概要
2013年12月24日のアップデートから実装された。
もともとあった「建造」の大型版で、より多くの資源と開発資材をつぎ込んで艦娘を建造する。
ただし、この機能を解放するには諸々の条件をクリアする必要がある。
(第3艦隊まで解放済みの上)大型艦建造準備任務をすべてクリアすること
2014年1月現在、「大型艦建造」のみで建造できる艦娘は以下のとおり。
また、既存の艦艇も建造可能なほか、かの三隈や、阿賀野型姉妹も建造が可能である。
30から999までの資源を必要とする「建造」と異なり、「大型艦建造」では1000から7000の資源を必要とし、開発資材も1、20、100のどれからか選ぶこととなる。そのため、通常の「建造」よりもハイリスクハイリターンなギャンブル性が高い(なお、建造開始前には運営側からの課金による資材投入を控える旨の警告文が常に出る)
実装されてからこれまでに大和や大鳳を求めて幾千・幾万もの提督が「大型艦建造」に挑み、何十万と貯め込んだ資材を溶かして散っていった。
救いか、否か
因みに、運営側からは建造用ドッグを開けておく事で、ある程度の結果のコントロールが出来るとの発言がでている。
また各種資材も、通常建造と同じく、ある程度の結果コントロールを可能とする数値バランスがあるとの発言があるが、結果を保証する物ではないことは、頭に入れておいていただきたい。
当たれば天国
外れれば……
資材を溶かし切った暁には…
大型艦建造の危険性
仮にアイテム課金に頼って大型艦建造を行った場合、レシピによっては一度で数千円〜1万円以上という非現実的な負担が発生する。
(最大量の資材(ALL7000)をアイテム課金のみで賄った時の費用は実に¥17,300、結果が保証されない一度の抽選でこれだけの負担が発生するケースは他に類を見ない)
また、ネット上における建造報告は「成功報告に比べて失敗報告の絶対数は少ない」という傾向がある。明示されている数値は報告された建造結果における報告数の比率であり、「実際の出現確率は明示されている数値より遥かに低い」と見るべき。
なお、無課金すなわち自然回復・遠征・任務報酬による資源収入に頼る場合は、1日2~3時間程度遊ぶ程度のプレイスタイルなら1週間に1回、1日中貼り付けるのなら2日に1回程度は挑戦することが出来る。が、その間本来の艦隊運用はほぼストップしかねない。
この為通常海域の攻略など、他にやるべきことが残っている提督はそちらを優先し、無理せずやればいい、という意見もある。
しかしそれはとりもなおさず、これらと並行して大鳳を育成する期間がなくなるということでもある。史実においても大鳳は練度不足のため、ヤツにあっさり撃沈されることになった。遥かに小型の瑞鳳はレイテ沖海戦終盤まで、商戦改装空母の隼鷹に至ってはついに終戦まで生き延びたのにも拘らず、である。
そして田中Pは次回のイベントで大鳳が攻略上優位となることを仄めかしている。夏イベント、秋イベントでの三式弾、金剛型、という前科(やはり仄めかす程度の発言だったが、実際には提督各位に雪風並みのリアルラックがない限り必須というのが実態だった)があるため、大鳳も同一視されている。そしてイベントの予定時期まではすでに1ヶ月前後である。
どうにか大鳳がギリギリで手に入ったとしても、その場合の使い道はひとつになるだろう。ルート固定のための捨て艦である
多々買っても生き残れない
実装当初このシステムがどれだけの実害をもたらしたのかというと、Web上では\600,000以上を課金して結局(大鳳や大和は)出なかったという実例が数例あがっている。
多々買わなければ生き残れないと揶揄される課金ゲー『アイドルマスターシンデレラガールズ』でも、これだけの額を月あたり投入すればまずその月の新規SRは半分以上ゲットできる。
というのも、かつてのコンプガチャ問題以降、同作のプレミアムガチャは一定枚数のカードを放出すると自動的に高レア率のテーブルに切り替わるようになっているのだ。
まして登場アイドルが遥かに少ない『アイドルマスターミリオンライブ!』では、この額を投入できるようなPはほぼコンプリート状態だろう。
そこまで極端でないにせよ、両作では無課金の枠に入る¥10,000/月の課金をすればだいぶ欲しいカードを集められるのは事実である。というのも、両者にはフリートレード機能(『ミリオンライブ!』では「バザー機能」)が備わっているため、意図しない高価値カードをアイテムに引き換え、さらにそのアイテムで自分の欲しいカードと交換するという互助機能があるからだ。
この機能はRMT詐欺問題という別種の犯罪事案を孕んでいるものの、莫大な額を投資できないユーザーにも一定の満足を確保するという役割を果たしている。
¥10,000/月の課金を続けたとしても、年間¥120,000でしかない。
ご利用は計画的に?
