植物食恐竜のひとつ。和名は「石頭竜」若しくは「堅頭竜」。
概要
頭骨が非常に頑丈なのが特徴で、特に頭頂部の骨の厚さは20cm以上にもなる。頭骨の後ろ側には骨で出来た瘤や棘が沢山生えていた。
長らく頭骨しか発見されてなかった為謎が多い恐竜だったが、近年、非常に保存状態の良い全身骨格が発掘され、急速に謎が解明しつつある。その全身骨格から得られたデータに基けば全長は5m前後、体つきに比較して頭は大きめで、樽型の胴体、貧弱な前肢、発達した後肢、棒のように堅い尾を持つ。歯の作りは植物食恐竜としては非常に原始的な構造で、雑食性だったのではないかと言う説もある。
石頭は何の為?
長らく、分厚い頭骨の様子及び化石が発掘された地層が元は山岳地帯らしき事から(現存の山羊と同じように)オス同士が頭をぶつけ合って戦っていたと思われていた(実際、古い恐竜図鑑に載っているパキケファロサウルスの絵は大抵これ)。が、その割には首の作りが貧弱であり、また(山羊と異なり)頭骨が非常に緻密で衝撃を吸収する構造になっていない事から、とても頭突き合いには耐えられないとされる(最も首については、軟骨や腱など化石には残らない組織で強化されていた可能性は十分にある)。
また、パキケファロサウルスの頭頂はほぼ球形に近い形であり、こうした形状の頭で頭突きをし合うと少し中心がずれただけで首を脱臼したり、酷ければ死んでしまう、と言う指摘もある。
現在では(同じように頭で攻撃するにしても)相手のボディに頭突きを入れていたか、或いは棒状の尾で叩き合いをして力比べをしていた、と考えられている。