概要
「わ行う」や「や行え」と同様、現代仮名遣いにおいては全く使用されることはない。同じく使われないわ行の「ゐ/ヰ」「ゑ/ヱ」に比べても認知度はごく低い。
同じや行の「や行え」と異なり、「や行い」はその発音が古語に存在したかどうか現代では明らかではない。後世において音義派により「あ行い」と「や行い」の書き分けが試みられたが、当時すでにその2つの発音上の区別はなくなっており、結果的にほとんど書き分けられることはなかった。
ほかのひらがな・カタカナと同様、この仮名にも多くの異体字(変体仮名)が存在する(メイン画像は「や行い」を表す一例に過ぎない)。また、前述の経緯により、これらの仮名すべてが「い/イ」の異体字(変体仮名)であるともいえる。
電子機器において
過去に「や行い」を表した仮名としては、Unicode上、「𛀆」(U+1B006:変体仮名 以)と「𛄠」(U+1B120:片仮名 や行い)がそれぞれ収録されている。ただし、前者については「や行い」を表す文字ではなく、あくまで「い」を表す変体仮名(HENTAIGANA LETTER I-1)としての収録である。
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