明けて2014年1月8日のメンテナンスでさらに提督たちの鬱屈は増す。
実装直後の前年末には2ちゃんねる艦隊これくしょんスレで“悪質ガチャ”とされ消費者庁通報祭りが起こったのだが、その結果、運営が取ったのは大型艦建造画面からアイテムショップリンクをはずすというものだったのだ。
これは「安易な課金を抑止するための措置」とされるが、逆に言えばそもそもこのシステムが重課金前提だったことを証明してしまったのである。
なお、この時運営は「ご不便をおかけします」という発言をしている。
本当に課金を避けて欲しいのだったら出てこないはずの発言である。
(課金非推奨を徹底する措置ならば、「誤解を生む仕様としてしまいご迷惑をおかけいたしました」となるはずである)
『艦これ』のRMT事案
上記の通りトレード機能のあるソーシャルゲームがRMT問題を抱えているのは事実である。
しかし、『艦これ』にもRMTは存在している。
高レアリティや限定配布の艦娘が存在しているアカウントが売買されているのだ。
大型艦建造がこの流れに拍車をかけたのは言うまでもない。
その取引価格たるや大鳳・大和・武蔵の揃っているアカウントなど数万円から数十万円に達する。
なおモバオクではオークション側で禁止し取り締まっているようである。
アカウント売りを行うのは個人のほかに非合法業者もいると言われている。つまり、暴力団や中国、北朝鮮の対日活動の資金源にされているのだ。
日本を守るために生まれたはずの軍艦である艦娘たちが日本を破壊する活動のために売られているのである。
そして言うまでもないが個人・団体を問わずこのような輩がアカウントを“育てる”ために真っ当な努力をしているはずなどない。
マクロ(bot)やチートツールを使用して、短期間にほぼ無労働で高い収益を上げているのである。
生かされなかった9.18の教訓
艦隊これくしょん運営のTwitter公式アカウントは運営に批判的なアカウントをブロックするという蛮行に出ている。これは以前からあったものだが、大型艦建造の実装で批判が殺到することになった。
かつて“顧客が本当に必要だったもの”を顧みず、ビッグタイトルが轟沈寸前にいたった事件があった。その名を9・18事件と呼ぶ。この結果は(それだけが理由とは判断できないが)2009年東京ゲームショーに向けて上げ基調だったバンダイナムコホールディングスの株価を3日連続で全面ストップ安に叩き込み、10月1日には本年度最低額を更新した。
上記『シンデレラガールズ』『ミリオンライブ!』のユーザー救済策はその反省とも取れる。
またキャラのリストラ(NPC化)に対する不満が爆発した結果から、主役級の存在でありながら、いまいち数字として人気の伴っていなかった本田未央をしっかりSR昇格させCDやグッズも投入している。
このように9.18の記憶は、提督と兼業していないPの間では「そんなこともあったな」と風化しつつある。
ただしシリーズの統合プロデューサーである坂上陽三氏、およびチーフディレクター石原章弘氏は、それまでのフレンドリーな扱いを取り戻すにはいたっていない。
そして現在『艦これ』では、Twitterでのブロック行為をはじめ、「課金するな」と言いつつ実際には課金前提であったことを示す言動など、9.18時とほとんど同じ状況で顧客に目を背け続ける運営に対する不満・憤怒・不信感が日毎積もっている。その結果、従前敬意を込めて運営鎮守府と呼ばれていたのが、現在は大本営という呼ばれ方が定着してしまった。もちろん、大戦後半におけるそれにたとえてデタラメ・欺瞞振りを揶揄したものである。
今後の迷走振りで9.18の再来が来ない事を、そして運営がかつての運営鎮守府と呼ばれる日の再来を願いたい。
なお、現在も『艦これ』では新規ユーザー登録を制限しているが、従来のようなアクセス集中時間帯の通信エラーは当該アップデート以降ほぼ見られなくなり、矢継ぎ早のサーバー増設もなくなった。つまり、資源集めのために艦隊運用を絞っているか、提督を辞めて民間(アイドルプロデューサーや少女忍者の教官など)に転職してしまったか、そのどちらかのプレイヤーが多いという推測は容易である。
(ブラウザゲームのほとんどは完全にプレイヤー情報を消すことも可能だが、実際に実行して引退するプレイヤーは極まれである)
レシピについて
一応フォローを入れておくと、初期において正規空母レシピとされた3000/3000/6000/6000というレシピは燃料不足の軽空母テーブルレシピであることが確認されている。
大鳳の出現率を上げるにはもう少し燃料を足す必要があり、一方で鉄鋼・ボーキサイトはもう少し抑えてもいいようである。
また開発資材100は有意な効果は得られないようである。1でも簡単に大鳳・大和は出たと言う報告も多い。さすがに1については懐疑的な面が残るが、無理せずそろえられる20で充分ではないかとされている。
空きドックに関してだが、検証途上だが運営が「ハズレ」と言っているまるゆの率が下がるということらしい。しかし現状ではまるゆこそ大型艦建造でしか手に入らず、しかも複数を要する。まるゆ率が下がると言うことは逆に通常の建造で出る艦の率が上がるので、ユーザーサイドの見方では“いい影響”ではないようだ。
同様に大和の低資源レシピも判明しつつあるため、実装当初のような惨状は幾分和らいでいる。
ただしあくまで比較論・程度問題でしかないが。
防衛策と主張されるモノ
賛否両論があるなかでこれを行う場合、ではいかにして損害を減らすか?
