰着させること自体が間違いである。


また精神科医や警察などが個人や家庭のことを根堀葉堀尋ねるのを、デリカシーの観点から一蹴するのは勝手だが、その結果本当に重要な問題が解決できなくなるかもしれない(彼らだって仕事でさえなければ、無理やり聞きたいわけでは無いだろう)。


他にも悪事を働いた人間を叱る場合などでデリカシーを守ろうとすると、何が言いたいのかがうまく相手に伝わらず、逆に付け上がらせてしまうかもしれない。さらに叱られる側の人間がこれを逆用し、他者からの追求に対して「あなたの言い方はデリカシーが無い!」という、本筋からズラした反論をする場合もある(『トーン・ポリシング』がこの一例である)。


一定以上のデリカシーは、与えられるに値する状況や相手にだけ与えられる、という点は押さえておきたい。


関連項目

モラル

マナー

ハイリーセンシティブパーソン

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