概要
1938年10月13日生、満州・鞍山生まれの東京都出身。本名:冨山邦親(とみやまくにちか)。
10代の少年から老人役、熱いヒーローからコミカルな役、小悪党役まで幅広い演技に定評がある。
主に若い時期は熱いヒーロー系を後年は経験を生かした落ち着いた役が多かった。
所属事務所は東宝児童劇団、劇団葦、河の会、青二プロダクション、そしてぷろだくしょんバオバブと変遷。
主役を務めた逆転イッパツマンを除く王道復古までのタイムボカンシリーズではナレーションを担当した。
仕事第一主義の人物として知られ、1995年8月18日の『ちびまる子ちゃん 第2期』の第38話「すず虫がうるさい」の巻(1995年9月24日放送)の収録後、目の調子が悪いと訴え、1995年8月21日に倒れた際も「自分が休むことで他人に迷惑がかかる」と体調をおして仕事を優先していたほどであった。
演じた作品の中でも特に「新くまのプーさん」でのラビットの声は一部の数話のエピソードにおいて、初期の頃よりも声のかすれた状態で演じているのを耳で確実に確認ができる。
結局、体調不良で最早どうにもならなくなり、病院に担ぎ込まれたことで癌であることが明らかになったが、その時には既に手の施しようのない末期状態だった。
そのわずか1か月後の1995年9月25日、膵臓癌のため東京都新宿区の東京医科大学病院にて逝去。享年56歳。その早すぎる突然の死は当時の声優界と多くのファンに衝撃を与えた。
妻に先立たれていたため、喪主は富山の父親が務めた。
誰もが認める天才的な名優ではあったが、本人曰く「教えるのはあまり得意ではない」という理由から、声優養成所の講師など後進の育成や指導には敢えてあたっていなかったという。
2008年、声優アワードに彼の名を冠した「富山敬賞」が設立され、「その年に声優と言う職業を最も世の中に浸透させた功労者」に対して贈られる事となった。第4回までは男女共通の賞だったが、第5回から高橋和枝賞(女性に対して)の追加に伴い男性限定の賞となった(なお、この間に受賞した女性声優は第4回(2009年度)の水樹奈々のみ)。
主な出演作
アニメ
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イラスト未確認
マルコ・ポーロ@マルコ・ポーロの冒険
ナレーション@タイムボカンシリーズ*16
ささやきレポーター@ヤッターマン*17
吹き替え
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イラスト未確認
アクセル・フォーリー@ビバリーヒルズ・コップ(テレビ朝日版)
担当俳優
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人形劇
...etc.
脚注
- *1 後任は山寺宏一(没後に発売されたゲーム版および映画『復活篇』)。なおシリーズ第1作のリメイク版にあたる『宇宙戦艦ヤマト2199』では小野大輔が担当。
- *2 没後にリリースされたスーパーロボット大戦では、関智一が代演。
- *3 没後にテレビ朝日系列で放映されたテレビアニメ版では、関智一が担当。
- *4 2015年に放送された「GAMBA ガンバと仲間たち」では池田秀一が担当。
- *5 没後にリリースされたゲーム作品『ボカンですよ』では松本保典(おだてブタとの兼任)、『タツノコ VS. CAPCOM CROSS GENERATION OF HEROES』では加藤将之が、それぞれ代演。
- *6 没後にリリースされた外伝では郷田ほづみが担当。なお、富山敬の死去はOVA版第三期でヤンが死んだ直後であり、その後も回想シーンで出番はあったが、その強烈なイメージのため本編第四期では代役を立てられずユリアン・ミンツのモノローグで代行された。
- *7 没後のメディア作品での担当者は、山寺宏一(『コスモウォーリアー零』(ゲーム版)、『松本零士999』)、西村朋紘(『コスモウォーリアー零』(アニメ版))、山口勝平(『宇宙交響詩メーテル 銀河鉄道999外伝』)。
- *8 後任は龍田直樹(1995年10月以降に制作された吹き替え版全てで担当)。
- *9 左のキャラクター。
- *10 後任は西村朋紘(富山氏の死去後に制作された全メディア作品での担当)。
- *11 普段は三ツ矢雄二が演じるがこの一作のみ富山が演じた。
- *12 没後のメディア作品での担当者は山寺宏一(読売テレビ系列で放映のリメイク版)、松本保典(『ボカンですよ』)、中嶋聡彦(『タイムボカン2000』)。
- *13 後任は青野武(1995年10月~2010年) -> 島田敏(青野の病気療養に伴う代役、その後、青野の死去に伴い正式に引き継ぐことになった)。
- *14 没後にリリースされたスーパーロボット大戦においては、堀内賢雄(コンプリートボックス)、山寺宏一(スーパーロボット大戦IMPACT以降)が代演。
- *15 後任は山口勝平(CN放映版)。
- *16 没後のメディア作品での担当者は堀内賢雄(没後に制作されたラジオドラマ作品『平成タイムボカン』)、ドクロベエ役の滝口順平(『タイムボカン2000』)、山寺宏一(読売テレビ版リメイク作)。
- *17 没後のメディア作品での担当者は堀内賢雄(没後に制作されたラジオドラマ作品『平成タイムボカン』での担当、ナレーションとの兼任)、徳本恭敏(読売テレビ版リメイク作)。
- *18 後任は小川真司(没後に制作された『ジュラシック・パークIII』)。
- *19 没後におけるカット部分の追加収録は坂東尚樹が代演。
- *20 没後、WOWOW放映時における追加収録での担当者は河本邦弘(『ウォール街(テレビ朝日版)』)。
外部リンク
ファンサイト・Myself
冨山敬が歌う真っ赤なスカーフニコニコ動画