概要
※以下、ネタバレ注意
ウマ娘シンデレラグレイの登場人物。
オグリキャップのトレーナーである北原穣の叔父。北原の父方か母方かは現在不明。六十代。
腕利きのベテラントレーナーで「フェアリーゴッドファーザー」の異名を持つ。
サングラスと帽子がトレードマーク。アロハシャツを好んで着る傾向にあり、楽し気に物色している姿が見られる。口癖は「馬鹿野郎」。
若い頃はすらっとした長身で髪の毛を伸ばしていたが、現在は背も低くなり腰が曲がって杖をついて歩いており、髪の毛が見られない。愛煙家であり、現在も煙草を嗜んでいる。
北原の両親の頼みで北原の新しい働き口を探させるために東海ダービーを観戦させ、彼がトレーナーを目指そうとするきっかけを作った人物。カサマツへの口利きを行ったとも描写されており、かなり影響力もある模様。
開始時点でメイクンツカサ、クラフトユニヴァ、ゴッドハンニバルというウマ娘を担当している。大のマスコミ嫌い。
奈瀬文乃トレーナーの父である奈瀬英人とは同年代トレーナーとして鎬を削り合う中で煮え湯を飲まされることも多かったらしく(英人のド天然かつ誤解を量産するような、それでいてトレーナーとしての見識の高さや鋭さもある言動も含めて)「『ライバル』じゃねえ、『敵』だ」と言い切るほどに気に入らない様子であり、その娘の文乃に対してもやや苦手意識がある模様。
若い頃は長身で髪を染め、黒いソフト帽にアロハシャツに黒コート、金のピアスやネックレスにサングラスに口髭姿(端的に言ってちょっとヤクザっぽく見える)であり幼い頃の北原や文乃からは怖がられている(特に北原には大泣きされ、3日ほど凹んだ経験がある)。
レース会場や会見の場などの集まりでは気が付けば知り合いの背後に立ってしまっていることが多く、北原や小宮山からは驚かれ、文乃からも言及されている(本人曰く気配を消しているつもりはないとのこと)。
ヤエノムテキのトレーナーである師範代とは飲み仲間。
気前がよく、夏休みとして休暇を取ったオグリとベルノに自身のカードを貸している。
給料で中央とはかなり格差のある地方トレーナーの北原(新品の上質シューズ・蹄鉄一式購入で真顔になった)どころか、下手をすればその高給な中央所属であるアプリ版トレーナー(ウマ娘ごとに描写にやや差異はあるが、少なくともオグリ担当トレーナーは若年の新人)ですらしばしば驚愕必至なオグリの健啖家ぶりにもまるで動じた様子もなく金を出せる辺り、中央でも赫々たる戦歴の大ベテラントレーナー故か(流石にメジロ、サトノ、シンボリや秋川、桐生院のような家屋敷持ちの名家らほどではないにせよ)財力も相当に太いことがうかがえる。
いつからトレーナーをしていたかは不明だが27歳の頃はすでに中央でトレーナーをしていたが、当時の担当の挫折を起因に安易に「信じる」という言葉を使わなくなった。
北原の影響でオグリからは長い事「ろっぺい」と呼ばれていたがとある騒動をきっかけに「ムサカ」と呼ばれるようになる。
作中での活躍
久しぶりに長期休暇で岐阜に里帰りした際に北原と再会。中央所属トレーナーであることが判明した。北原との会話で彼がオグリキャップを育てていること、東海ダービーを目指していること、次のレースに中京盃を予定していることを知る。オグリの潜在能力にいち早く気が付いており、中京盃の結果によっては中央からのスカウトが舞い込む可能性が高く、東海ダービーを目標とするなら参加は止めるよう遠回しに助言するが、北原は真意が見抜けずオグリに経験を積ませることを優先したことで出場を決めてしまい、シンボリルドルフのスカウトを許してしまう。
その後は紆余曲折を経て中央に来たオグリキャップを北原の懇願によって担当することになる。ベテランだけあって指導力は高く、レースでもオグリに合ったアドバイスを行い、時には条件を出してその結果が出せなければ出走をさせない等、厳しい面も見られた。
やがて一番弟子を自称する小宮山勝美トレーナーと対決。ライバルの一人として認識を改め、最終的に正式な弟子としても認めるに至る。
