ボクと魔王とは、SCEより発売されたPS2専用のRPGである。開発元はツェナーワークス。
何気に、PS2初のRPGでもある。
あらすじ
とある王国にある田舎村、テネル村。その村に、気が弱く、影の薄い少年がいた。
その少年には一人の妹がいたが、ある日、妹がオバケの呪いにかかってしまい、まともな言葉が喋れなくなってしまった。
「このままでは妹はおしゃまな美少女からお笑い系少女になってしまう」と家族は大慌て。
呪いにかかった妹を救うため、少年は父親がたまたま拾ってきた壺から出てきたヘタレな魔王と取引し、
妹の呪いを解いてもらう代わりに魔王の子分となり、さらには自分の影を乗っ取られ、世界征服の旅に出ることになる。
・・・なんかおかしい部分があるような気がするが、そんな話なのだから仕方がない。
概要
人形劇のような独特の雰囲気を持ったファンタジーRPGで、プレイステーション2最初期の作品。
MOTHERなどに見られるような、一見して平和な舞台ととぼけたキャラクターが特徴。
PS2初期ということもあってか、ゲームとしては若干未完成に思える部分も見られる。
しかし、随所にみられるレベルの高いギャグや一人一人がやたらと濃いキャラクター、名曲ぞろいなBGMと、
見所は非常に多く、今尚根強いファンを持つ隠れた名作。通称、「世界一地味な神ゲー」。
特に非常に深く書き込まれたストーリーは必見。終盤では厚手のハンカチのご用意を。
主な登場キャラクター
ルカ(デフォルト名)
この作品の主人公。16歳。やたらと影が薄く、何かと不幸な目に遭ってしまう。苦労症。
赤毛に緑の目を持ち、スタンのセリフなどから察するに、非常に良いスタイルをしていると思われる。
作中ではプレイヤーの選択肢以外にセリフは無いが、表情は豊か。困り顔に定評がある。
初期装備はまさかの「拾った枝」。
困ったり慌てたりする様子が非常にかわいらしい為、投稿されるイラストも数多い。
本名、スタンリーハイハットトリニダード14世。
一応、300年前に勇者ホプキンスに倒されたという大魔王「ゴーマ」の生まれ変わり。
ルカの影に取り付いているせいもあり、ペラッペラで魔王としての貫禄は皆無。
そのくせ態度がデカくて口が悪いが、村人に大笑いされて大いに凹んだりする人間くさい一面も。
ルカのことは常に「子分」と呼び、何かとこき使っているが、たまに誉めてくれる。悪口語録は無限大。
投稿されるイラストの多くはルカやロザリーとのコンビでの物だが、影関連でコラボしているものも。
金髪金瞳の女勇者。22歳。
数年前、スタンが封じられていた壺を空けてしまい、取り付かれてしまいそうになる。
(スタン曰く、「ホイホイ壺を空ける方が悪い」。)
しかし、スタンは「ウエストが太い上に尻が垂れている」ので取り付いているのが苦しかったらしく、自分から離れてしまう。
(スタン曰く、「その後自分が入った壺を谷底に蹴り落とされた」らしい。)
取り付かれずには済んだものの、その一軒の影響で影が蛍光ピンクに染まってしまった。それを隠す為に傘を常に持ち歩いている。
道中ではなにかとスタンとレベルの低い口喧嘩をしているが、
おだてに弱かったり、上手く乗せられて気がついたら不本意な事をしていたりと、なんだかんだ言って似たもの同士である。
登場人物の中でも人気はかなり高い方。ロザリー一人のイラストも多い。
フルネームはグッテン・キスリング。45歳。
知る人ぞ知るオバケ研究の世界的権威、と自称する(変態)サイエンティスト。
ロザリー達についていけばより多くのオバケと遭遇できると思い、知識探求のために旅に同行。
学者ということもあってか、分析能力は高く、所々でその鋭さが発揮される。所々だが。
ルカ達の住むとある王国の王女様。
ワガママで気が強い上に世間知らずだが、ルカの母のために苦心するなど、健気な一面も持つ。
自称魔王に捕まっていた所をルカ達に救出されるが、そこでスタンが一悶着起こしてしまい、
その責任を(ルカが)取る事になってしまい、旅に同行する事となる。
戦闘には参加しないが、彼女のビンタはルカの残りHPを1にまで減らす威力を持つ。
ツンデレという言葉が見事なほど当てはまり、プレイヤーからは「ツンデレラ」と呼ばれることも。
基本的にルカはスタンよりもマルレインにこき使われている。
投稿されるイラストの多くはルカとセットのものである。王道カップルである。
フルネームはビックブル・ブルドーザー。年齢は「忘れた」。
強敵と戦うことがなによりの生き甲斐。体育会系という言葉が相応しい。
元々は「巨牛魔王」というニセ魔王の一人だったが、ルカ達にノックアウトされてしまう。
その後スタンの心意気に惚れ込み仲間として旅に同行することに。語尾に「~ッス」と付ける。
スタンを師と仰ぐ魔族の女の子。年齢は「ひ・み・つ」。
アイドルを目指し、路上でひたすらライブをしていたが誰も寄り付かず。
落ち込んでいたところをルカとスタンに出会い、スタンに歌のレッスンを受ける。
それから歌と魔王としての才能が開花し、町の人々を洗脳するまでに成長。
『最後の試練』と称し勝負を申し込むが負けてしまい、至らぬ自分を磨く為に旅に同行する。
世間一般に「萌え」という言葉が広まる前に町全体をその色に染め上げた時代を先駆ける人物。
念入りなヘアセットと派手なメイクを施したマジシャンの男性。年齢は不明。
魔力の探求をしているうちに、いわゆる裏事情に精通するようになった。
「幻影魔王」というニセ魔王の一人だが、自分の強さよりも別のことに興味を示す。サーカス団の団長とは古い仲。
この一向では珍しいツッコミ一筋の人物である。
他のキャラクターには無いミステリアスな雰囲気の為か、何気に人気は高め。単体のイラストが多い。