概要
十世紀前半まではほかのひらがなと同じように使われていたが、あ行の「え」がや行の「エ」に合流し、書き分けられなくなった。後に発音は「ye」から「e」に変化し、現在に至る。
現代仮名遣いにおいては全く使用されない。ひらがなの「𛀁」は変換して出すこともできない。
発音としては「いぇ」に近い。
や行えのカタカナは元来「エ」で、あ行えのカタカナは別にあったのだが、江戸時代末期から明治時代にかけて再びや行とあ行のえを区別しようとする動きが一部の学者の間で広まった際、「エ」をあ行えとし、や行えとして「イ」と「エ」をくっつけたようなカタカナが学者によって生み出された。(エをや行えとして用いる学者もいた。)
や行えを表す文字は「へ」と同様に方向を表す格助詞としても用いられていた。
その名残として、現在でも俗に宛名書きとして「○○さん𛀁」(あるいは元になった漢字を用いて「○○さん江」)と書く人も存在する。
関連タグ
歴史的仮名遣い