北原が中央試験に落ちたことから、オグリが現役最強となってからもトレーナーを継続。これまでは甥からの預かりものとしてどこか一線を引いていた印象があったが、オグリとの激しい口論や奈瀬英人との再会などを経て、徐々に北原の代理ではなくオグリキャップのトレーナーとして覚悟を決め、強固な信頼関係を育んでいく。
有馬記念に向かうにつれ、オグリの意識が「勝ちたい」ではなく「負けない」という後ろ向きなものに変質していることに気付くが、最後まで解消することはできず有馬記念は手痛い敗北を喫する。本人の意思を尊重した結果とはいえ連闘の許可を出したことを深く悔い、それを聞いたシンボリルドルフからはフォローを受けたものの傷は深く、オグリの意識の変調も相まって苦悩する姿を見せた。
新章では中央試験に合格した北原を自らのチームに加える。世間体的にも北原にオグリを一任することはできないという判断からサブトレーナーとして起用するがあくまで建前であり、次のレースまでの調整をすべて北原に任せる決断を下す。
北原にオグリを一任したことで師範代からは勝負を諦めたのかと激昂されるが、自分の存在がオグリに余計なプレッシャーを与えており、負けてはならないという意識を植え付ける要因になっていることを伝え、あくまでも勝つための選択であることを語る。これを聞いた師範代とは和解したものの、中央での経験がない北原に一任することについては疑念を抱かれるが、決して妥協ではなく勝つための選択であると強調した。
安田記念ではベルノと観戦。北原に対する反応が周囲で囁かれる中、敗北した場合の北原への影響を気に掛けるベルノに対し、(敗北やバッシングも)トレーナーである以上は遅かれ早かれ背負わなければならないものと答えた。
宝塚記念での敗退後はベルノの別荘に北原とオグリともに赴く。ベルノの財力の太さに驚きつつ内心ではオグリが全盛期を終え衰える時期に入ったことに気が付き神妙になっていた。
余談
元ネタについて
元ネタと思われる人物は瀬戸口勉調教師。
中央に来たオグリキャップも担当していたことから候補に挙がっている。
(オグリキャップの妹であるオグリローマンも担当)
ライバルの娘である奈瀬文乃(武豊)に優しいという点は武田作十郎を始め多くの該当者がいる為、モデルは不明。
名前について
六平という名字は稀少な名字で約260人ほどしかいない。
読みはむさか、ろくひら、むたか、むつひらで、ろっぺいはない。
名前の由来としては俳優・六平直政氏が父から聞いたという話によると「六人の平氏が旗を立てた地に由来している」とのこと。秋田にその地があるらしいが福島にもあり両方の関連性は不明。
元々は平氏の赤旗から「六つ赤」これがなまって六平になったという説もある。(偶然なのか平氏の平の字が使われている)
近年は秋田県に見られ直政氏曰く「近所にいた六平姓は7,8軒くらいは親戚だった」という。
(ちなみにだが彼の役者仲間からの愛称は「ろっぺいちゃん」だったらしい)
また、銀次郎の出身地である岐阜県の笠松近辺には読み方の似ている「武鹿」「虫賀」(読みは両方とも「むしか」)という苗字も多く存在する。
異名について
一見するとトンチキな異名だが、ディズニー映画「シンデレラ」で名前が与えられた魔法使いのおばあさん「フェアリー・ゴッドマザー」が元ネタと思われる。
なお、北原がオグリをシンデレラと例えたように作中でも丁度良く当てはまる人物が六平以外にも存在している。
・ノルンエースを筆頭としたカサマツの三名のウマ娘=意地悪な姉達と母親。相違点としては現在の交友関係が良好な点が挙げられるが、ディズニー映画の方のシンデレラの続編では母親は兎も角として姉とシンデレラの関係性は割と良好になっていることから元ネタの可能性が高い。
・六平=魔法使い。シンデレラに舞踏会へ向かわせる為に衣装等を与えるという点を競争者として育て上げるという点に置き替えていると思われる。
・北原=王子。恐らくエピソードとしては靴を落としたシンデレラを探し、最終的に辿り着くという点を中央受験に置き替えていると思われる。
かんたんムサカ
オグリのデフォルメ姿であるかんたんオグリ程ではないが彼も簡略化されることが多い。