概要
CV:松本梨香
かつてアクナディンによって滅ぼされた盗賊の村、クル・エルナ村の唯一の生き残り。容姿は獏良了(特にバクラ)と酷似しているが、彼らより大柄な青年であり、顔には傷跡がある。
惨殺されてゆく村人の姿を見たことで王宮の者達を憎悪しており、七つの千年アイテムを入手し、闇の力を手に入れて王国を滅ぼし、同胞の死霊と共に“世界を盗む”ことを企む。事件の首謀者がアクナディンではなく、アクナムカノンによるものだと誤解しており、その息子に当たるアテムには特に憎悪を抱いていた。また、生贄にされた村人たちの怨霊と意思疎通が可能であり、彼らを自在に操ることもできる。
邪念を吸収する事で強くなり、様々な能力を使う強大な精霊獣「ディアバウンド」を操る。本人も粗暴ではあるが優れた判断力と知略の持ち主で、「盗賊王」を自称するだけあって卓越した罠抜けや潜入の技術も持ち、戦略に長ける。
記憶編が始まった直後、王族への憎悪と共に王宮に正面から乗り込み、ディアバウンドで六神官全員を圧倒する強大な力を見せた。その際はアテムが召喚した「オベリスクの巨神兵」に敗れたが、その反省を活かして戦略を練るようになり、千年輪を奪い力を付け、さらにアクナディンの千年眼に邪念を植えつけた。
次戦ではアテムの「オシリスの天空竜」を倒して千年パズルを奪い、更に力を増した。クル・エルナ村の地下神殿にある冥界の石版に千年アイテムを収めて闇の力を手にしようとするが、アテムと六神官の奮闘によってディアバウンドを倒され、最期は闇RPGのルール通り砂となって消えた。
アニメ版では捕われ連行されていた盗賊バクラが闇の意思に身体を支配されて行動を起こしたという設定となっている。その為、ディアバウンドが倒された直後に闇の意思が抜け正気に戻り、事態を理解できぬまま砂になるという無惨な最期を遂げた後、大邪神ゾーク・ネクロファデスに変身する姿の魂の一部として復活するものの、最後は大邪神ゾークの生贄となることから大邪神ゾークに変身することとなって完全に消滅した。
記憶戦争においてはアクナディン同様にバクラの持ち駒であり、重要な位置づけにある。
千年リングに宿る闇の大神官の分身「バクラ」が記憶編での「盗賊王バクラ」の行動を見て盗賊王の記憶を思い出す場面もあるが、アクナディンに邪念を植えつけて手駒にしようとした彼の方がアクナディン(闇の大神官)の手駒にされてしまった本来の歴史の詳細は不明。
文庫版の後書きでは闇の心を持った者が千年アイテムと使うとゾーク復活の手駒にされてしまう例としてバクラが挙げられている。