以下の方法が考えられているが……
- 待つ。特定の艦を狙うにしろ、心理的な磨耗を減らす策。そもそも、現状建造可能な艦は上記のものと、後期型の重巡洋艦や、軽空母などがあるが、今後のアップデートで数が増える可能性は大いに考えられる(大和型二番艦「武蔵」も、現状は大型艦建造では造ることができない)。つまり、各々のストライクゾーンを多く設定することで、想定外の結果による心理的なストレスを減らすということ。
- あらかじめ資材を大目に集める策。結果がどうであれ、資材獲得を伴う遠征や、任務のための最低限の資材を残しておくことで、微々たる所ではあるが、単純な放置よりかは効率的に資材の回復を図ることができる。
- 艦隊これくしょんウィキ等、各種サイトでの結果報告から、レシピの統計を取るという方法。根気の要る作業だが、大損害を防ぐという意味では、頭に入れておいてもいいのではないだろうか。
しかし、それぞれ以下の問題を抱えている。
- 今後大型艦建造のテーブルにいる艦が増えれば当然、特定の艦はその分確率が下がりより出にくくなる。従来の長門狙いにおける陸奥、鈴谷狙いにおける他の最上型・利根型と同じ理屈である。また吹雪など数の多いコモン駆逐艦ゆえに狙って出すのは絶望的ですらある。またストライクゾーンを広げるというのならそもそも大型艦建造を回す意味すらない。古鷹型あたりといちゃいちゃしていればいいのである。2-2をうろついていれば扶桑型もいくらでも来てくれる。以前希少だった重雷装艦も木曾が改造可能になったが、彼女のレアリティはコモンである。
- 現在資材の自然回復に上限がある(量は司令部レベルによって上がっていく)ため、下手に備蓄しておくと自然回復分を貰い損ねる可能性が高い。よってある程度たまったら回してしまう方が効率がいいという考えは当然ある。
- そのためにどれだけの人間が人柱になったか。上記にあるように従来の建造や、他のソーシャルゲームのガチャとはケタが違うのである。
キャラヘイト問題(とある提督の独白)
また、運否天賦の要素が絡む以上、ある程度のヘイトが出る可能性も捨てきれない。
というか、実際に出ている。
提督にベタベタという甲斐甲斐しいまでの提督LOVEに設定された大鳳は、逆に入手難易度の異常な高さと運営のあからさまなプッシュから、一部の提督から「振り向くまでえんえん貢がされる女」として怨嗟の的とされた。参考(外部リンク)
中にはTwitterで「演習で(相手に)大鳳(がいるのを)見ると経験値とかそっちのけでガチ艦隊ぶつけたくなる」と公言した提督がいるほど。
ちなみにこの提督のプッシュキャラは那珂、木曾、古鷹型、高雄、鳳翔、睦月型とのこと。
ソーシャルゲームで「広く浅く人気を集める」のは入手難易度の低いカードとされているが、見事にそれをあらわしている。
なお大型艦建造で空母狙いレシピの際出てきやすい隼鷹・飛鷹・龍驤については、かつてのyaggyや解体のアイドルのようにHIDだのヒャッハーズだのと呼ばれハズレ艦扱いされているが、キャラヘイトが集まっているかといえばそうでもなく、むしろ逆で消費資源節約のため(と、現状のバランスでは一定のレベルに達すると実質的に正規空母とほとんど攻撃能力が変わらないため)に、鳳翔も含めてむしろ株を上げている。
また運営が「ハズレ」と公認したまるゆは、数少ない潜水艦・睦月型よりさらに低燃費・他の艦の運パラメータを上昇させるのにも必要、という貴重な存在である上に大型艦建造でしか出ないため「まるゆはあたり」とまで言われている(事実、まるゆ狙いで回して伊勢型の山を築いてしまった提督も確認されている。ちなみに上記提督氏とのメンションにでてきたものである)。
「大鳳もいらないし必須だというなら次のイベントなんかガン無視して嫁艦のレベリングでもやってる」
彼の遊び方は現状正しいといえよう(彼が大型艦建造を回しているのはあきつ丸狙い→当該発言)。
なにせ田中P自身が「無理に上を目指さなくてもいい」と公言したのだから。
pixivにおいて
pixivにおいては、「大型艦建造」を試した結果報告。あるいはそれをネタにした作品につけられる。